2012年から「おはガール」に出演して人気を博し、2015〜2017年には「ワイドナショー」にワイドナ高校生としても活躍していた、岡本夏美。「酔わないウメッシュ」のCMでは豪快な食べっぷりと飲みっぷりが話題になった。

 現在は、東海テレビフジテレビ系の連続ドラマオトナの土ドラ「さくらの親子丼2」(土曜23:40から)に出演中。親から虐待を受けた子供たちが一時的に退避する子供シェルターハチドリの家」のリーダー格・新城由夏役を熱演している。2018年12月には約3年半務めた「Seventeen」(セブンティーン集英社)の専属モデルを卒業するなど変化の1年を送った岡本。2019年4月には舞台「春のめざめ」に出演することが決定している。そんな注目度ナンバーワンの若手女優に2018年の思い出や2019年の抱負、女優業への意気込みなどを語ってもらった。

――現在出演中の「さくらの親子丼2」の見どころを教えて下さい。

 いろんな問題を抱えた子供たちがシェルターに逃げ込んでいるのですが、毎話毎話子供たちの思いだったり、大人に対して、世の中に対して子供がどういうふうに思ってるのかを感じていただけたら、と思って演じています。

――これまでの役とは違いますが、自身で演じてみてどうですか?

 こんなに口の悪い役は初めてです(笑)。でも最近は漫画原作の「賭ケグルイ」だったりポップなものが多かったんです。ヒューマンな作品の役をいただくのは久しぶりで「どう役作りしようかな?」って思ったり「どういうお芝居ができるかな?」ってワクワクして。とても楽しく演じさせていただいています。

――主演のさくらを演じる真矢ミキさんは会見で岡本さんを「エンジンをかけてくれた」と絶賛していました。それを感じることはありますか?

 本当に真矢さんの器の大きさ、温かさにたくさん助けていただいています。私たちが演技できるのは真矢さんのおかげでしかないと思っています。子供たちを対等に役者として見てくれているのはうれしかったです。

――真矢さんから何か学んだことはありますか?

 「こんな素敵な女性になりたい」と毎日思っています(笑)真矢さんは朝の情報番組(ビビットTBS系)をやられてから撮影に入るのですが、主演ですし、セリフ量も多いし、スケジュール的にもだいぶ大変な中、疲れてるところも見せない。一言も「疲れた」とか言わない。どうしたらこんな素敵な女性になれるのかなって思っています。人間的な魅力にあふれた方なので、学ばせていただいていますね。

――ご自身の家族はどんな存在ですか?

 うちの家族はみんな仲が良くて。休日はいろんなところへ出かけたりしています。割と距離が近い関係だと思うんですが、だからこそ、こういう役をいただいた時に、問題がない仲のいい家庭にも、いろんな家族の形があることを知ってもらいたいです。だから父や母にも「絶対ドラマを見てね」って言ってます。実際に見てくれていて「感動するね」「いい作品に出られてよかったね』って話もします。うちだけじゃなく、家族を大事にしたいって思う人が増えたらいいなって思ってます。

――2018年は「Seventeen」の専属モデルを卒業したり、変化の多い年だったとは思うのですが、振り返ってみて一番変わったことは何でしたか?

 20歳になったことですかね。気分というか思考は変わったと思います。19歳の頃はささいなことでも悩んだり、考えてしまう時間が多かったです。自分でプレッシャーを与えてしまっていた。でも20歳になって、大人になった瞬間に周りの人生の先輩のみなさんから色んな言葉をいただいて。素直に生きられるようになりました(笑)。それが今年一番変わったことです。きっと不安な表情が多かったからだと思うんですが、周りからも顔つきが変わったと言われます。

――2018年、一番印象深かったことはありますか?

 19年2月公開の「BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-」という映画では色んなことに挑戦させてもらいました。そこで殻を破って勢いづきました。「Seventeen」も卒業したことも、そうですね。大切な別れが多かった気がします。あとは作品でたくさんの方に出会えたのがうれしかったです。「BACK STREET GIRLS」では大杉漣さんと再共演させていただいて。お話をさせていただいたり、温かい一年になりました。前に共演した作品では2人でお話しする時間はなかったので、いろんな言葉をいただいてすごいうれしかったです。この映画が大杉さんの遺作になると聞いたので、いただいた言葉を大切にしたいなって思います。

――2019年には舞台「春のめざめ」に出演することも決まっています。念願だったヴェントラ役をオーディションで勝ち取ったと聞きました。その意気込みも聞かせてください。

 2年前に初演を見させていただいて。その時は大野いとさんがやられてたんですが、舞台を観た時に「これ、やりたかったな」ってすごく思ったんです。初めて「この作品のこの役をやりたい」って思った瞬間でした。でもまさかオーディションを受けることになるとは…。オーディションでの質疑応答の時間には、絶対にやりたい!という思いを演出の白井晃さんに素直に全て伝え、たくさんお話をさせていただきました。だから役が決まった時はただただうれしかったです。早く稽古に入りたいです。この作品で女優としてステップアップできたら、と思います。

――2019年、プライベートで挑戦したいことはありますか?

 ずっと言っているんですが、車の免許を取りたいんです。18歳の時から言っていて「取る取る詐欺」になってしまっているので(笑)来年こそは免許を取って、家族をどこかに連れていきたいです。

(インタビュー終わり)

 記者の質問一つ一つを真摯に受け止め、素直な言葉で一生懸命話す姿が印象的。演出家の白井氏も「優しさの中に芯がある」と評していたが、今後の活躍が楽しみだ。

【作品詳細】
作品名:さくらの親子丼2
東海テレビ/フジテレビ系で土曜23:40〜放送中
2019年は1月5日から5話が放送予定。

岡本夏美