1950年に勃発した朝鮮戦争は、1953年から現在まで休戦状態となっている。当時アメリカ軍が使用していた軍用車は、米ウィリス・オーバーランド社が開発した『ウィリス M38』と呼ばれるジープだった。そんな年代物のジープをフルレストアした1台が、海外オークションサイト「RMサザビーズ」に登録された。

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1952年に製造された本車両は、朝鮮戦争のために渡河性能をアップグレードさせたモデル。かつてはロールスロイスの修理工、いまは軍用車のレストアで有名な親子により当時の姿が再現された。

もちろん実際に射撃はできないがブローニングM2重機関銃とM1ライフルが搭載されており、当時の激闘を想像させる風貌となっている。

後部にはジェリ缶や弾薬缶、ツールバッグ、そして米陸軍の国旗、48星の星条旗などが積載されている。まるで戦場を走っていた車両がそのまま現代にタイムスリップしてきたかのような装備品の数々だ。

座席近くにぶら下げられている手榴弾も無効化されているので、ご安心を。なお車体には3つの50口径弾の弾痕が確認されており、ふたつは修理によって塞がれているが、ひとつは意図的に残してあるとのこと。

『ウィリス M38』の予想落札価格は4万ドル〜5万ドル(約430万〜540万円)。オークションは1月17日に実施され、収益の一部は軍のチャリティーへ寄付される予定だ。

関連サイト
RMサザビー

text塚本直樹
(d.365

掲載:M-ON! Press