神奈川でこだわりのあるラーメンを食べられ、絶大な人気を誇る9店舗のラーメン店が集結したグループ「Take Action Group」、通称TAG。

【写真を見る】「とらきち家」では濃厚な豚骨魚介を出す

関内の福富町と弘明寺、鳥取県に店舗を構え、今春に横浜駅近くにオープンする複合施設「アソビル」にも出店することが決まっている「丿貫(へちかん)」、反町にあるこだわりの淡麗ラーメンを味わえる「ラーメン星印」、ラーメンWalker神奈川2018の総合1位にも輝いた伊勢佐木長者町にある「地球の中華そば」、2017年11月に煮干し専門店として生まれ変わった新丸子の「麺や でこ」、東白楽にある家系ラーメン店「家系ラーメン とらきち家」、麦味噌を使った味噌ラーメンと濃厚なまぜぞばが自慢の武蔵新城の「麺小屋てち」、カツオの風味が効いた醤油と冬のみの味噌が人気の市が尾の「麺処 秋もと」、焼き味噌、焦がし醤油などが定番の南太田の「拉麺大公」、濃厚な豚骨スープが自慢の大和にある「うまいヨゆうちゃんラーメン」。

老舗でも若手でもなく、まさに今勢いにのり、若手にも慕われている実力派の9店舗だ。彼らが年末に集結しコラボラーメンを作る第3弾が今年はクリスマスイブの2018年12月24日(祝)に開催される!

■ 初の2組に分かれた新たなコラボラーメンが味わえる!

2016年、2017年と9店舗がそれぞれスープや麺、タレ、具などを持ち寄り絶妙な配合で完成をさせていたが、今年は初めて2組に分かれて開催する。ただし、TAGコラボだけあり、共通テーマはしっかり。今回は「豚骨魚介ラーメン」に挑む。

「ラーメン星印」で行われるコラボラーメンは、「ラーメン星印」「地球の中華そば」「麺や でこ」に、今回は材料提供のみで当日は不参加の「丿貫」が担当。また、長らくTwitterでは‟Mr.X2号”と言われていたゲストとして戸塚にある「麺酒処ふくろう」の長友達郎店主が参加するのも見逃せない。

ゲスト参加は、もともと「ラーメン星印」の沖崎一郎店主と飲み仲間として(?)交流があったことから、何か一緒にやりたいと話をした中で実現したもの。そんな豪華メンツが作るのは「淡麗豚骨魚介+Mr.X出汁」(1,200円、120杯限定)。各店の特徴である「清湯」の豚骨魚介になっている。

スープは豚のゲンコツ、背骨に、「丿貫」提供の伊吹イリコと千葉県産の背黒という2種の煮干し、そしてゲスト参加の「麺酒処ふくろう」自慢のハマグリの出汁で構成。豚骨と煮干しに、出汁としてはかなり主張するであろうハマグリがどのようにブレンドされるのかが一番の気になるポイントだ。

そしてそこに、「麺や でこ」の中島幹尚店主による白醤油のタレと生姜油を加えることで、さっぱり感と上品さが出ることは間違いなさそうだ。また、毎年恒例の「地球の中華そば」の樋上正径店主が作る麺は14番の平打ち。小麦の風味が強く弾力のある手打ちのような麺はスープと絶妙なコラボレーションをしてくれるはずだ。具は、メンマ、ネギ、チャーシューとシンプルに。しかし、そこはこのメンツが手がけるだけあり普通では終わらないところで、チャーシューは「ラーメン星印」の沖崎店主によるバラの煮豚と、「地球の中華そば」の樋上店主特製のバラ肉の吊るし焼豚の2種が登場する。

一方の「家系ラーメン とらきち家」で行われるコラボラーメンは、「家系ラーメン とらきち家」「麺小屋てち」「麺処 秋もと」「拉麺大公」「うまいヨゆうちゃんラーメン」が担当。こちらのゲスト‟Mr.X1号”は、藤沢にある「らぁめん鴇」の横山 巧店主だ。横山店主は、2018年10月に行われた「大つけ麺2018」で、東京・町田の「超純水採麺 天国屋」の応援に多彩な店主が駆け付けた時に、「拉麺大公」の葉山和孝店主に「麺を打ってくれますよね?」と脅された(!)ことで、半ば強引に参加。当日は横山店主も笑顔(のはず)で参加するコラボラーメンは「濃厚豚骨魚介」(1,000円、120杯限定)。「家系ラーメン とらきち家」のガッツリとした豚骨スープに、徳島県の地鶏「阿波尾鶏」とカツオ節を炊き出すことで生まれる超濃厚なスープで、そこに「拉麺大公」の葉山店主によるサバ油と「麺処 秋もと」の秋本博樹店主の鰹油と香味油を加え、風味のよい魚介感もしっかり。そしてタレは、「家系ラーメン とらきち家」「麺処 秋もと」「拉麺大公」「うまいヨゆうちゃんラーメン」の4店舗による醤油をブレンド。そんなスープに合わせる麺は、ゲスト参加の横山店主による12番平打ち。濃厚なスープが平打ち麺によく絡みガツンと体の隅々にまで押し寄せてきそうな一杯に。そして具には「麺小屋てち」による旨味が詰まった挽肉がのる。スープ、タレ、麺、具すべてが「オレが!オレが!」と主張をするが、バラバラにならずに6店主の個性が一体となったこちらも奇跡の一杯になることは間違いない。

■ 過去2回もやはり奇跡の豪華なラーメンに!

2016年は「うまいヨゆうちゃんラーメン」を舞台に「丿貫」の煮干しと「うまいヨゆうちゃんラーメン」の‟どっ豚骨"ををまぜたラーメンを完成。「麺小屋てち」による紫タマネギなどの具によるビジュアルも絶賛されるなど、9店舗の個性がしっかりと出たものに。早朝から整理券を求める人でいっぱいだったが、並ぶ価値ありの豪華なラーメンに大満足だった。

2017年は「拉麺大公」を舞台に背脂と生姜を使ったラーメンで勝負。背脂の存在感の中で生姜のさっぱり感が抜群にマッチ。そこに各店自慢の数種の醤油or味噌がしっかりと主張をするものに。寿のなるとがトッピングされたことも話題になった。また「丿貫」から味変のために作られた煮干しタレの「にぼ玉」、「うまいヨゆうちゃんラーメン」自慢のチャーハンに「麺小屋てち」の肉ダレがかかった特製チャーハンとトッピングやサイドメニューも豪華になった。

9店舗(今回は2店舗ゲスト参加)によるコラボ祭りは、1年間の集大成でもあり、技の見せどころでもある。もちろん「おいしいのは当たり前」と思って来る客に対し、さらなる驚きを与えるべく渾身の一杯を作り出すのだ。今回は「ラーメン星印」と「家系ラーメン とらきち家」と店舗は別れるが場所も近いため連食も可能。各店主が集結しラーメン作りはもちろん接客も行う超レアな1日。神奈川のラーメンシーンの今を体感しにコラボラーメンを味わいに行こう。なお、記念のTシャツも販売。今回は、ラーメンTシャツサイト「ラ部」の部長で、東京の「凪」「Japanese Soba Noodles 蔦」「ムタヒロ」など、数々の名店のロゴデザインを手がける青木 建デザインによるTシャツだ(1枚3,500円)。両店でデザインが違うのでチェックしよう!

■TAGコラボラーメン 

会場:ラーメン星印 住所:神奈川県横浜市神奈川区反町1-3-4 時間:11:00~15:30(売切れ次第終了)※9:00~整列可能。整理券配布なし 座席:8席(カウンターのみ) 駐車場:なし アクセス:東急東横線反町駅より徒歩3分

会場:家系ラーメン とらきち家 住所:神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3-1-1 時間:11:00~15:30(売切れ次第終了)※9:00~整列可能。整理券配布なし 座席:15席(カウンターのみ) 駐車場:なし アクセス:東急東横線東白楽駅より徒歩3分

【取材・文/瀧本充広】(横浜ウォーカー・横浜ウォーカー編集部)

「ラーメン星印」では清湯の豚骨魚介ラーメンが味わえる