新モデルが発売されるたびに大きな話題となるiPhone。しかし、そんなiPhone欲しさに腎臓を売ってしまった人が中国にいた。『東森新聞』『ETtoday新聞網』などが伝えている。

中国のとある青年、王さん(24歳)は、2011年に2万2000人民元(約35万2000円)で自身の腎臓を一つ売った。2010年9月末に中国で正式に発売されたiPhone 4を購入するためだ。当時のiPhone 4は一種のステータスシンボルになっており、17歳だった彼の学校でもそれは同じだった。

しかし王さんの家庭は裕福ではなく、ごく一般的な家庭だったために王さんは自分でお金を稼ぐ方法を考えた。そんな時、どこかから「腎臓は一つしかなくても身体機能を保つことができる」と聞き、腎臓を売ることができる場所を探し回ったという。

闇市の仲介で地下病院にたどり着いた王さんは、2万2000人民元と引き換えに腎臓を売り、iPhone 4を購入した。当時の彼は「腎臓は一つで十分。二つもいらない。多い分は売ってしまえ!」と話していたそうだ。

ところがしばらくして、王さんの身体に異変が現れた。手術環境が悪かったため、創部感染を起こしたのだ。それでも両親に打ち明けることができず、状態は日に日に悪化した。限界まで我慢した王さんが病院へ行った時には、すでに腎機能は著しく低下しており、寝たきりの生活を余儀なくされた。

報道によれば、王さんの家族は闇市の仲介者と地下病院を訴え、賠償金を受け取っているが、いくらもらったところで健康な身体は戻ってこない。中国では先日、iPhone旧型機種の販売が禁止された。王さんが健康な身体を捨ててまで欲しかったiPhone 4の価値は現在、わずか20人民元(約320円)程度だという。一時の見栄のために失った代償はあまりにも大きい。

画像は『TVBS新聞網 2018年12月24日付「17歲高中生賣腎買iPhone 7年後下場不勝唏噓」(圖/翻攝自 鳳凰網)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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