トリノ戦、ロナウドがPKで決勝ゴールも… 相手GKに体をぶつけてイエローカード

 イタリア王者ユベントスは、現地時間15日の“トリノ・ダービー”となった第16節の敵地トリノ戦で1-0の勝利を収めた。決勝ゴールは、クラブのセリエA通算5000ゴール目となったポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドのPKだったが、そのプレーぶりとPK後のアクションが物議を醸している。

 現地ではトリノ市内に在住のサポーターが多いトリノと、全国区のファンが多いユベントスと色分けされることの多い対戦は、トリノのモチベーションの高さが強調される試合になった。ユベントスに自由なプレーを許さないトリノは、イタリア代表FWアンドレア・ベロッティを軸に積極的な攻撃を仕掛けた。

 しかし、後半になると前半のオーバーペースが見られたトリノがトーンダウンし、ユベントスの攻撃回数が増加。そうしたなかで迎えた後半の半ば、最終ラインでボールを奪ったユベントスイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチがそのまま攻撃参加をすると、トリノの元イタリア代表FWシモーネ・ザザがそのまま守備に戻ってボールをカットし、GKにバックパスを送った。

 ところが、そのパスが弱くユベントスの元クロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチに狙われてカットされたところで、途中出場のGKサルバドル・イチャソが倒してしまう。このPKのキッカーをロナウドが務めると、右下を狙ったキックはイチャソに読まれたものの手を弾くようにして決まった。

伊メディアも注目 「彼らしくないプレーも多かった。PK後のアクションがその象徴だ」

 このゴール後、ロナウドはなぜかイチャソに体をぶつける不要な行為を見せ、両軍が一触即発のムードが漂った。結局、それによりロナウドイエローカードを受けたが、そのPKが決勝点となりユベントスが勝利を収めている。

 この日のロナウドプレーイタリアメディアでも評価が大きく分かれ、サッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」は「5.5点」と採点し、「苛立ちを見せ、彼らしくないプレーも多かった。PK後のアクションがその象徴だ」と、決勝ゴールを決めた選手としては異例とも言える及第点未満とした。ユベントス専門のニュースサイト「トゥットユーベ・コム」は「7点」と採点し、「結局、チームが輝くかどうかはロナウド次第だ」と高評価を与えている。

 賛否両論となったロナウドだが、この決勝ゴールはユベントスにとってセリエA通算5000ゴールのメモリアルになった。リーグ16試合を終えたユベントスは15勝1分の勝ち点46で首位を独走し、年内で第19節までの折り返しを終えるリーグ戦で無敗を続けている。(Football ZONE web編集部)

決勝ゴールは、C・ロナウドのPKだったが…【写真:Getty Images】