長友と“師弟関係”を築く堂安 「あの人とトレーニングして自分の弱さに気付かされた」

 2011年大会以来のアジアカップ優勝を狙う日本代表の中で“師弟感”を強めている2人がいる。MF堂安律フローニンゲン)が「すごく良い出会いというか、良い人に出会えた」と感謝しているのがDF長友佑都ガラタサライ)だ。32歳のベテランDFから様々なアドバイスを受け、「全てを変えなくちゃいけない」と意識改革が起きているようだ。

 長友は10月シリーズで招集された一方、肺気胸で手術した影響もあり11月シリーズは欠場。昨年末の国内合宿で再び代表チームに加わると、ヨガなどを堂安やMF伊東純也柏レイソル)らに直接指導している。長友はとりわけ堂安の貪欲な姿勢を絶賛し、「向上心がずば抜けている」と20歳アタッカーを称えた。

 一方の堂安も、森保ジャパンで最多110試合に出場している長友について「今の日本代表の中で一番経験している選手」と言及。宿舎でも教えを乞うなど師弟に似た関係を築いている。

「僕自身いろんなものを吸収したいと思っている。あの人とトレーニングして自分の弱さに気付かされた。自分も負けず嫌いなので、トレーニングをしていて悔しくなってくる部分もあった。良いトレーニングをさせてもらっている」

 長友からのアドバイスはトレーニング面だけに止まらないという。「体もそうだし、メンタルもそう」と明かした堂安は12歳年上の偉大な先輩に敬意を表している。

身近な最良の師となっている長友、日常会話にも感銘「レベルの高い話をしている」

「考え方、頭の中から全てを変えなくちゃいけないなと思った。これから僕のサッカー人生において、すごく良い出会いというか、良い人に出会えた」

 長友の朗らかなキャラクターも幸いし、「ユウトくんもすごくオープンな方なのですごく聞きやすい」という格好の場が生まれている。伸び盛りの堂安にとって、経験豊富な長友は身近な最良の師と言えるだろう。

「何気に話している内容もレベルの高い話をしている。僕のこれからのトレーニングが全て変わるんじゃないかなというぐらいの話をしてもらっている」

 日常会話にも感銘を受けるなど“長友イズム”に日々どっぷり浸っている堂安。今大会を経て「のし上がっていきたい」と希求する若武者は、今まさに飛躍の時を迎えようとしている。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)

(左から)日本代表MF堂安、DF長友【写真:田口有史&Getty Images】