はんだ接合部の断面観察試験
OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(社長:柴田 康典、本社:東京都練馬区、以下OEG)は、1月11日より低銀鉛フリーはんだ(注1)を用いて実装した基板と部品の接続信頼性を評価する「低銀鉛フリーはんだ実装評価サービス(https://www.oeg.co.jp/Rel/leadfree.html#ag)」の提供を開始します。鉛フリーはんだを使用している製造現場向けに、はんだ種変更の評価の時間と手間を短縮し、低銀鉛フリーはんだの採用を支援する受託サービスとして、2019年度末までに売上1億円を目指します。

「低銀鉛フリーはんだ実装評価サービス」は、低銀鉛フリーはんだを用いて実装した基板と部品の接続部に対し、熱疲労の加速試験を実施し、外観観察、はんだ接続強度試験および断面界層によるクラック率(注2)の算出などを実施して、接続信頼性を評価するサービスです。お客様が実際に採用予定の実装された評価基板に対して、試験条件、評価対象部品選定および判定基準などを、お客様のご要望や試験の目的に応じ適切な試験仕様を提案、実施できるのが新サービスの特長です。

近年、家電製品などの電子回路基板の実装工程における鉛フリー化の普及に伴い、はんだ材料が多様化しています。鉛フリーはんだ材料の多くは錫を主成分とした銀、銅などの合金ですが、銀は高価で価格変動も大きいため、低銀化(銀の含有量を減らす)し、低コスト化することが課題となっています。しかし、低銀化によってはんだ溶融温度が変動するため、実際に使用するリフロー工程ごとに基板と部品のはんだ接続状態を確認する必要があり、製造現場の大きな負担となっています。

OEGは、鉛フリー実装評価技術の日本工業規格(JIS)「QFPリードのはんだ継手45度プル試験方法」および「チップ部品のはんだ継手せん断試験方法」制定に関与するなど、実装評価の知見が豊富で、多数のお客様に試験を提案、実施してきました。また、最近では電子部品の極微小化により接続強度測定が困難になっていますが、OEGでは再現性よく測定できる方法を確立しています。お客様は、OEGの試験サービスを利用することにより、効率よく各種試験を実施し、適切な判断をすることができます。今後も、さらに試験技術の向上や設備の充実を図り、環境試験・評価の対応範囲を拡大し、お客様の製品の開発・製造・販売を支援していきます。

なお、OEGは2019年1月16日~18日、東京ビッグサイトにて開催される「オートモーティブ ワールド2019」(小間番号:E50-28)に出展し、本サービスについて紹介します。

販売計画
標準価格:個別見積
販売目標:2019年度末までに1億円
サービス提供開始時期:2019年1月10日

用語解説
注1:低銀鉛フリーはんだ
現在の鉛フリーはんだの主流は銀3.0%(Sn-3.0Ag-0.5Cu:SAC305)であるが、近年、貴金属である銀の高騰から銀の含有量を1%、0.3%、0.1%に減量した鉛フリーはんだが開発されており、低銀鉛フリーはんだはその総称。

注2:クラック率
クラックとは、ひび割れ、亀裂のこと。クラック率は、発生したクラックの長さ÷はんだ接合部全体の長さ、で求められる本来のはんだ接合部の長さに対するクラックの長さの割合。

リリース関連リンク
「低銀鉛フリーはんだ実装評価」紹介サイト
https://www.oeg.co.jp/Rel/leadfree.html#ag
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  • 沖エンジニアリング株式会社は、通称をOKIエンジニアリングとします。
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