リーガエスパニョーラ第16節、レアル・マドリーvsラージョ・バジェカーノが15日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、ホームのマドリーが1-0で勝利した。

▽前節、ウエスカに競り勝ってリーグ戦連勝を飾った4位のマドリー(勝ち点26)は、今節終了後にUAEで開催中のFIFAクラブ・ワールドカップに向かう。19日に鹿島アントラーズとの準決勝が行われるため、19位のラージョ(勝ち点10)をホームに迎えるこの一戦では主力を温存したいところ。しかし、ミッドウィークチャンピオンズリーグ(CL)でCSKAモスクワ相手に0-3の惨敗を喫しており、ファンの怒りを鎮めるうえで格下相手の大勝が求められた。そして、ソラーリ監督は負傷のカゼミロ、ベイルに代わってマルコス・ジョレンテ、ルーカス・バスケスを起用した以外、現状のベストメンバーを起用した。

▽試合前にモドリッチバロンドールを初お披露目するなど祝賀ムードのベルナベウでスタートした自治州ダービー。戦前の予想通り、ホームのマドリーが相手を押し込んでいく。すると13分、ボックス手前右でボールを持ったバスケスからの丁寧なスルーパスに反応したベンゼマがゴール右から冷静に右足のシュートをゴール左に流し込んだ。

▽幸先良く先制に成功したマドリーだが、試合を落ち着かせられない。ゴール直後にはマルセロのサイドを簡単に破られて危険なクロスを許すと、16分にはエンバルバの右CKをゴール前フリーのベラスケスに頭で合わせられるが、これは枠の左に外れた。

▽課題の守備面を補うために追加点がほしいマドリーは16分にクロースのスルーパスに完璧に抜け出したアセンシオがGKと一対一になるが、ここはシュートコースが甘くGKの好守に遭う。その直後には波状攻撃からボックス右のバスケスが無人のゴールへシュートを蹴り込むが、相手DFの身体を張ったブロックに阻まれた。

▽時間の経過と共にマイボールの時間を増やして主導権を掴んだマドリーは遅攻と速攻を交えた仕掛けで追加点に迫っていく。36分にはボックス手前でベンゼマの丁寧な落としに反応したクロースが左足の強烈なミドルシュートを放つが、これは惜しくも左ポストを叩いた。

▽1点リードで試合を折り返しマドリーは後半も立ち上がりに決定機を創出。50分、ボックス右で強引に仕掛けたモドリッチがマイナスに折り返すと、これをフリーのアセンシオが左足でシュート。しかし、ここは果敢な飛び出しでコースを狭めたGKのビッグセーブに遭う。

▽その後、2枚替えを敢行して攻勢に出るラージョに対してゲームコントロール優先の試合運びを見せるマドリーは65分にクロースのFKからセルヒオ・ラモスがヘディングでゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定で認められず。

▽決定機こそ相手に与えていないものの後半もなかなか試合を決める2点目が奪えないマドリーは71分にアセンシオを下げてダニ・セバージョス、78分には足を痛めたベンゼマに代えてヴィニシウスをピッチに送り込む。試合最終盤は割り切って時間を使う姿勢を見せたが、91分には相手のロングボールからアレグリア、ベラスケスにゴール前で続けて決定的な枠内シュートを許すが、ここはGKクルトワビッグセーブとDFカルバハルのゴールカバーに救われ、試合はこのままタイムアップ。

▽3試合連続クリーンシートで年内のリーガ最終戦を勝利で飾ったマドリーだが、乏しい試合内容にベンゼマの負傷が重なり、CWC準決勝の鹿島戦に向けて弾みを付けることはできなかった。

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