タレントのフィフィが17日、ツイッターを更新し、15日に行われた東京都港区南青山に児童相談所を建設する計画についての住民説明会で、参加者から不満の声が相次いだ件について、強烈な皮肉を放った。

 説明会では、港区民から「青山のブランドイメージを下げないでほしい。土地の価値を下げないでいただきたい」「なぜ一等地で作るのか」など、批判が殺到。児童相談所は虐待を受けた子供を守る施設で、虐待による殺人事件などが起きている現状では、必要不可欠なものなのだが、青山に住むセレブにとっては許せない施設と感じている様子。

 日刊スポーツによると、高齢女性は「入所した子供が一歩外に出ると、そこには幸せな家族、着飾った人、おしゃれなカフェ。その場面と自分のギャップが心配」と児童相談所に入る子供について、上から目線で差別したような発言をしたというのだ。

 これにフィフィが反応。自身のTwitterで「不幸せな子が幸せな家庭をみて落ち込むんじゃないかとか言ってる住民もいた。それが現実なら仕方ない。てか、あの辺歩いてても金持ちって分かるような人を見ないよ?日本の金持ちってそんな感じだから大丈夫でしょ?」と発言。それは、裕福でありながら慈善的な施設の設置に背を向ける港区住民を強烈な皮肉を浴びせたものだった。

 発言について、ネットユーザーは「既に青山のイメージは悪いものになっている」「お金があったって児童相談所に行かないという保証はない」「児童相談所の設置も許さないケチばかりだから金持ちに見えないよね」など、賛同の声を上げる。

 また、「テレビを見たけどセレブ感のない土地だった」「くだらないブランド意識を持った心の貧しい地域」「金持ちじゃなくて成金の集まり」など、青山の住民を一様に批判した。

 青山には「ブランド低下という理由で反対するのは恥ずかしい」「反対するのは虐待することと同じ」と、児童相談所設置に賛成する人も存在するため、「全員が心の貧しい人々」というわけではない。

 しかし、児童相談所設置について「ブランドの低下」を主張し反対することは、嘆かわしいと言わざるを得ない。以前の説明会では、「田町に行け」「ネギ一本買うにも紀伊国屋に行く地域だぞ」「青山のランチ単価は1600円。そんなところになぜ?」など、人格を疑いたくなるような論理で説明担当者を追い詰める様子がテレビで放送され、猛批判を受けている。

 児童相談所設置については総額100億円程度要することがわかっており、その点についての批判は納得できるが、「ブランドの低下」「金持ちの街にそんなものを作るな」という論理は、暴論と言わざるを得ず、日本全国から批判が殺到している状況で、「ブランド」はすでに失墜している。

 ブランドと自らの居住環境にこだわり、日本の未来を担う子供を守る施設を拒絶するとは、実に情けない話。皮肉を言われても致し方ないだろう。

記事内の引用について
フィフィの公式twitterよりhttps://twitter.com/FIFI_Egypt

フィフィの公式twitterよりhttps://twitter.com/FIFI_Egypt