「キングオブコント2012」王者のバイきんぐが、12月26日ベストネタを収録した初のDVDKing』(アニプレックス)を発売。同大会決勝で高得点を叩き出した「卒業生」「ファミレス」をはじめ、10本のコントを収録。苦節16年の重みがギュッと凝縮されたような、珠玉のコント集となっている。

 今年、正真正銘の「King」となった2人に、DVDのことや、今考えていることなどを聞いた。

――優勝後、まだ1日も休みがないと聞きましたが。

小峠英二(以下、小峠) テレビレギュラーとかは特にないんですけど、ありがたいことに毎日お仕事いただいてますね。

西村瑞樹(以下、西村) それでも、スケジュール帳を見た時、空白があると不安になります。

――優勝以降、生活は豪華になりましたか?

小峠 いえ、今は引っ越すための物件探しをする時間もなくて。変わったのは、上京以来16年間使っていたせんべい布団を、「京都西川」の布団に買い替えたくらいです。

西村 僕も、家でご飯を作らなくなったくらいですね。前はいっぺんに5合くらい炊いて、一食分ずつ冷凍してたんですけど。

――芸能人っぽいエピソードが見当たらないですね(笑)。でも、ファンは急激に増えたんじゃないですか?

小峠 僕らのファンなんかいないです。

――いやいや、時の人じゃないですか。

西村 今も変わらず、出待ちとかいないですよ。ハゲたおっさん2人ですから、誰も待たないでしょ。

――で、でも、西村さんはたまに「ジョントラボルタに似てる」って言われてるじゃないですか!

西村 今の時代、需要ないですよ。誰がトラボルタを欲しがってるんですか。

――なんか、すいません。メディアでは、小峠さんがやっていた害虫駆除のバイトクローズアップされがちですが、西村さんもコールセンタークレーム処理のアルバイトをされていたとか。

西村 はい、「キングオブコント」の前までやってました。ある商品の故障などのクレームを受け付けてましたね。

――どんな商品ですか?

西村 それは守秘義務というのがあって、言っちゃダメなんです。もし言ったら、すごい額の賠償請求が来てしまうので。

――じゃあ、せめてヒントを。

西村 えーと、硬くて……いや、これ以上はまずいっす。ノーヒントでお願いします。やばいやばいやばい。

――残念です(笑)12月26日に初のDVDKing』をリリースされますが、見どころを教えてください。

小峠 いろんなタイプのネタが入ってます。最近、テレビでもネタをやらせていただく機会が増えたんですけど、あれはテレビ用に短くしてることが多いんです。DVDにはフルバージョンが入ってるので、ファミレスのネタとかも、テレビの短い尺より絶対にこっちのほうが面白いんですよ。ぜひコントそのものが持ってるポテンシャルを、このDVDで見ていただきたいです。

――DVDを拝見して、あらためてお2人の声の大きさを実感しました。お2人のコントスタイルに、例えば「大声系コント」のようなキャッチコピーは付いてたりしますか?

西村 今は特に言われてないですね。ただ、昔はこいつが僕の足の裏を舐めたりとか、汚いネタばっかりしてたので、「汚ねえ系コント」って言われてたことはあります。ウケないから、そういうネタはもうやめましたけど。

――以前は随分攻めてたんですね。

西村 当時は、お客さんにまったくウケなくて、一回でボツになったネタがむちゃくちゃありましたね。

小峠 僕が大工の棟梁で、こいつが新人大工という設定で。新人大工が釘を誤って飲み込んだから、その釘を取るためにこいつを四つん這いにさせて、僕が上からかんなで削って取り出すっていうネタとか。あと、ヤクザダーツ屋に行って、矢じゃなくてサングラスをひたすら30個くらい投げるネタとか。そういうのはバカみたいにスべったので、一回しかやってないです。

――幻のネタですね(笑)。ところで、もうすぐクリスマスですが、お2人はクリスマスの思い出はありますか?

小峠 当時付き合ってた彼女から、クリスマスプレゼントに服をもらったんです。その数日後に些細なことでケンカをして、ムカついたので、もらった服を袋に詰めて多摩川に捨てに行ったことがありますね。でもすぐに後悔して、次の日に結構な川下まで探しに行きましたけど。

――それは彼女への当て付けで?

小峠 いや、自己満足です。僕、「0か100か」ってところがあるので、そういうことをしでかす時があるんですよ。ひどいですよね。

西村 僕は、数年前のクリスマス・イブに、芸人10組くらいで、今までボツになった中で一番ひどいネタをやるっていうライブに出たんです。イブだし、そんなライブだしで、お客さんもあまり入らなくて。えらく寂しいクリスマスになりましたね。

――ちなみに、どんなネタをやったんですか?

西村 ホントにメディアとかに言えないような、危ないやつですよ。

――気になるので、教えてほしいです。

西村 ●●(自粛)から、爆弾を落とすネタで。どっちがボタンを押すかケンカして……。

――わあーわあー! 聞いてすみません。今年のクリスマスは、恋人と過ごしたりしないんですか?

西村 僕、3年くらい彼女いないので。

小峠 僕は半年くらい付き合ってた子と、3週間前に別れました。

――小峠さんは、なぜこんな調子のいい時期に別れてしまったんですか?

小峠 すごく勝手な意見なんですけど、好きという気持ちがあまりなくなってしまって、2カ月間くらい会ってなかったんです。このまま言わへんのは逆に失礼やろと思いまして、3週間前にちゃんと言いました。

――どんなふうに言ったんですか?

小峠 最初はできるだけ傷つけたくなかったので、「今、大事な時期やから、お笑い以外考えられへん」って言ったんです。でも「それでも待つよ」みたいなことを言われたので、最終的には「厳密に言うと、頑張れば少しは会う時間はあるけど、忙しい合間を縫って会おうとするまでの気持ちがない」と伝えましたね。泣いてましたけどね……。

――彼女の、どんなところが好きだったんですか?

小峠 料理がすごく得意な子で。家に行った時に、ちゃちゃっとパエリアかなんかを作ってくれて、すごく感動した思い出がありますね。彼女がきっかけで、料理が上手な女性っていいなあと思うようになりました。

西村 そんないい女を捨てるなんて、罪な男ですよ。ねえ(ニヤニヤしながら)。

――では最後に、芸人として今後、挑戦してみたいことを教えてください。

小峠 スカイダイビングをしてみたいです。よろしくお願いします。

西村 僕は、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)が大好きだったので、ああいう身体を張った番組に出たいです。芸人になったからには、人間性クイズをやったり、空に飛ばされたりしてみたいですね。
(取材・文=林タモツ)

バイきんぐ
小峠英二、西村瑞樹からなるお笑いコンビ1996年結成。「キングオブコント2012」において、歴代最高得点での優勝を果たす。

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小峠英二(左)、西村瑞樹(右)