20年くらい前は、男子が10歳年上の女性と付き合うのって、すごく大変でした。まわりの人の奇異な視線に耐えれないと付き合えなかったのです。

それが今では、アラサー女子と年下男子が付き合うのがふつうになりました。すごくいい時代だと思います。

さて、アラサー女子と年下男子が合う理由は、主に3つあります。説明しましょう。

人生に対する「深刻さ」が似ている

男子って、じつは20代から、自分の人生を深刻に考えています。真剣に、ではなく、深刻に、です。

男子にとって仕事とは、生涯のものというイメージが根強いです。

女子は、たとえば、結婚や出産を機に職を変わることが、許されています。世間が許してくれています。でも男子が転職すると、いまだにいい顔をしない人が大勢います。

社会の偏見ゆえ、男子は、仕事を一生のものと、深刻に、神妙にとらえています。

しかし、20代の男子が、20代の女子に、その深刻さや神妙さを言葉で伝えても、彼女はさほど理解しません。20代女子にとっては、やっぱり恋愛が脳の中に大きな位置を占めているから。

でも、女子もアラサーになると、がぜん結婚を意識します。仕事のことも以前に増して意識します。

そう!20代、なんとなくパリピだった女子も、30歳前後で、人生という言葉を使って、真剣に、深刻に考えるようになるのです。

アラサー女子の、この真剣さ、深刻さと、年下男子のそれらって、妙に一致するのです。

だから、年下男子は、アラサー女子と一緒にいると「話が通じていいな」と思うのです。

孤独が理解できるようになるから

上に書いたもののアレンジパターン的なことですが、男子は若いうちから孤独を理解しています。理解している?いや、その存在そのものが孤独です。

でも、若い男子は、若い女子に「俺、孤独なんだよね」とは、口が裂けても言えません。なぜなら、若い女子は、孤独な男子を生理的に嫌っているからです。

でも、そんな若い女子も、アラサーになると孤独になります。

「どんなにパリピをして、友達が多いふりをしても、ひとりずつ結婚してゆくし、自分の職業は自分で責任をもって決めるしかないんだ」と、腹をくくる準備をするのが、アラサーですもんね。

若い男子の孤独と、アラサーの孤独、両者は互いに理解しようと、自然に思います。男子は特に「孤独じゃないもん!と、かっこつけなくていいんだ」と、自然に思えるんですよね。

だからアラサー女子と年下男子は、自然に合うのです。

エロさが釣り合うから

20代前半の女子って、まだ思春期の延長みたいに「エッチ=恥ずかしい」とか「エッチ=なにが気持ちいいの?」と思っていたりしますよね。

これがアラサーになると、エッチを肯定的に捉えることができるようになりますよね。

男子にとって、エッチとは「不道徳なもの」ではなく「承認欲求を満たしてくれるもの」です。

つまり、男はスケベだからエッチしたいのではなく「自分の人格を認めてくれる行為=エッチ」と思っているのです。だから、頻繁にしたいと思うのです。

エロに関して、妙に構えることなく、ふつうにさらっとできる――アラサー女子のこのような姿勢と、年下君の思惑が一致するから、ふたりは仲良くできるのです。

アラサーになっても「エッチ=不道徳な行為」「エッチはしたない行為」としか思えない女子は、年下君とうまくやれないのです。

そもそも、エッチって、心理学で言われているように、人の人格形成にすごく大きな役割を果たすものなのだから、エッチに関する偏見を捨てるよう、みんな努力すべきだと僕は思います。

いかがでしょうか。

楽しければいいとか、見た目がかっこよければいいとか、若いとどうしてもそういう方向に気持ちが向きがちでしょう?

でも、男子は若くても、人知れず「人生」を考えているんですよね。

ヤリたがりの猿のような男子であっても、じつはセックスしたいというより「俺の『人生』を、認めてくれる女子と付き合いたい」と思っていたりするんです。

「みんなと同じじゃないと不安」という、若い季節が過ぎれば、女子にももれなく「人生をひとりで歩くしかないと覚悟する時期」が訪れます。

そのとき、若い年下男子が、あなたに目をつけます。あなたも、年下君に目がいきます。ふたりが自然に結ばれる瞬間です。

ひとみしょう/作家)

(愛カツ編集部)

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