ディープな東京の魅力を発信するTOKYO MX地上波9ch)の番組「東京クラッソ!NEO」(毎週日曜21:29~)。1月13日(日)の放送では、東京にある次世代型デザイナーズ銭湯を紹介しました。

1968(昭和43)年には2,687軒あった東京都内の銭湯。しかし年々減少し、2017(平成29)年には562軒に。一方で、銭湯ごとの特徴を打ち出した“次世代型デザイナーズ銭湯”が増えているのだとか。今回は、注目のデザイナーズ銭湯とその先駆者に迫ります。

◆日本で3人! 銭湯絵師の絵を眺めて

ここは、墨田区石原にある「御谷湯(みこくゆ)」。1947(昭和22)年創業の昔ながらの銭湯でしたが、2015(平成27)年に大リニューアル。現在の姿に生まれ変わりました。半露天風呂からは東京スカイツリーを望むことができます。


マンション全体が銭湯となっており、1階で受付をしたのち、エレベーターで4階、5階にある浴場へ。男女でフロアが分かれており、週ごとに入れ替わります。

4階にはシックなデザインの浴場が。なかでも特徴は、尾形光琳の名作「紅白梅図」をモチーフにした金のモザイクタイル。また、浴槽には、豪華な温泉旅館さながら檜を贅沢に使用しています。


植物性の有機物がとけこんだ黒湯は、高温(約43~46度)、中温(約39.5~42度)、低温(約25度)と自分好みの湯加減で楽しむことができます。不感温温泉は、人の体温とほぼ同じ36度前後で、熱さを感じることなく長く浸かることができるため、常連に人気なのだとか。

一方、5階の浴場のシンボルは、日本で3人しかいないといわれる銭湯絵師・丸山清人さん作の「富士山ペンキ絵」。墨田区まれの葛飾北斎の作品をモチーフにした絵が壁一面に描かれています。


御谷湯は、障がい者と介護者が男女問わず一緒に入浴できる福祉型家族風呂も完備(※要予約、1人90分1,500円)。さまざまな人に銭湯を楽しんでもらえるような設計になっています。

◆銭湯にステンドグラス!?

続いて訪れたのは、大田区西蒲田にある「はすぬま温泉」。2017(平成29)年12月リニューアルオープンしました。

オーナーの近藤和幸さんの案内で浴場へ。改装前からある巨大なタイル絵は残しつつ、間接照明に照らされた壁にはステンドグラスが。日本をテーマにした色彩豊かなビジュアルとともに、テーマである“大正ロマン”の雰囲気を演出しています。


◆銭湯建築家の夢

これらの銭湯を設計したのは、銭湯建築家の今井健太郎さん。これまで20軒以上もの銭湯のデザインを手がけてきました。

「設計事務所に勤めていた若いころ、家賃を浮かせようと思って銭湯暮らしをしていた」と言う今井さん。独立してから、自分がテーマとするものが何か考えていたときに、銭湯が思い浮かんだそうです。

今井さんは、描きためていたデザイン画を東京都浴場組合のフリーペーパーで連載していました。2001(平成13)年、連載を見た「大平湯」(足立区青井)のオーナー・吉田建典さんが銭湯の設計を依頼。今井さんは、銭湯建築家のキャリアを本格的にスタートさせました。


それ以降、オーナーのさまざまな要望に応え、ユニークな銭湯をデザインしてきた今井さん。今後の展望について「地方の銭湯も手がけていきたい。銭湯文化という意味では、海外にも発信し、海外でも銭湯が作れたら」と話しました。


都内の銭湯の最新情報は、「東京銭湯」のWebサイトや「東京銭湯アプリ」でもチェックできます。

次回、1月20日(日)の放送は、東京で活躍するさまざまな分野の名人“マイスター”特集をお届けします。お楽しみに!

※この番組の記事一覧を見る

<番組概要>
番組名:東京クラッソ!NEO
放送日時:毎週日曜 21:29~22:00
司会:関根勤、大橋未歩
番組Webサイトhttp://s.mxtv.jp/variety/tokyo_crasso_neo/

“銭湯”建築家が手がける、次世代型デザイナーズ銭湯って何だ?