前半3分にグアダラハラが先制するも、最終的に2-3で敗戦 指揮官が敗因を分析

 鹿島アントラーズは現地時間15日のFIFAクラブワールドカップ(W杯)準々決勝グアダラハラ(メキシコ)戦で3-2の逆転勝利を収めた。開催国のUAE紙「ザ・ナショナル」は試合後の記者会見の様子を報じ、グアダラハラを率いたホセ・カルドソ監督の「これは恥ずかしい敗戦だ」というコメントを報じている。

 試合は前半3分にグアダラハラが先制。その後も攻勢を強めたが追加点はなく、後半4分に鹿島が同点ゴール。その後、鹿島が2点を追加した後、試合終了間際にPKのこぼれ球からグアダラハラが1点を返すという展開となった。試合について「後半、集中力を欠いた」と語る指揮官は、さらに次のように分析を加えている。

「前半は良いプレーをできていたし、よく組織された試合をできた。ボールポゼッションも握ったが、彼らに後半の早い時間で1点を返された。これによって我々は自分たちを見失った。全てにおいて急ぎすぎるようになり、試合のコントロールを失った。選手たちにはポゼッションを失えば試合が難しくなると常に言い続けてきたが、それが後半に起こった」

 鹿島のMF永木亮太が決めた同点ゴールが与えた影響がチームに大きかったことをカルドソ監督は強調した。同点ゴール以降、鹿島が落ち着きを取り戻して試合を進めたのに対し、グアダラハラは鹿島が前半に陥ったようなギクシャクしたプレーに終始してしまった。

「私の責任」と語る指揮官 「私自身を恥ずかしく感じているし、痛みばかりを感じる」

 カルドソ監督は「この大会に向けて多くの犠牲を払い、ハードワークを続け、できる限りの準備をしてきた」と話したうえで、この敗戦を「第一に監督である私の責任だ」としている。

UAEまで来てくれたサポーターの期待に応えることができなかった。これは恥ずかしい敗戦だ。なぜなら、我々はメキシコで一番のビッグクラブだからだ。私自身を恥ずかしく感じているし、痛みばかりを感じる敗戦だ」

 昨年の同大会では、元日本代表FW本田圭佑(現メルボルン・ビクトリー)が所属したメキシコパチューカが3位という結果を残していた。今大会、同じメキシコ勢として好成績が期待されていたグアダラハラだが、アジア王者の鹿島に敗れた一戦は大きなショックだったようだ。(Football ZONE web編集部)

グアダラハラを率いるホセ・カルドソ監督【写真:Getty Images】