2017年に第一子を授かり、パパとなった、お笑いトリオロバート山本博さん。息子くんとの生活の中で感じた「?」や「!」をマンガに描き、今年7月からインスタグラムで発信。そのイラストをもとに、山本さんがパパ芸人ならではの気づきを綴る本連載。

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第9回のテーマは、夫婦ゲンカについて。山本家ならではのケンカのルールとは?

■寝かしつけのタイミングで帰宅、そのとき奥さんは…
毎週木曜日は、テレビ東京の「おはスタ」という番組にレギュラー出演しています。放送は朝7時05分からなので、木曜日は早朝に家を出てスタジオに向かいます。僕が家を出る時間、息子はまだぐっすり夢の中。そういう日は、夜だけでも息子とコミュニケーションを取りたいと思って、1日の仕事が終わるとできるだけ急いで家に帰ります。

でも、たまに僕が帰宅する時間と、奥さんが息子を寝かしつけている時間がかぶってしまうことがあるんです。物音に気づくと息子はもう寝てくれません……。奥さんはげんなりした表情で「ちょうどいま寝そうだったのに……」と言いながら、息子を抱いて寝室から出てきます。すごく頑張ってドミノを並べていたのに、僕が不用意にガシャーンと倒した……という感じなのかも。奥さんは、タイミング悪く帰ってきたことに対して不機嫌になっているんじゃないんです。「よしよし、これで息子とコミュニケーションが取れるぞ」なんて、僕が喜んじゃっているのが腹が立つのでしょう(笑)

トイレの使い方を奥さんから指摘され…夫婦ゲンカをしない工夫
時々ため息をつかれることはあるけれど、付き合っていた頃からいままで、奥さんとケンカをしたことはほとんどありません。ちょっとした言い合いになったことはあるけれど、家を空けたり、口をきかなくなったりしたことは1回もない。夫婦ゲンカって、ボクシングと同じだと僕は思っています。

ボクシングって荒っぽく見えるけど、頭はめちゃくちゃクールなんです。カッと熱くなった瞬間に、戦略も戦術も頭から消えて、負けてしまうんです。いかに冷静を保つかが勝敗を分けるのです。夫婦間もボクシングの試合と似ていて、たとえ相手に腹が立っても、どちらかが一方的に熱くなるのはよくない。ゆとりのあるほうが受け身になり、バランスよく打って打たれて……というのがちょうどいいんだと思います。とはいえ、自分にとっては気にならないことが、実は相手を不快にさせていた……。なんてケースもありますよね。

お互いに生まれ育ってきた環境が違うから、それは当たり前。僕はケンカをするのが嫌なので、付き合い始めた当初から「気になるところは直すから言って」と奥さんに伝えていました。よくある話ですが、僕が奥さんに言われてハッとしたのはトイレの使い方です。一人暮らしのときは、立ちションをした時の跳ね返りを気にしたことがありませんでした。

自分で汚しているので「掃除すればいいか」という感じ。でも、他人が汚した場所を掃除するのって、けっこうストレスですよね。奥さんから「めっちゃ飛ばしてるじゃん」って言われて、初めてそのことに思い至りました。

■近隣の騒音にも「お互いさま」と思えるようになった
僕の実家は、母ちゃんしか女性がいなかったので、みんなトイレを汚しまくっていたと思うんです。そのことに対して文句を言われたことはないけれど、毎日掃除をしてくれる母ちゃんに対して、リスペクトがなさすぎたなって思います。いまは「家では座りション」が定着しました。

息子はまだオムツですが、トイレに座れるようになったら、座りションを教えようと思っています。一方的にカッと熱くならないというのは、夫婦間に限ったことではなくて、日々のコミュニケーションでも大切ですよね。いま住んでるマンションでは、夜になるとどこからともなく永ちゃん(矢沢永吉さん)のDVDが大音量で聞こえてくるんです。その音が意外と響くんですよ。

でも、奥さんとは、こういうのはお互い様だから、人を特定できたとしてもこちらから何か言うのはやめようって話しています。子どもの泣き声はやっぱり響くし、僕らのほうが騒がしいのは間違いないからです。もしかしたらその主は、毎日「子どもの泣き声がうるせーな……」と思っていて、夜くらい気晴らしをしたいと思っているのかもしれない。

奥さんは最近、永ちゃんの曲が聞こえてくると「始まった、始まった!」とむしろ面白がっています。大声で歌い始めることもあるので、もしかしたら部屋の中でタオルブンブン振っているかもしれません(笑)。その様子を想像すると、ちょっと面白い。「お互いさまだし、しょうがない」って考えると、案外ポジティブに考えることができるんですよね
(mamagirl

掲載:M-ON! Press