ウズベキスタン戦の失点に言及、日本側が数的有利も拙い対応で被弾

 日本代表は17日のアジアカップ・グループリーグ第3戦ウズベキスタン戦で2-1と逆転勝利を収めた。3連勝でグループ1位通過を果たし、21日の決勝トーナメント1回戦でサウジアラビアとの対戦が決まっている。ウズベキスタン戦で今大会初出場のGKシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)は、守備陣が数的有利ながらゴールを奪われた場面を振り返り、「かなり悔やまれる失点」と嘆いた。

 森保一監督は第2戦から大幅なメンバーの変更を示唆したとおり、先発10人を入れ替える大胆策を打つ。ここまで2試合出場していたGK権田修一サガン鳥栖)に代わりシュミットを起用。最終ラインの4バックは右から酒井宏樹マルセイユ)、冨安健洋シント=トロイデン)、吉田麻也サウサンプトン)、長友佑都ガラタサライ)に代わり、室屋成(FC東京)、三浦弦太(ガンバ大阪)、槙野智章(浦和レッズ)、佐々木翔(サンフレッチェ広島)が並んだ。

 メンバーを大きく入れ替え、連係面での不安が残るなか、失点場面では対応の拙さが如実に出てしまう。前半40分、日本は左サイドから崩され、ハーフウェーライン付近からスルーパスを通される。相手FWエルドル・ショムロドフのマークに付いていた槙野が簡単に裏を突かれるも、即座に三浦がカバーリングに入る。ここまでは両CBが連動して巧みに対応したかに思われた。

 ところが、シュムドロフのドリブルに対して三浦が逆を突かれると、そのままゴール中央へ突破を許してしまう。槙野が懸命に追いすがり、最後は三浦と挟み込む形となるも一歩及ばず。GKシュミットも前に出てコースを消そうとしたが、絶妙なタイミングでシュートを放たれ、日本のゴールネットを揺らされた。

「(最終ライン)裏のスペースに抜けてきたボールはしっかりケアするつもりでポジションを取っていた」というシュミットだが、日本の守備側が数的有利にもかかわらず喫した失点を悔やむ。

「僕も入れたら1対3。絶対に止めなければいけない状況だった」

「1対2でこちらが数的有利だった。僕も入れたら1対3。絶対に止めなければいけない状況だったので、かなり悔やまれる失点でした」

 その後、日本は危ない形は何度か作られるも粘り強く対応。後半41分には強烈なミドルシュートを打ち込まれたが、シュミットが素早い横っ飛びで反応し、右手一本ではじき出した。失点シーン以外は守備で一定の強度を維持しており、シュミットも感謝のコメントを残している。

「他の場面では、ディフェンスラインのみんなが付いて、裏を取られることはほぼなかった。クロス対応も素晴らしかったし、シュートも来たのが2本くらい。みんなに感謝したい」

 GK東口順昭(ガンバ大阪)が腰の痛みを訴えており、今大会の出場は不透明な状況が続く。権田と正GK争いを繰り広げるシュミットは失点を悔やみながらも、「また練習から使ってもらえるようなアピールを考えて頑張りたい」と気を引き締め直している。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)

日本代表のGKシュミット・ダニエル(中央)【写真:AP】