セリエA第16節、インテルvsウディネーゼが15日にジュゼッペ・メアッツァで行われ、ホームのインテルが1-0で勝利した。

▽直近の公式戦を2敗2分けで終えたリーグ3位のインテル(勝ち点29)。ミッドウィークチャンピオンズリーグ(CL)では勝利で決勝トーナメント進出を決めるチャンスがありながらホームでPSV引き分け無念の3位敗退に。これを受けてスパレッティ監督の解任およびコンテ氏の新監督招へいの可能性が報じられるなど厳しい状況となった。

▽周囲の雑音を止めるため勝ち点3奪取が求められる17位のウディネーゼ戦(勝ち点13)に向けては先発3人を変更。ダンブロージオ、カンドレーバ、ペリシッチに代えてヴルサリコ、ジョアンマリオ、ケイタを起用した。

▽自陣深い位置に守備ブロックを形成してスペースを消すアウェイチームに対してホームのインテルが押し込む時間帯が続く。最前線のイカルディがなかなかボールに触れず、サイドを起点とした攻撃を余儀なくされた中、22分にはポリターノの右CKにニアに入ったイカルディが巧みなヘディングで合わせるが、わずかに枠の左に外れる。

▽前半半ばから終盤にかけても相手を自陣深くに押し込めるハーフコートゲームを展開するインテル。徐々に相手の出足が鈍った中、ケイタやポリターノが前向きに仕掛ける場面を増やしていく。しかし、サイドから幾度か鋭いクロスを入れたものの、最後の場面で合わない。前半終了間際の43分にはボックス手前のケイタが枠を捉えた強烈なミドルシュートを放つが、これは相手GKの素早い反応にはじき出され、前半はゴールレスで終了した。

▽後半も攻勢を仕掛けるインテルだったが、逆に攻守のバランスを崩してしまい立ち上がりにはウディネーゼのカウンターからフィニッシュまで待ち込まれる場面が目立つ。流れを変えたいインテルベンチは55分にボルハ・バレロを下げてラウタロ・マルティネスを投入。66分には左サイドでDFを振り切ったケイタが絶妙なクロスを入れるが、ゴール前でフリーのイカルディはヘディングシュートを枠の左に外してしまう。

▽後半半ばを過ぎてケイタに代えてペリシッチを投入したインテルだったが、攻めあぐねる状況が続く。それでも、76分に幸運な形から先制点が転がり込む。インテルの左CKの場面でヘディングでのクリアを試みたフォファナが振り上げた手でボールを触ってしまう。一度はプレーが流されたものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、インテルにPKが与えられる。これをキッカーのイカルディが絶妙なクッキアイオで決め切り、苦しみながらも先制に成功した。

▽得点力不足の顕著なウディネーゼ相手にリードを奪ったものの石橋を叩いて渡る慎重な采配を見せたスパレッティ監督はポリターノを下げてナインゴランを投入。試合終了間際の89分にはL・マルティネスの右クロスをゴール前のイカルディが頭で押し込むが、ここはオフサイドの判定で2点目は認められず。それでも、集中した守備で相手の攻撃を無失点で封じ切ったインテルが公式戦5試合ぶりの勝利を手にした。

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