青山学院大学の5連覇がかかる第95回東京箱根間往復大学駅伝競走。前回は青山学院大学神奈川大学東海大学の3強と言われながらも、圧倒的な力で青山学院大学が優勝。青山学院大学は5連覇できるのか。青山学院大学を倒す大学は出てくるのか。

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かつて駒澤大学黄金期を支えた西田隆維さん(以下:西田)と駒澤大学陸上競技部OBで駅伝主務だったM高史さん(以下:M)に加え、今年は日本記録を16年ぶりに更新した設楽悠太選手のモノマネをし、自身も神奈川大学箱根駅伝を目指していたポップラインの萩原拓也(もしか設楽)さん(以下:萩原)に箱根駅伝2019の優勝校の予想と見どころを聞いてみました。

■優勝予想

―ずばり優勝校は
西田:青学でいいじゃん。
(一同笑い)

西田:いいんじゃないの。青学でしょ。

―優勝予想がこれで終わってしまうので、改めて、優勝校とその根拠を伺いと思います。
M:青学じゃないですか。

萩原:青学でしょうね。

―ちなみに昨年、西田さんとM高史さんは思い切り予想を外しています。
(昨年の予想はこちら:箱根駅伝】優勝経験者が語る!2018の注目の見どころと優勝予想!
萩原:じゃあ、ここでの予想が外れるって流れがあるとしたら、青学が優勝しないってこともあるかもしれませんよ。

―青学優勝の根拠
西田:出雲・全日本での戦い方やレース展開とかの流れがすごくいいですよね。田村・下田というエースが抜けても森田が残っているし、上りも下りも経験者がいるっていうのは盤石だよね。

M:エースがいて、選手層が厚く、上りも下りも強いってなると弱点がない。

西田:シンプルに予想したら青学になりますよね。予想を面白くする必要ある?(笑)

■青学を倒す方法はあるのか

ダークホースとなるチームは
M:東洋大学箱根駅伝への調整が上手いですよね。10年連続3位以内にいる安定感はすごいと思います。

西田:東洋は下りで抜かれたんだっけ?

M:そうですね。決して遅くはなかったんですけど、青学の小野田選手が速すぎましたよね。

西田:でも6区は順位を守らないとダメだよね。6区で流れを奪われたら厳しい。当たり前だけど勝つチームって譲らない、抜かせないってことがしっかりできている。

―前回大会も注目されて、今年も10000mの平均タイムがいい東海大学ダークホースになる?
M:ゴールデン世代って呼ばれていた学年が上級生の3年生になりましたね。去年までは比較的トラック種目に力を注いでいましたけど、今年は箱根駅伝に力を入れるといって、距離も増やしてトレーニングをしてきたみたいです。

萩原:東海といえばスピードランナーが揃っていますよね。

西田:でも、10人の10000mの平均タイムというより、16人の平均タイムの方が大事かな。8人とか10人揃えるのは何となるけど、層が厚いかどうかって16人の平均タイムを見ないと分からない。そういう点で見ても青学の層の厚さは他の大学より抜けているね。

M:青学って2年生までに14分30秒切らなかったらマネージャーになるみたいですよ。

西田:そういうチーム作りって、たしかにレベルが高くなっていくかもね。それも今の青学の強さを作った一つかもね。

ダークホースがなかなか出てきませんが…
萩原ダークホースというチームを挙げるなら、神大は期待できると思いますし、注目してほしいと思います。実は去年、全日本大学駅伝を優勝したときと流れが似ているんです。

今年って神大への注目度低いですよね?これって、去年の全日本大学駅伝優勝のときと雰囲気がすごく似てて、そのときも注目されていなかったんです。歯車があえば優勝できるって力を持っていると思います。

1区は山藤選手、2区に越川選手、3区に多和田選手。4区に安田選手。昨年失敗していますが、5区にもう1回、荻野選手っていう区間配置ができたら往路はかなりいいところにいくと思います。

駅伝って勢いとか流れがすごく大事で、ブレーキっていうのは抜きにして、流れに乗っちゃうと復路は意外と抜かれないんですよ。なので、往路で流れを作って、復路もその流れに乗れれば神大は期待できると思います。

西田:そうなると流れをキープしたり、新たに流れを作る6区は重要だよね。6区の出来が勝負を分けているかもね。

M:山でいうと、法政は5区・6区は強いですよね。しかも10000mの平均タイムも速いので実は法政もダークホースになるかもですね。

西田:駒大の大八木監督は常に3位以内というのを目標としてるし、予選会の走りを見ても駒大にも注目でしょ。

M:今年は調整とか合宿とか例年と違っているみたいです。強化合宿と選抜合宿とかでは一日3部練だったのを2部練にしたりしているようです。それが今年の予選会にぴたっとハマりましたよね。

萩原:ピーキングもうまくいっているんじゃないですかね。

M:そうですね。箱根本番でもピーキングが上手くいったら期待できますね。

西田:あと帝京も楽しみなチームなんだよね。

M:インターバルトレーニングの設定タイムがそんなに速くないって聞きました。1km3分ペースでインターバルして、10000mを28分30秒とかで走れちゃうって。

萩原:帝京の強さは謎ですよね。

西田:僕の頃の駒沢はそんな感じだよ。1km3分切りとかでインターバールしてて、28分30秒で走る選手が結構いたからね。そういうトレーニング方法もあるし、それがハマる選手もいるんだよね。

M:中央学院大学は練習量少ないけど補強が多いって聞きました。

萩原:中央学院大学は10000mの平均タイムも速いし、もしかしたらダークホースになりえるかもしれませんね。

M:3位~12位くらいまでは、ちょっとしたことで順位変動しそうですね。ハマれば3位とかにくるし、ちょっとミスったら一気にシード圏外ってこともあるような気がします。トップ3を目指している大学も2区間くらいでミスったらシード争いまでいっちゃかも。

西田:青学がポンッと出て、東洋、駒沢ときて、その後、東海・神大・中央学院・帝京がくるって感じかな。

流れを作る1区・2区

■流れを作る1区・2区


―流れを作る1区をどう予想しますか?
M:すごくハイペースで進むか、けん制しあってスローペースになるかでしょうね。

西田:そのどちらしかないよ(笑)

萩原:今回は混戦が予想されるから、けん制しあってスローペースになって、ラストスパート勝負になる気がしますね。なので、ラストスパートに強い選手を配置できるチームが1区で抜け出る可能性は高いですよね。16kmくらいで飛び出して差をつけられればって思っている大学は多いような気がします。

M:エース級を1区に配置して、スローペースになったらもったいないという思いもあるでしょうけど、それでもやっぱり1区にはエース級を配置するしかないですよね。

西田:1区は「慣れ」があるかどうかって重要かな。全日本で1区を試して、良かったら箱根でも使うって流れはあるよね。朝のスタート時間も箱根駅伝と近いからそのシュミレーションもできるしね。

―1区の過ごし方は
M:西田さんは1区の経験ありますけど、早朝に強かったんですか?

西田:強かったよ。スタート前にちょっと仮眠したし(笑)

萩原:スタート前に寝ちゃダメって言われているのに。

M:箱根駅伝の1区の選手ってだいたい5時間前に起きるから朝の2時か3時ですよね。

西田:そう、僕の場合は3時に起きて、少し散歩して朝食摂って、ちょっとのんびりして、スタート地点に6時くらいに着いて、仮眠して(笑)

萩原:走る前に仮眠するって聞いたことない。

西田:当時は15分くらい仮眠するといいって言われてた。あと、何日か前から起きる時間を少しずつ早くして早起きに慣れさせるっていう選手もいるみたいだけど、そんなことしたら疲れちゃうから僕は当日だけ早起き。前々日の睡眠がしっかりとれていれば、前日寝られなくても大丈夫。もし、前々日に寝られなかったら、前日は寝られるってことだから。

萩原:寝られないほど緊張する選手も絶対いるから、西田さんのスタンスは参考になりますね。

箱根駅伝前日の過ごし方
M:駒大は寮から移動しますね。

萩原:神大も寮からですね。

西田:大手町に近いところは寮からじゃないかな。さすがに山梨学院大学とか上武大学とか遠い大学は前泊すると思うけど。

萩原:前泊するとなると環境も変わるから寝られない選手も出てくるかもしれませんね。

M:6区はどの大学も箱根に前泊しますね。
ちなみに駒大はお寺に泊まるんですけど、僕の時はマネージャーや主務は大八木監督の隣に布団を敷いて寝ます。1年に1回、箱根駅伝の時だけですけどね。

監督より先に起きなきゃって思っていたけど、監督が先に起きて、肩をトンと叩かれたときは、どの目覚まし時計よりも目が覚めましたね。一瞬でスイッチ入りました。

萩原:監督を目覚まし代わりに使っちゃダメでしょ。
区間によって宿泊場所や起床時間も違うので当日は行動がバラバラになりますよね。ちなみに神大は3日くらい前から選手と会えなくなります。僕の頃は風邪予防の為、出場しない選手は寮を出されて大学の宿泊施設に泊まっていましたよ。

寮にはメンバー入りした選手だけになりますから、かなり閑散としますよね。今までワイワイしていたのに急に静かになるから、いいか悪いか環境が変わります。急に緊張感も増すかもしれませんが、風邪を引くよりは良いっていう対策だったと思います。

―花の2区を予想
西田:青学の森田選手はくるでしょうね。

M:東洋の相澤選手もくるんじゃないですか。それと、拓大のデレセ選手、順大の塩尻選手も。

西田:青学の森田選手は強いね。全日本もいい走りをしていたね。山梨のニャイロ選手も力はあるけどどうだろうね。

M:ニャイロ選手はロードに強いって印象ですよね。

萩原:1区・2区の流れって重要で、そこで流れができて、その後の順位も決まってくるので、どの大学も主力を注いでくるでしょうね。

M:国学院は3本柱があるから前半で流れに乗るかもしれませんね。中大も3本柱ありますから期待しています。

各大学の特徴と注目ポイント

■各大学の特徴と注目ポイント

2018年1位~10位の各校の状況は?

青山学院大学
M:選手層厚いし、エースいっぱいいるし、上りも下りも強いし、マネージャーもいっぱいいますしね。

萩原:穴が見つからない。

西田:負けるとしたら、レース中のアクシデントかレース直前に風邪とかね。

萩原:負ける要素がないですよね。

M:前回大会は5区で痙攣起こしましたけど、それでも区間5位で走っていますからね。

西田:あれは盛り上げるためにわざとだったのかな(笑)

東洋大学
西田:1区・2区を西山・相澤で行くのか、他の選手を起用するのか。西山選手の仕上がり具合と使いどころがポイントになるかな。

M:OBのマラソンでの活躍が現役選手にいい刺激を与えているかなと思いますので楽しみですよね。

西田:東洋はたまに1区失敗することあるよね。

萩原:青学にもそういう可愛げ欲しいですね。

M:1年生の鈴木選手も注目ですかね。去年、6区を走った今西選手のリベンジも期待。

西田:東洋はNIKEヴェイパーフライ履いているけど、今西選手は使ってなかったね。下りこそヴェイパー良さそうだけど。

萩原:滑るからじゃないですか。ヴェイパーは滑りやすいので路面が濡れてたり凍っているかもしれない6区には向かないのかもしれませんね。

早稲田大学
M:今年は苦戦していますよね。ルーキーの中谷選手は楽しみですけど。

西田:今年は勢いが無いよね。

M:ルーキーたちがどこまで活躍できるかがポイントですかね。シード権も危ういかもしれませんね。

西田:先を見越して中谷選手を2区に配置して経験を積ませるかもね。

M:来年以降にこうご期待って感じでしょうか。

―日本体育大学
M:堅実につないでいくイメージはありますよね。前回も前評判はそんなに高くなかったけど、しっかり上位に入ってきましたよね。

西田:もしかしたら監督が途中で変わった影響はあるかもしれないね。渡辺監督が学生主体のチームをどういうチームに作ってきたか楽しみだね。夏以降、監督ができることって限られてくるから、選手たちがどういう気持ちで臨んでくるのか。

東海大学
M:トラックのスピードはありますよね。館澤選手は1500mから距離を伸ばしてきて、出雲・全日本と長い距離も対応できていますし、何区を走るのかってところに注目です。1区にきても面白いですよね。

西田:1区は全日本でも上手く走った西川選手がくるんじゃないかな。館澤選手は3区にくるかもね。2区に誰を持ってくるか。

M:2区はコースもきついですしね。スタミナというか走り込みとかも必要になってきますかね?

萩原:ハマれば強いかもしれないですけど、青学を脅かすかどうかって言ったら厳しいかも…。レース終盤って大学の雰囲気が滲み出てくるんですけど、東海には何かそういう期待感が持てる雰囲気がないというか。館澤選手や鬼塚選手がいい方向にバーンっと跳ねるのを見たい気持ちは強いんですけどね。

でも、あれ?ってことが多いですよね。1区・3区で西川選手・館澤選手・鬼塚選手の誰かがくるとして、誰が2区を走るのかってところは気になりますね。2区にはまる選手がいそうでいない。

M:關選手、鬼塚選手はスピードタイプですからね。

萩原:2区は誰になるか分かりませんが、東海はまずは1区でいい流れを作れるかどうかっていうのが大事ですね。出遅れて見せ場なしってことにならないようにして欲しいですね。

法政大学
萩原:山にいい選手がいること、前回大会の経験者が多く残っているのは見ていて安心できるチームですね。ただ、1区に誰が走るか、走れるかってところがポイントになりますかね。

M:5区(前回区間賞)・6区(前回3位)に良い選手がいて、去年よりも成長しているのが楽しみですね。

西田:5・6区、両方良いと一気に順位が上がるからね。しかも、5・6区が良いと7区も良くなることが多い。

M:勢いがつきますよね。

西田:意外と9・10区で崩れてシード権ギリギリってこともあるけど。

城西大学
萩原:僕とMさんで取材に行ってきた大学です。

M:鈴木勝彦選手が芸人志望みたいです。

西田ふーん

M:お笑いやりたいみたいです。

西田:山本嵐選手は持ちタイムは速くないけど、3000m障害をメインにやっていたから10000mとかのタイムじゃない強さはあると思うよ。

M:6区の下りで使うとか?

西田:櫛部監督だと、7区に使うかも。

萩原:7区はコースが割と走りやすいのと、順位変動が起きにくいのでプレッシャーも少なく、1年生のデビュー戦として使うことが多いですよね。

M:逆に7区にエース級がいると、他大学と一気に差がつきますよね。

萩原:層が厚いとそういう配置ができますよね。

西田:昔は3区・7区・8区にルーキーを使うことが多かったけど、最近は3区に準エース級を置くチームが多くなったね。

―拓殖大学
M:今年は良いって聞いています。

西田:キャプテンのデレセ選手は楽しみですよね。

M:すごい真面目みたいですよ。岡田監督が絶賛してるみたいです。納豆も食べるみたいですし。

西田:去年も拓大に期待して、ちゃんとシード権を獲ってるしね。

M:拓大は箱根駅伝に合わせるのが上手いですよね。今年はさらに出雲でも4位に入っているので、そこからさらに仕上げてきたらどうなるかってのは楽しみですね。

西田:出雲は後半区間で少し崩れたから層の厚さがどうなのか気になるね。

M:距離に強いってイメージですけど、今年は10000mの記録もあがってきていますね。馬場選手・デレセ選手の1区・2区で上位を狙ってくるんじゃないですかね。5区・6区も経験者がいるけど、そこがどう成長しているかってところですね。

帝京大学
西田:帝京はずっと注目している大学の一つ。

M:関東インカレハーフが強かったですよね。

西田ハーフとかロードの強さは際立っているよね。

M:最近は10000mの記録も上がってきてますよね。

西田:今年の帝京って、いつも映るポイントにいるよね。大崩れがなくて、いつもいい位置でレースを進めている。あと1人、2人、覚醒したら面白いよね。でも、青学を倒すとこまでいくかどうかっていうと、そこまでじゃないかな。

M:5区・6区の経験者もいるってのは強みですかね。

西田:前回走った5区・6区の選手の成長具合がどうなのか。

M:畔上選手がどこまで戻ってきているか。勝負強さもあるし、エースの復活に期待ですかね。

西田:この前、伊豆大島いったときの帰りに、たまたま中野監督と一緒になって色々話したけど、伊豆大島ではかなり良い練習ができてたみたい。

―中央学院大学
M:エース不在で出雲6位に入っているのはすごいですね。前評判が高くなくても、シード権獲ってきますよね。

萩原10000mの平均タイムって指標になるようで指標にならないところもありますからね。

西田:悪天候に強いイメージがあるね。

M:風が強く吹いたらチャンス?

西田:風が弱かったら?天気頼り?(笑) 練習拠点が風が強いところだとそういう強さは身につくよね。

M:補強もしっかりやっているから体幹強いですしね。

予選会を通過してきた各校の状況は?

予選会を通過してきた各校の状況は?

駒沢大学
M:5区・6区もいい選手がいるみたいですよ。

萩原:誰ですか?給水とかタイム係とか直接、駒沢大学と携わっているからリアルな情報を知ってるんじゃないですか?

M:給水係やタイム係をやらせてもらってますが、当日まで誰が走るか知らないですよ(笑)

萩原:前回もブレーキ起こさなかったら、上位に絡む戦力はありましたよね。前回は神大と仲良くやらかしましたけど(笑)

M:選手層も厚くなったし、大丈夫かと。

西田:あとは一人で走る能力がどのくらい高いかだね。

萩原10000mとかハーフマラソンのタイムってヨーイドンでのタイムですけど、駅伝はそうじゃないのですからね。

M:2年生・3年生がグンと伸びて層が厚くなりましたね。

萩原駒沢大学、今年強いっすよ。強いな。

西田:加藤選手を1区に持っていって、2区・3区で片西選手・山下選手のどちらか使うか、どちらかを7区に持っていくか。大八木監督は復路に力を入れている時期もあったしね。

M:個人的には神戸選手を応援しています。一般入試で入ってきて頑張っています。当日走るかどうか分かりませんが走ってほしいですね。

順天堂大学
西田:順大、誰かいる?

萩原:学生を代表するエース、塩尻選手いますよ。

M:5区に山田攻選手もいますよね。順大は今年、構内にクロカンコースもできて、いい練習ができているかもしれませんね。塩尻選手がいるっていうのは大きいと思いますよ。

去年は箱根前の八王子ロングディスタンスで27分台を出したんですが、ピーキングがずれちゃって箱根本番では力を発揮しきれなかったかなと思います。今回はしっかり合わせてくるかなと思います。塩尻選手はめちゃめちゃ強いですからね。

萩原:塩尻選手は強いけど、シード権獲れるかどうかっていうと微妙ですかね。一人じゃどうにもならないからね。

M:5区に山田選手がいますよ。

萩原:2区と5区がしっかりしているから、まぁ上手くつなげば…。

西田:1区が重要だね。塩尻選手に先頭とどのくらいの差でタスキをつなげるかって大事になるね。1区誰だろうね。

萩原:1区って先頭についていければいいって部分もあるので、それができる選手が誰なのかってところですね。全日本の感じだと見当たらないですね。

神奈川大学
萩原:母校なので優勝争い!ってのは希望ですけど、3~5位くらいに入ってくれたらってところが妥当ですかね。

西田:5区は荻野選手がまた走るの?

萩原:そこですよね。荻野選手、もうやりたくないみたいなこと言って記事になってましたよね。そんなこと言うなよーって感じですけど(笑)

西田:関東インカレで3000m障害で3連覇しているし、苦手意識のある5区より4区とかいいかもね。

萩原:そうすると5区にはまる選手がいないんですよね。神大って、いい感じで戦力が整ってきても、いつも5区にはまる選手がいない。それは今回も不安材料です。

僕としてはリベンジとして荻野選手にもう一度5区を走ってほしいと思っていますけどね。たぶん、走らないでしょうけど。

M:じゃあ、5区次第ですかね。

萩原:今年は全体練習が少なくなって個人にあった練習をするってことに特化してるみたいです。もしかしたら5区のスペシャリストを育てているかもしれませんね。

国学院大学
M:国学院大学も萩原さんと取材に行ってきました。

西田:他の大学の監督も国学院は面白いって注目してるよ。シード権は獲ると思うよ。

M:今回シード権獲って、次回は予選会なしで勝負したいみたいですね。3本柱の土方選手・青木選手・浦野選手が来年4年生になるので強いですよね。

萩原:今回は次回に向けてシード権と経験を得るって感じですかね。

西田:3人強い選手がいると勝負区間に選手を置けるから、小さな失敗は取り返して巻き返しやすいね。

明治大学
吉澤:学生を代表するエースに近づいた阿部選手、復調してきた坂口選手、去年学連選抜で走った中島選手を中心にシード権はいけると思います。前回、箱根に出場できなかったという悔しさを晴らして欲しいですよね。

M:明大にも萩原さんと取材に行きましたけど、明治の合宿所って年期入っていますよね。

吉澤:築20年ですよ。

M:えっ。あれで築20年?だいぶ…

萩原:築20年には見えなかったなぁ。

M:ルーキーの鈴木選手、強いですよね。

萩原:1区を走ったら面白いかもしれませんね。

西田:勝負するために往路に主要選手を持っていきたいね。

―東京国際大学
西田:エースはいないけど、下は育って底上げはできてきた印象はあるね。

M:前回話題になったオールドルーキーの渡辺選手にも注目ですよね。10000mの平均タイムをグッとあげていますよね。

西田:ここ3カ月のタイムとかでチーム戦力を知りたいな。

―大東文化大学
M:注目は奈良監督の息子、山の大東を象徴する大久保初男さんの息子、只隈元監督の息子、神大の大後監督の息子(マネージャー)がいます。

萩原:二世がいっぱいいる。

M:ジュニア勢ぞろい!

中央大学
西田:解説の臼井さん(中大OB)に注目ですかね。

M:OBの力はすごいですよね。沿道での応援の数がすごいですよね。その応援が選手の力になると思いますよ。

西田:去年も応援の力が選手に力を与えるって言ってたけど、そんなに関係なかったでしょ(笑)

M:伝統校の強み、応援の層の厚さに期待!

国士舘大学
M:住吉選手を1区・2区のどちらかで使って、序盤だけでも流れに乗れればって感じですかね。

西田ケニアからの留学生も2人登録してるけど、どっちを使うんだろうね。

山梨学院大学
M:ニャイロ選手は2区でしょうね。となると1区が…いないか。

西田:山梨は卒業してから伸びる選手多いよね。だから、それでいいんじゃないかな(笑)

萩原:予選会もギリギリでしたよね。何かここ数年、元気ないですよね。

―上武大学
M:ここも萩原さんと取材に行ってきました。

萩原:環境でいうと風がすごく強いところで練習しているので、天気が荒れたら強さを発揮するかなと思います。

M:寮からグラウンドまで6km離れているので、そういう面でもタフさはあるかなと思います。

日本大学
M:日大は関東インカレ枠で出場します。関東インカレ枠って知っていました?

萩原:僕はユニフォームに注目しちゃいますね。Nにラインやタスキがかかっているかどうかってところを見ちゃいます。

M:ワンブィ選手だけですかね?

萩原:日大はワンブィ選手の走りに期待ってところですかね。

―関東学連選抜
M:東大の近藤選手がいよいよ走るかどうか。

西田:1区に近藤選手が走って流れを作ってくれると面白いですね。

M:山川監督がどういう区間配置をするかっていうのも楽しみです。

―シューズにも注目
西田:去年は東洋大の選手がNIKEヴェイパーフライを履いて話題になったけど、今年は他の大学の選手もたくさん履くだろうね。アディダスを履く青学とNIKEの対決って感じかもね。

萩原:ニューバランスもきてますよね。三村さんの影響もあるんでしょうね。

M:シューズの勢力争いにも注目ですかね。

箱根駅伝に向けて
M:各大学の主務やマネージャーを全力で応援しています!

萩原:もちろん、母校の神大を応援しています。荻野選手が調子悪いっていったときは調子がいいのでその発言にも注目を。設楽選手(HONDA東洋大OB)が復路の解説をするので、そのときどこかで応援していようかなと。

M:僕は駒沢のジャージを着て、どこかでサポートしていると思います。

西田:その服装じゃないの?

M:さすがにこれはダメですよ。寒いですし。

西田:萩原君はその服装?

萩原はい。走ったり電車乗ったりして選手を追いかけるので、暑くなると思います。全区間行ってやろうかなって思っています。

西田:全区間!?自転車で追いかければ?交通規制がかかってない横道を追いかけたらいけるんじゃない?

萩原自転車あるし行けるかも。

西田:6区も自転車で追いかければ?

M:相当スピード出ますけど、ヘアピンで曲がり切れず谷に落ちますよ。

萩原:6区は自転車厳しいので6区は走って追いかけます。自転車を7区の中継点に置いときます。自転車で追いかけるの決定ですね。

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1強だと優勝予想トークは弾まない。青山学院大学に死角なし。とはいえ「絶対」というものがないのがスポーツ。毎年、様々なドラマを生み出す箱根駅伝。今年はどんなドラマが生まれるのか。2019年1月2日・3日。平成最後の箱根駅伝に注目を。


■西田隆維(にしだ たかゆき
駒澤大学出身→S&B食品。箱根駅伝駒澤大学の初優勝に貢献(当時9区区間新記録樹立)。2001年エドモントン世界陸上マラソン日本代表。現在は市民ランナーにランニングの指導とマラソン大会などの企画・運営(一般社団法人シャイニング)を中心に活動中。また、これまでの経験で学んだことを企業や学校で講演。

■M高史(えむ たかし
ものまねアスリート芸人。
駒澤大学陸上競技部OB(駅伝主務)。東京マラソン2018チャリティ・アンバサダー。自身考案の「ものまね体操」で保育園から高齢者施設まで訪問し続けるエンターテイナー。ものまね体操・英語版「ジャパササイズ」は8ヶ国後で翻訳され、スペインのテレビでも放送されるなど国内外から注目のエクササイズ。
オフィシャルブログ:M高史の日々精進!

■ポップライン萩原拓也(もしか設楽)
オスカープロモーション所属/お笑いコンビ「ポップライン」 。
「設楽悠太選手」そっくり芸人。神奈川大学駅伝部出身。東京BayRunningClubコーチ/2017年3月から芸能界最速ランナーを目指す。
ポップライン荻原Twitter