2017年に第一子を授かり、パパとなった、お笑いトリオロバート山本博さん。息子くんとの生活の中で感じた「?」や「!」をマンガに描き、昨年7月からインスタグラムで発信。そのイラストをもとに、山本さんがパパ芸人ならではの気づきを綴る本連載。

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第11回はテレビに映るパパをどう認識しているかについて。テレビから聞こえてくる声に「はっ!」と振り向くこともあるという息子くん。不思議な現象をどう解釈?

■テレビの声に「はっ」と反応する息子
テレビ番組やイベントなどの現場で、自分がどれだけパフォーマンスを発揮できたかは、お笑い芸人ならみんな気になるところ。「あーあ、失敗したなぁ……」と落ち込んだ現場でも、番組を見てみると、「案外いいスパイスになってるじゃん」と感じることも。

その一方で、渾身のリアクションが、編集で全部カットされていることもあります(笑)。僕も、出演した番組を録画しておいて、仕事が早く終わった日の夜や休日に、「振り返りタイム」を設けることがあります。そういうとき、息子は僕の隣で、ゴロゴロしながらおもちゃで遊んでいます。子どもを持つタレントさんなどにお話を聞くと、テレビに映った顔を指しながら、子どもが「パパ?」と聞いてくることもあるとか。

うちの息子は、まだそこまでの認識はないようですが、僕が大声でワーッとしゃべるような場面が映ると、遊ぶ手を止めて「はっ」とテレビのほうを振り向くことがあります。それから「ん?」「え?」という感じで、キョロキョロしながら僕のことを探すんですよね。「あれ? 聞いたことある声だぞ?」っていう感じなのかな。目よりも耳が先に反応するんだなって、面白いと思いながら観察しています。

■この絵本を持っていけばパパが喜ぶ?
息子がもう少し大きくなって、いろいろなことを認識できるようになったら……と考えると、ちょっと不安になることがあります。お笑い芸人としての仕事はまだいいけど、絵のヘタさは、しばらく認識しないでほしい(笑)。我が家の本棚には、息子の絵本が15冊ほどあり、その中には10月に出版した絵本「むちゃぶりかみしばい」も混ざっています。たくさんの絵本の中から、息子は僕の本を選んで「読んで」と持ってくることが多いんです。

たぶん、「むちゃぶりかみしばい」と他の本とでは、読み聞かせするときの僕のテンションが違うのでしょう。自分の描いた絵本を息子が持ってきてくれたら、やっぱりうれしいじゃないですか。僕が「おー」って喜ぶから、この絵本を持って行くのが正解だと思っているのかもしれません。あるいは、僕の絵の単純さが、子どもにとってはちょうどいいのかも。気に入ったページやキャラクターが現れると、「あーっ!」と言いながら嬉しそうに指を差すこともあります。

■ひとりで「むちゃぶりかみしばい」を読む息子の姿に感動!
このあいだ、仕事から帰ってきたら、息子がリビングで「むちゃぶりかみしばい」をめくっていました。「おお、ひとりで読んでるじゃん」と思って、感動しましたね。物語の内容が理解できるようになったら、もっと面白いと思ってもらえるはず。

絵本の中には、息子に伝えたいことが全部入っています。ハッピーエンドばかりじゃなくて、人に騙されたり、欲をかいたために不幸になってしまったりするお話も。お金より大事なものがあるかもしれないとか、ひとつひとつの物語に教訓を盛り込みました。息子が大きくなったら、この絵本のことをどう思うのかな? 小さい頃に読んだ絵本のことって、大人になっても結構覚えていますよね。

「これお父さんの絵本なの?」「この絵本好きだったよ」って言ってくれたらいいんですけど……。「めちゃくちゃ絵ヘタくそだな!」って言われる可能性もあるかもしれない。「ぶん・え 山本博」だけだったら「いやいや、俺じゃないんだけどね〜」って同姓同名の作者だとごまかせるんですけど(笑)。表紙でロバートって言っちゃってるからなぁ……。
(mamagirl

掲載:M-ON! Press