ベルギー代表MFムサ・デンベレが広州富力に移籍 過去のビッグディールを振り返る

 中国スーパーリーグの広州富力は17日、トットナムベルギー代表MFムサ・デンベレの獲得を発表した。その報道に合わせて衛星放送「FOXスポーツ」アジア版は、これまで中国でプレーしたスター選手たちを特集。中国に馴染めなかった元アルゼンチン代表FWカルロス・テベス(上海申花→ボカ・ジュニアーズ)や、上海上港で活躍する元ブラジル代表FWフッキらを紹介している。

 トットナムで主力を担ってきたデンベレだったが、今シーズンは怪我の影響もあって満足にプレーできず。そうしたなか今冬の移籍市場で、名古屋グランパスの英雄でもあるドラガン・ストイコビッチ監督率いる広州富力への移籍を決めた。契約期間は3年で、移籍金は1100万ポンド(約15億5000万円)と言われている。

 このビッグディールを受けて、「FOXスポーツ」アジア版が中国スーパーリーグへ新天地を求めた歴代のスーパースターを特集した。

 2017年にボカ・ジュニアーズから上海申花へと移籍したテベスは、年俸4000万ドル(現在のレートで約44億円)で契約。しかし、中国の水に合わず、4ゴールしか決めることができずに1年でチームを退団。後に中国での生活を「ホリデー」と表現するなど、中国にとって失敗例の一つになった。

 成功例の代表として、上海上港の元ブラジル代表MFオスカルと元ブラジル代表FWフッキが挙げられる。オスカルは17年1月にチェルシーからアジア歴代最高額の5400万ポンド(現在のレートで約76億5000万円)で移籍を果たす。入団後に乱闘騒ぎを起こして出場停止処分を受けることもあったが、昨季はチームの主力として29試合に出場。今季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ではグループHで川崎フロンターレと同居しており、Jリーグ勢の前に再び立ちはだかることになりそうだ。

ロシアW杯で日本と対戦した2人、中島翔哉の同僚も

 一方、フッキは16年に中国に到着して以来、中国スーパーリーグで活躍する最高のプレーヤーの一人と言える。現在ではキャプテンを務め、これまで59試合に出場して34ゴールを記録。最初のシーズンでは得点王にも輝いており、不動のエースとして活躍している。

 その他には、ロシアワールドカップで日本代表と対戦したベルギー代表のMFアクセル・ヴィツェル(天津権健→ドルトムント)と、FWヤニック・カラスコ(大連一方)の2人。元アルゼンチン代表FWエセキエル・ラベッシ(河北華夏幸福)、元コロンビア代表FWジャクソンマルティネス(広州恒大→ポルティモネンセ)、シャフタールから移籍したブラジル人MFアレックス・テイシェイラ(江蘇蘇寧)が紹介されている。

 これまでのスター選手たちを振り返ると成功例もあれば失敗例もあるが、ムサ・デンベレは中国スーパーリーグにおいて新たな“成功の移籍”と称されるのだろうか。(Football ZONE web編集部)

(左から)J・マルティネス、フッキ、テベス、オスカル【写真:Getty Images】