かつて北海道の夜行急行列車に連結されていた14系客車ドリームカー」が、東武鉄道の「SL大樹」で復活。グリーン車並みの設備とラウンジが特徴の車両です。

2016年3月の「はまなす」廃止で、運用がなくなっていた「ドリームカー」

東武鉄道が2019年1月11日(金)、栃木県日光市内の下今市~鬼怒川温泉間で運行している「SL大樹」の客車に、14系客車ドリームカー」を導入すると発表しました。

ドリームカー」は、JR北海道が国鉄時代に誕生した14系客車を改造し、1988(昭和63)年より札幌~釧路間の夜行急行「まりも」、その後に札幌~青森間の夜行急行「はまなす」などで使用してきた車両で、グリーン車と同等のゆったりした座席、車端部に設けられたラウンジが特徴です(「まりも」「はまなす」とも現在は廃止)。

「昭和から平成を駆け抜けた夜行急行列車へのノスタルジーを感じていただけます」(東武鉄道

現在「SL大樹」はJR四国から譲渡された、通常座席の14系客車3両編成での運転が基本ですが、今後は年間運転日のうち約40日を「ドリームカー」を中間に連結した3両編成にする予定。東武鉄道は、「バラエティー豊かな車両編成によって、これまで以上にSLの旅をお楽しみいただけます」としています。

導入される「ドリームカー」(オハ14 505)の座席数は48。6段階式リクライニングシートで、1160mmというグリーン車と同等のシートピッチ(座席の前後間隔)を持ちます。運転開始日は2019年4月13日(土)です。

ちなみに「ドリームカー」には、国鉄・JR北海道キハ183系特急形ディーゼルカーで使用されていたグリーン車の座席が移設されています。

【写真】「ドリームカー」のラウンジ

「SL大樹」に導入される「ドリームカー」の車内(画像:東武鉄道)。