プレミアリーグ第17節、サウサンプトンvsアーセナルが16日にセント・メリーズ・スタジアムで行われ、ホームのサウサンプトンが3-2で勝利した。なお、サウサンプトンのDF吉田麻也はフル出場した。

▽公式戦22戦無敗を継続する5位のアーセナルと降格圏の19位に低迷するサウサンプトンによる一戦。前節、ハダースフィールドに辛勝したアーセナルだが、同試合で警告を受けたパパスタソプーロス、ムスタフィのセンターバックの主力2選手が共に累積警告で今節を欠場。これを受けてエメリ監督は3バックに今季プレミア初出場のコシエルニーに加え、本職ではないジャカとリヒトシュタイナーをスクランブル起用した。

▽対するサウサンプトンハッセンヒュッテル新監督の初陣となったカーディフ戦を0-1で落としてリーグ戦12試合未勝利と苦境が続く。そのカーディフ戦では先発2人を変更し、吉田が新体制で初先発を飾り、[3-4-2-1]の布陣に変更した。

▽互いに[3-4-2-1]の布陣で臨んだ一戦はアウェイのアーセナルがボールを保持する展開が続く。開始6分にはグエンドウジのスルーパスに抜け出したオーバメヤンに最初の決定機もここはGKマッカーシーに阻まれる。

▽一方、球際を強調しつつカウンターを主体に反撃を試みるサウサンプトンアームストロング、レドモンドの前向きな仕掛けから幾つかチャンスを作ると、20分に先制点を奪う。左サイドの高い位置に張っていたターゲットがセンターバック2枚に対して駆け引きしたイングスにピンポイントクロスを供給すると、DFコシエルニーの背後を取ったイングスがヘディングシュートをニアに叩き込んだ。

▽課題の前半にまたしても失点したアーセナルだが、自慢の攻撃陣がすぐさまスコアをタイに戻す。28分、左サイドで仕掛けたイウォビから短いパスを受けたモンレアルがマイナスにクロスを入れると、オーバメヤンがDFを引っ張って空けた後方のスペースに飛び込んだムヒタリアンが頭で合わせた。

▽ここから一気にオープンな展開となった中、互いに2点目に迫る場面を増やしていく。すると、44分にはボックス手前右でボールを持ったレドモンドが浮き球のクロスを入れると、先制点と同様にうまくDFの間に入ったイングスが再びヘディングシュートを流し込み、ホームのサウサンプトンが1点リードで試合を折り返した。

▽迎えた後半、アーセナルは前半終了間際に足を痛めたベジェリンをハーフタイムで下げて切り札のラカゼットピッチに送り出す。この交代でシステムを[4-4-2]に変更し、2センターバックはコシエルニーとジャカが組む形になった。

▽そして、立ち上がりからオーバメヤンが決定機に絡むなど前がかりな姿勢を見せたアーセナルは53分、相手陣内の高い位置でロメウからボールを奪ったラカゼットがペナルティアーク付近のムヒタリアンに繋ぐと、アルメニア代表のミドルシュートがゴール前のDFヴェステルゴーアに当たって大きくコースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。

イングス、ムヒタリアンが2ゴールずつを奪い合った白熱のゲームはその後も拮抗した展開が続く。その流れの中で両チームはレドモンド、リヒトシュタイナーが負傷交代を強いられる。さらにアーセナルはイウォビに代えて負傷明けのエジルを投入して攻勢を強めた。

▽75分にはサウサンプトンに絶好機。右CKの場面でフリーの吉田が打点の高いヘディングシュートを放つが、これはGKレノのビッグセーブに遭う。このこぼれ球をロングが押し込むもオフサイドの判定となった。

▽試合終盤にかけてはラカゼットオーバメヤンを起点にアーセナルが押し込む時間が続くがホームチームも吉田やGKマッカーシーを中心に何とか耐える。すると85分、サウサウンプトンは中盤でのインターセプトから右サイドでフリーのロングにスルーパスが通ると、ボックス付近まで持ち込んだロングがボックス左へ走り込むオースティンへ浮き球のクロス。これをGKレノが被ってしまいオースティンに渡ると、落ち着いて無人のゴールへ頭で流し込んだ。

▽その後、アーセナルの猛攻を耐え抜いたサウサンプトンハッセンヒュッテル体制2戦目で待望のリーグ戦13試合ぶりの白星を手にした。一方、敗れたアーセナルは公式戦23試合ぶりの敗戦となった。

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