furukawa00 宇宙航空研究開発機構JAXA)の宇宙飛行士で、2011年5月末に打ち上げが予定されているロシアの有人宇宙船「ソユーズTMA-02M」。このソユーズに搭乗する予定の古川聡氏が2011年3月16日(日本時間)、ニコニコ動画生放送に出演し、ミッション内容などを紹介するとともに、東日本大震災で被害を被った日本の人たちにエールを送った。

 古川氏は東日本大震災についてテレビなどで知ったといい、とても大きな衝撃を受けていると話す。JAXAでは大規模災害時に各国が協力して地球観測データを提供する「国際災害チャータ」に参加しており、陸域観測技術衛星「だいち」ALOS)が撮影した被災地の写真を公開している。

 古川氏によると、今回の震災を受けて衛星からの写真だけでなく国際宇宙ステーションISS)から宇宙飛行士が写真や動画を撮影して公開できないかと日本から呼びかけ、現在各国で議論されているとのこと。「アメリカのみならず世界中の人が日本を応援している。ぜひ、"がんばれ日本"ですね」と古川氏はいう。

■打ち上げ場所近くで小用を足すのが"恒例行事"

furukwa01 番組ではこのほかミッションの裏話などが紹介された。中でも反響が大きかったのが、ソユーズ打ち上げ日に行われる宇宙飛行士の"恒例行事"だ。古川氏によると、当日はまず宿泊したホテルのドアにサインをし、その後ロシア正教の牧師から祝福を受ける。音楽がかかる中、ホテルを出てまず宇宙服に着替えると、バスで打ち上げ場所に向かう。途中、打ち上げ場所の手前でバスが止まり、男性はそこで降りて小用を足すという。これは、世界で初めて有人飛行に成功したガガーリン宇宙飛行士が同じ場所で用を足したことにならったものだといい、古川氏は「伝統に参加できることを楽しみにしています」と笑顔で語った。

furukawa02 ISSでは、たんぱく質の成長実験やきゅうりを使った化学実験を行われる。宇宙は無重力状態のため良質なたんぱく質ができるといい、ガンの進行を抑えるような薬の開発に役立つという。古川氏はまた、きゅうりを使って植物の成長に関わる「オーキシン」というホルモンの研究を行うといい、「植物の栽培技術や宇宙での植物工場研究への応用に役立てたい」と話した。

【関連サイト】
ALOS画像ライブラリー 「だいち」が撮影した東日本大震災の緊急観測結果
JAXAデジタルアーカイブス ISSから撮影した東北地方太平洋沖地震の緊急観測結果(仙台塩釜港)
JAXA 宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター古川聡宇宙飛行士のページ

古川宇宙飛行士独占インタビュー ~宇宙へ旅立つ前の一言~
http://live.nicovideo.jp/watch/lv42930234
(番組はタイムシフト機能2011年3月23日まで視聴できる)

永井美智子

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