旅気分を盛り上げてくれる食べ物といえば、なんといっても「駅弁」ですよね。全国津々浦々、駅弁はたくさんありますが、一生に一度は食べてみたい“名物駅弁”が一気に集まるフェスをご存じでしょうか?

 それが、毎年新春恒例で東京・新宿の京王百貨店で本日から行われる「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」です。

 この大会、規模の大きさと、多くの人で賑わうことで、「駅弁甲子園」とも呼ばれているんです。今年は2019年1月9日(水)~1月22日(火)までの2週間、約35の駅弁調製元による実演販売と、全国から届けられる輸送駅弁を合わせた、44都道府県の駅弁約300種類が集結しています。

 この駅弁大会の面白さは、なんといっても調理や盛り付けの様子を見て楽しみ、駅弁同士を食べ比べることができる臨場感です。そこで今回は、その見どころを一挙に紹介しましょう。

食材の4つの“変化球”を見よ!

 まずは、1つのお弁当で4つの味を食べ比べることができるお弁当たちの対決をご紹介しましょう。

 まずは北海道代表「食べくらべ四大かにめし宗谷本線稚内駅)」です。たらば蟹・ずわい蟹・毛蟹・花咲蟹の4種を盛り込んだカニづくし駅弁。こちらは第48回大会で大行列ができた駅弁をさらにリニューアルしており、酢飯と茶飯の上に、爪肉・棒身・フレークをたっぷり載った豪華絢爛なカニ弁当となっています。

「食べくらべ四大かにめし(宗谷本線稚内駅)」1,400円(各日1,000食販売予定)
「食べくらべ四大かにめし宗谷本線稚内駅)」1,400円(各日1,000食販売予定)

 続いて、初登場の山形代表「味くらべ牛肉どまん中(奥羽本線米澤駅)」。2018年に実食販売駅弁のなかで販売個数第2位を獲得した駅弁「牛肉どまん中」の牛肉の4種類の味を盛り込んだお弁当なんです。定番の甘辛醤油味のほか、さっぱりとした塩味、コクのある味噌味、さらにスパイシーなカレー味が楽しめます。

「味くらべ牛肉どまん中」(奥羽本線米澤駅)1,500円(各日1,000食販売予定)
「味くらべ牛肉どまん中」(奥羽本線米澤駅)1,500円(各日1,000食販売予定)

 最後は、初登場の兵庫県代表「四味 穴子重(山陽本線姫路駅)」。上品な味わいの穴子を4種類の調理法で仕上げた逸品です。酒蒸しの旨みを閉じ込めた穴子ご飯、香ばしい焼き穴子のちらし寿司、さらにふっくら煮穴子を炙って仕上げた穴子飯、焼き穴子を刻んで包んだいなり寿司。穴子の味の変化球を存分に楽しめます。

「四味 穴子重」(山陽本線姫路駅)1,350円(各日1,000食販売予定)
「四味 穴子重」(山陽本線姫路駅)1,350円(各日1,000食販売予定)

各地の牛肉駅弁で“直球勝負”!

 続いての駅弁対決での見ものは、ご当地自慢の牛肉を使った駅弁対決です。各地を代表する牛肉を使ったスペシャルな牛肉弁当。肉の味わいの違いで対決です。とくに注目の4つを紹介しましょう。

 まずは、茨城県を代表する「常陸牛」の厚切りカルビを柔らかく焼き上げた「常陸牛厚切りカルビ焼肉弁当」(常磐線水戸駅)です。カルビの下には、常陸牛のそぼろとご飯がぎっしり。さらに、焼肉に合う茨城県産の小松菜ナムルが良く合います。

「常陸牛厚切りカルビ焼肉弁当」(常磐線水戸駅)1,600円(各日800食販売予定)
「常陸牛厚切りカルビ焼肉弁当」(常磐線水戸駅)1,600円(各日800食販売予定)

 続いて、愛知県代表は、「松阪牛」を使ったよくばり弁当です。さっと焼き上げた松阪牛の焼肉と、肉の甘みを引き出す“すき煮”、そしてそぼろの3つを味わえます。

「松阪牛よくばり弁当」(東海道本線名古屋駅)1,890円
松阪牛よくばり弁当」(東海道本線名古屋駅)1,890

 3つ目は、鹿児島県代表「鹿児島黒毛和牛」を使った牛肉弁当です。鹿児島黒毛和牛の中から厳選したプレミアムな牛肉を使い、鹿児島醤油と鹿児島地酒を使用した割下で、甘辛いすき焼きに。

「薩摩牛4%の奇跡 牛肉弁当」(九州新幹線出水駅)1,500円(各日800食販売予定)
「薩摩牛4%の奇跡 牛肉弁当」(九州新幹線出水駅)1,500円(各日800食販売予定)

 そして4つ目は、佐賀県代表。佐賀といえば、もちろん「佐賀牛」。そのロースステーキローストビーフ、じっくり柔らかく煮込んだバラ肉のスライスの三つの味が楽しい牛肉弁当です。肉の旨み、食感の違いも楽しめます。

「佐賀牛ロースステーキ三昧弁当」(佐世保線武雄温泉駅)1,998円(各日1,000食販売予定)
「佐賀牛ロースステーキ三昧弁当」(佐世保線武雄温泉駅)1,998円(各日1,000食販売予定)

海の幸三昧の駅弁、フレッシュ対決!

 海の幸が自慢のご当地の駅弁は、フレッシュさと美しさと気前のよい盛りで対決します。

 まずは、福島県代表「うに貝焼きあわび弁当(常磐線いわき駅)」です。ホッキ貝にウニを盛り付けて蒸し焼きにしたいわき郷土料理「うに貝焼き」に、醤油漬けにした鮑とイクラがぎっしり。宝石のような輝きにうっとりしてしまうでしょう。

「うに貝焼きあわび弁当(常磐線いわき駅)」1,580円(各日800食販売予定)
「うに貝焼きあわび弁当(常磐線いわき駅)」1,580円(各日800食販売予定)

 続いて、新潟県代表「のどぐろ天麩羅と海老づくし弁当(信越本線新津駅)」です。脂がのったのどぐろ天ぷらが乗り、さらに海老料理が3種類も。昆布茶で炊いたご飯に海老そぼろをのせ、海老姿煮と海老しんじょ、のどぐろ天麩羅。盛りのよさも抜群です。

「のどぐろ天麩羅と海老づくし弁当(信越本線新津駅)」1,380円(各日500食販売予定)
のどぐろ天麩羅と海老づくし弁当(信越本線新津駅)」1,380円(各日500食販売予定)

 3つ目は、福井県代表「越前甘えび×かに合戦(北陸本線 福井駅)」です。ごはんの上にカニがたっぷりと敷き詰められ、その上に福井産の甘えび。新鮮なエビ、カニの甘さにほっぺたが落ちること間違いなし。

「越前甘えび×かに合戦(北陸本線福井駅)」1,380円(各日1,000食販売予定)
「越前甘えび×かに合戦(北陸本線福井駅)」1,380円(各日1,000食販売予定)

 最後は、広島県代表「牡蠣あなご寿し(山陽本線 広島駅)」です。牡蠣と穴子、贅沢な2つの食材の共演です。ぷりぷりの牡蠣の濃い旨み、さらに、香ばしい焼き穴子の組み合わせの絶妙な塩梅に、ごはんが止まらなくなります。

「牡蠣あなご寿し(山陽本線 広島駅)」1,300円(各日800食販売予定)
「牡蠣あなご寿し(山陽本線 広島駅)」1,300円(各日800食販売予定)

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 どの駅弁も、非常に気になりますよね。しかし、これだけではありません。「特別容器の駅弁」や「復刻の駅弁」「特急列車のヘッドマークをモチ―フにした弁当」など、見どころはたくさんあります。ぜひ、「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」をお見逃しなく。

●DATA

「第54回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」

日程:2019年1月9日(水)~1月22日(火)
営:10:00~20:00
1月15日(火)は17時、最終日1月22日(火)は18時閉場
場所:京王百貨店 新宿店7階 大催場(東京都新宿区西新宿1-1-4)
https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2019/index.html

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