日本でも絶大な人気を誇るK-POPスーパーデュオの東方神起。彼らがまたしても快挙を達成し、韓国で話題になっている。

東方神起の広告効果とは

その快挙とは、韓国の格安航空会社LCC)である「チェジュ航空」が1月14日に発表したもの。東方神起を広告モデルに起用したことで、日本での売上比率が大幅に上昇したという。

チェジュ航空によれば、累積搭乗者数6000万人突破に合わせて昨年12月18~25日に特価航空券の予約販売数を集計したところ、海外での販売額が全体の18.3%を占めた。2017年1月(3.3%)から15ポイント増加したという。

そのなかでも日本が占める割合が大きく、海外販売分の42.9%に上っている。昨年1月の(17%)から25ポイント以上増えたというから、日本での好調ぶりがわかるだろう。

そして、その好調を生んだ要因は、日本で人気の高い東方神起を起用したマーケティングにあるというのがチェジュ航空の分析だ。

東方神起は2017年5月から(チャンミンは兵役のため同9月から)チェジュ航空の広告モデルを務めてきたが、その広告効果が数字に表れたわけだ。

「美しい顔」「CMクイーン」に負けない注目度

もともと韓国では、芸能人の広告効果が話題になることが多い。


(写真=シン・イェウンInstagram)シン・イェウン


例えば昨年には、デビューと同時に10のブランドのモデルに抜擢され、「広告女神」「次世代CMクイーン」などと呼ばれた新人女優のシン・イェウンの広告効果が関心を集めていた。

また、“国民の初恋”と呼ばれる歌手兼女優のペ・スジなども広告効果が話題になってきたひとりだろう。

昨年末に発表された「世界で最も美しい顔100人」ランキングでも58位に輝いて注目されたが、モデルを務める人気焼酎「チョウムチョロム」などの広告効果がたびたびニュースになってきた。

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そんななかでも今回の東方神起の快挙は注目度が高い。「チェジュ航空、海外販売比重アップ…日本急増“東方神起効果”」(『イーデイリー』)など、メディアでも数多く報じられている。

昨年11月にはチェジュ航空の「名誉社員」となった東方神起だが、日本での人気が実際に広告効果に現れただけに、チェジュ航空関係者もホクホク顔といったところだろうか。

チェジュ航空関係者も韓国メディアの取材に対し、「売り上げ拡大はもちろん、インバウンド需要を作り上げたことで、持続可能な成長基盤を構築するうえでも肯定的な効果があるだろう」と話している。

復活後も引く手数多

もっとも、東方神起はこれまでも数多く広告モデルに抜擢されてきた。

韓国メディア『ヘラルド経済』によれば、東方神起が最初に広告モデルに起用されたのは、2004年3月のこと。同年1月のデビューからわずか2カ月後、韓国のアパレルブランド「GIA」の広告モデルに抜擢された。

翌4月にはサムスン電子MP3プレイヤーの広告モデルに起用。

6月には学生服業界で最もブランドパワーが高いとされる「スマート学生服」のモデルに選ばれ、デビュー4カ月にして当時最高額の5億5000万ウォン(約5500万円)で契約したことも話題になっていた。

その後もヘテ製菓のスナック菓子「マットンサン」や携帯電話事業の「SKテレコム」、スポーツメーカーの「FILA KOREA」、「ロッテ免税店」など、有名企業や商品の広告モデルを担当してきた。


(写真提供=SPORTS KOREA)東方神起



それだけ広告効果が見込めるということであり、2006年には所属事務所のSMエンターテインメントも「東方神起を起用した企業は、いずれも彼らの広告効果にとても満足を示している」と明かしていたが、特筆すべきことは、昨年の活動再開後も広告モデルのオファーが絶えないことだろう。

ユンホとチャンミンは、兵役のために2015年から約2年間活動を休止。昨年8月に活動を再開したが、復活後も人気は衰えていない。

日本では自身3度目の5大ドームツアーを成功させ、昨年末に韓国で行った結成15周年記念ファンミーティングも大盛況となったが、広告モデルとしても活躍を続けている。

サムスン・グループ傘下の「ホテル新羅」や「新羅免税店」の広告モデルとして起用されており、ユンホが韓国日産の電気自動車「リーフ」や韓国大塚製薬の男性化粧品「UL・OS(ウル・オス)」のモデルに抜擢されるなど、韓国進出した日本企業の広告に出演することも多い。

今回チェジュ航空が発表したデータは、そんな東方神起の広告効果を改めて証明したといえるだろう。

いずれにしても、広告モデルとして快挙を達成し、関心を集めた東方神起。韓国が誇るスーパーデュオは、デビュー16年目の今年も広告業界から引く手数多となりそうな予感がする。

(文=慎 武宏)

(写真提供=SPORTS KOREA)東方神起