土曜日のゴールデンタイムという激戦区で放送されながら、平均視聴率10%前後を叩き出しテレビ東京の看板番組となった「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」。太川陽介と蛭子能収のコンビから昨年3月に田中要次と羽田圭介に旅人を交代させて、現在も放送が続いている。

 だが、新コンビの評判は必ずしもいいとは言えない状態だ。

「新コンビの『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』は平均視聴率が2ケタに届かないどころか、8%を切ったこともあります。何より新コンビに対する視聴者の評判がよくない。今も太川と蛭子の復活を望む声が出ています」(テレビ誌ライター)

 番組プロデューサーは今年3月、スポーツ紙のインタビューで「太川さんと蛭子さんでやってくれという声は減った」「新コンビは徐々に浸透しているのでは」と答えている。さらに「ホームランを打たなくていいので、地道に頑張り続けたい」と新コンビで継続していくことを明らかにしている。

 だが、この時とはかなり状況が変わってきたようだ。12月8日放送の「土曜スペシャル【太川・蛭子 ローカル鉄道 寄り道の旅】」では、新コンビそっちのけで太川と蛭子コンビが大活躍。番組も売り出しに必死な様子が感じられたという。

「そもそも2人がバス旅を卒業したのは、当時70歳になろうかという蛭子が歩くことに音を上げたからでした。だが、せっかくの名コンビを手放してしまうのは惜しいと思ったテレ東はまず『いい旅・夢気分』で2人を起用。さらに9月には『太川・蛭子 ローカル鉄道寄り道の旅』を放送しています」(前出・テレビ誌ライター)

 これは2人がローカル路線を利用して、沿線の名所や名物を探すという内容。バス旅よりは徒歩が少なく、蛭子も問題なく出演できる。前回放送からわずか3カ月、早くもその第2弾が放送されたというわけだ。

「このローカル鉄道寄り道の旅が企画としてメドがたったのか、田中と羽田の新コンビを切り捨てるような場面があったのに驚かされました。普通ならあのシーンは絶対にカットするはずです」(週刊誌記者)

 問題の場面は親不知駅で一行が下車し、名所の断崖絶壁を目指した場面。太川が地元の人と話をしていると、その地元の男性が「またバス旅行やればいいやん」とバス旅復活を訴えた。太川がローカル鉄道寄り道旅がスタートし、コンビが復活したことを話すと、地元の男性は「そのほうがええわ。蛭子さんみたいな人がおらんとおもしろくない」と言い放ったのだ。

「つまり蛭子さんがいない今のコンビはおもしろくないというわけです。この男性の口を借りて新コンビにダメ出ししたかっこうになりました。あの場面を田中と羽田が見たらどう思うか…。もう新たな2人はどうでもいいということなのでしょう」(前出・週刊誌記者)

 まさに“背後から攻撃された”形になった田中要次と羽田圭介。だが、来年1月5日に「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」の第8弾が放送される。この回が新コンビのラストにならないことを祈るばかりだ。

アサ芸プラス