プレミアリーグ第21節、チェルシーvsサウサンプトンが2日にスタンフォードブリッジで行われ、0-0のドローに終わった。なお、サウサンプトンのDF吉田麻也はフル出場を果たした。

4位のチェルシー(勝ち点43)と17位のサウサンプトン(勝ち点15)による2019年のリーグ初戦。2018年最終戦となったクリスタル・パレス戦を競り勝ったチェルシーは2連勝で2018年を締めくくった。新年初戦で3連勝を目指すチームはパレス戦で負傷したジルーに代わってモラタを最前線で起用した以外同じメンバーを起用した。

一方、マンチェスター・シティに大敗して2018年を終えたサウサンプトンは連敗ストップを目指す新年初戦に向けてベドナレク、ロメウ、ワード=プラウズを除く先発8人を変更。守護神マッカーシーに代わって昨夏シティから加入したGKガンがプレミアデビューを飾ったほか、吉田やイングス、セドリックらが先発に復帰。システムも[4-1-4-1]から[3-4-2-1]に戻した。

試合は戦前の予想通り、ホームのチェルシーが後方から丁寧にボールを動かしながらサウサンプトンを押し込んでいく。13分にはアスピリクエタのフィードに対してオフサイドラインを掻い潜ったモラタがヘディングシュートを狙うが、これは力なくGKガンの腕の中に収まる。

一方、自陣でブロックを形成しながらカウンターからチャンスを窺うサウサンプトンは16分、左サイドセドリックからのクロスをゴール前に走り込んだイングスが頭で合わすが、これは枠を捉えきれず。逆に24分にはボックス右で仕掛けたウィリアンに枠を捉えたシュートを許すが、ここはDF吉田の身体を張ったシュートブロックで凌いだ。

前半半ばを過ぎても試合展開に大きな変化はなし。しかし、34分にはチェルシーにこの試合最大の決定機。リュディガーのロングフィードに反応したアザールがボックス左でフリーとなりニアを狙ったシュートを放つが、これはGKガンのビッグセーブに阻まれる。

すると直後にはアクシデントが発生。吉田との接触で左足を痛めたウィリアンがプレー続行不可能となり、ロフタス=チークが緊急投入される。前線に新たな負傷者を出して嫌なムードが漂う中、40分にはボックス右でバークリーのパスを受けたモラタに決定機も右足のシュートはDFヴァレリの出した足に当たってしまい、枠外に外れた。

チェルシーペースもゴールレスで折り返した試合。後半先に動いたのはアウェイのサウサンプトンイングスに代えてより機動力があるロングをハーフタイム明けに投入した。すると、キックオフ直後には左サイドから切り込んだアームストロングが右足のミドルシュートを放つが、これはGKケパにはじき出された。

チェルシーの身体の重さ、サウサンプトンの出足が増したことで後半は完全にイーブンな形で試合は進んでいく。吉田を中心に最終ラインがクロスやシュートにきっちり身体を投げ出してピンチを凌ぐアウェイチームは、攻撃の場面ではアームストロングが馬力のある縦への仕掛けで再三相手陣内の深い位置までボールを運びロングらがフィニッシュに絡んでいく。

一方、後半に入ってリズムを掴めないチェルシーは68分、精彩を欠いたバークリーを下げてモナコ移籍が噂されるセスクがプレミア通算350回目のピッチに投入される。この交代直後の70分にはゴール左に抜け出したモラタのシュートがネットを揺らすが、これはオフサイドの判定で認められず。

何とかゴールをこじ開けたいチェルシーは78分に絶好機。ハーフウェイライン付近でボールを受けたセスクが絶妙なスルーパスをロフタス=チークに通すと、ロフタス=チークはボックス左に走り込むモラタへ丁寧なラストパス。しかし、モラタのニアを狙ったシュートはGKガンに読まれて先制点とはならず。

その後も相手を押し込んで再三の決定機を作ったチェルシーだったが、集中力を切らさないセインツ守備陣を最後までこじ開けることはできず。この結果、2連勝と2連敗と好対照のチーム同士による新年初戦はゴールレスドローで決着。攻め手を欠いたチェルシーにとっては痛恨の勝ち点逸も、敵地で連敗ストップセインツにとっては価値ある勝ち点1となった。なお、吉田は今節を最後にUAEで行われるアジアカップに参戦する。

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