米フロリダ州で高齢の妻が、同じく高齢の夫を殴打し殺害する事件が起こった。殺人罪で逮捕された妻は、時間や場所などが不明瞭で精神的に困惑した様子を見せており、認知症を患っているか否かが問われている。『NBC Southern California』『Pensacola News Journal』などが伝えた。

フロリダ州ペースに住むラモーナ・マキシン・ランド(86歳)は1月5日の朝、夫のフランシスさん(89歳)の頭部を歩行用の杖で殴り殺害した。

近隣住民の男性が、玄関先で血を流して倒れているフランシスさんのそばにラモーナが立っている姿を見て、最初はラモーナが倒れた夫を助けようとしていると勘違いした。しかしそうではないことに気付いた男性は、ラモーナに911へ緊急通報するよう促したが「電話が見つからない」という返事だった。そのため男性は一旦自宅へ戻り、携帯電話を掴んで再びフランシスさん宅へ行き、911へ通報した。男性は救急隊員が到着するまで、フランシスさんにCPR心肺蘇生法)を試みていたようだ。

サンタローザ郡保安官事務所の捜査官が駆けつけると、室内のソファーの上と玄関ドアのそばにあったバケツの中から血の付いた杖の一部を発見。更にソファーの上には、袖部分に血が付着したガウンもあったという。ラモーナ自身の両手と両足にも血痕が付着しており、フランシスさんの頭部に数か所の痣とくぼみがあることを知った捜査官は、杖で殴打されたとみてラモーナを殺人容疑で逮捕した。

ラモーナには保釈金25万ドル(約2,700万円)が設定され、現在は郡刑務所内の診療所で認知症の鑑定が行われているとのことだ。1月7日メディアの前で記者会見を行ったボブ・ジョンソン保安官は、次のように話している。

「殺人罪で逮捕されたラモーナは、同郡でも最高年齢であり、現在精神鑑定が行われている最中です。個人的レベルで対話する時や質問する時に、ラモーナは明らかに困惑した様子を見せており、現段階ではラモーナが認知症などの症状を抱えていることは明らかになっていませんが、時間や場所などが不明瞭のようです。しかし重要なのは、精神的混乱とその側面に焦点をあてることで、何が起こったのかを明確にさせ、人ひとりの命を奪った殺人罪で自分が逮捕されているのだということを思い出させることが大切です。」

またラモーナの公選弁護人に選ばれたブルースミラー氏は、このように述べている。

ラモーナの裁判能力を評価し、犯行時の狂気が事件の要因になり得るかどうかを調査中です。現段階では、彼女の精神状態について具体的に話すことはできませんが、認知症が刑事事件に影響を与える可能性について一般論を申しますと、訴訟手続きを理解しそれに参加できる個人能力や適性があるか否かという部分に焦点が絞られます。裁判に適格ではないとみなされた人々でも、法的手続を理解しようと学ぶことはできますが、認知症のような退行性疾患を持つ人の場合、それは困難といえるでしょう。もし、ラモーナが認知症と診断されれば、裁判への適応能力があると認められないことになります。」

果たしてラモーナは犯行時、認知症を患っていたのか否か。捜査は今後も続く予定だ。

画像は『NBC Southern California 2019年1月8日付「86-Year-Old Fla. Woman Beat Husband to Death With Cane: Police」(Santa Rosa County Sheriff’s Office)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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