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  海外では食肉を使用せずに肉っぽい食感を出すベジミートが流行中だ。実際にお料理サイトとかでも、ビーカン料理レシピの人気が高い。

 そんな中、スペインスタートアップ企業「ノヴァミート(Novameat)」社が世界初となる3Dプリンターで作る植物性タンパク質が原料のステーキを開発した。

 完全お肉フリーでありながら、食感は牛肉そのままの逸品だそうだ。

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ステーキのパリッとしたジューシー感を再現

 海外ではお肉の風味を再現したお肉フリー製品はたくさんある。

 しかし、それを使った料理はハンバーグチキンゲットのような挽肉食品だけで、ステーキのパリっとしたジューシーな食感を完璧に再現したものはなかった。

 開発者のジュゼッペ・ションティ氏が目指したのは、本物のお肉の食感を再現した植物由来の製品だ。

 組織工学と生体プリント技術を最新の調理法と組み合わせることで誕生したお肉フリー製品は、見た目や栄養価の点で動物由来の肉製品とほとんど変わらないことが自慢だ。

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 プリンターにベージュ色のペーストを充填したシリンジをセット。するとCADで作成された設計図に従って、小さなステーキ状の食材が印刷される。出力される複雑な極小3次元構造は、3Dプリンターだからこそ可能になった。

 原料は米、エンドウ豆、海藻といった食材を利用しているので、健康的な食事には欠かせないアミノ酸を摂取できる点も嬉しい。

植物性タンパク質の配合を変えた人工ステーキやトリ胸肉バージョン

 試作品は、植物性タンパク質パエリアの着色料が少量添加されており、赤みを帯びたゼリー状の物質に仕上がっている。

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 だが、これ以外にもタンパク質の分量を増量し、さらに脂肪、繊維、ミネラルビタミン等を混ぜて食肉の栄養価を模倣した人工ステーキやトリ胸肉も開発されている。

 こちらには着色料が使用されていないが、調理したお肉を彷彿とさせる薄茶色が食欲をそそる。

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 同業他社は、培養した動物細胞から人工肉を作ろうと試みているが、これは非常に時間がかかるうえに、製造コストも高い。

 だが、ションティ氏が考案した手法なら、100グラムの植物性ステーキがものの30分で出来上がる。しかも大量生産すれば、製造時間とコストを現在の10分の1まで下げられるだろうという。

ベジミートは温室効果ガスの削減の効果も

 動物を殺さなくて済む人工肉は、じつは温室効果ガスの削減にもつながる。家畜から排出される温室効果ガスが、人為的な排出の14.5パーセントまでを占めているからだ。

 これについて国連食糧農業機関などは、大規模な畜産業はもはや持続可能ではないとまで報告している。

 たとえば、カロリーベースで比較した場合、牧畜には野菜や果物を栽培するために必要となる土地の70倍が必要になる。

 さらに牛の牧畜に利用されている土地は世界の農耕可能な土地の30パーセントを占め、真水の25パーセント以上を利用している。

 「現在のやり方を続ければ、世界人口全員に食料を分配できるようになる可能性はほとんどない」とションティ氏は話す。

 彼が栄養価に優れた肉の代替食品を開発しようと考えたことには、こうした背景があったのである。

 3Dプリンステーキは、殺菌・包装し、保存しておくこともできる。また病気の蔓延が問題となっている地域では、食品に薬品を混ぜて、その治療や予防を行うといったことも可能だそうだ。

References:novameat/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52269249.html
 

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