ヴィニシウスがタッチライン際で絶妙なボールコントロールを見せて観衆からどよめき

 レアル・マドリードが誇る18歳の神童が存在感を増している。今季から加入したブラジル人FWヴィニシウス・ジュニオールは、現地時間19日のリーガ・エスパニョーラ第20節セビージャ戦で3試合連続となるスタメンに名を連ねてフル出場。2-0の勝利に貢献したなか、後半に見せた魅惑のトラップが海外で注目を浴びている。

 レアルは勝ち点で並んでいた3位セビージャと対戦。なかなかゴールを割れないなか、後半33分にブラジル代表MFカゼミーロが強烈なミドルシュートを決めて待望の先制点を奪うと、後半アディショナルタイムにはクロアチア代表MFルカ・モドリッチがダメ押しの追加点を奪い、レアルが2-0で上位対決を制した。

 ライバルを直接叩いて3位に浮上した一戦でフル出場したヴィニシウスは、ゴールこそなかったものの、テクニックで魅せた。後半24分、自陣ペナルティーエリア内に攻め込まれたレアルは、守備陣が懸命にクリアを試み、浮き球のロングボールが左サイドのタッチライン際へ。いち早く落下点に入ると、胸でトラップしながらボールを進行方向にコントロールし、寄せてきたセビージャポルトガル代表DFダニエル・カリーソを簡単にかわしてみせた。縦への突破はカバーに入った相手に阻まれたが、ヴィニシウスのプレーに本拠地サンチャゴ・ベルナベウに詰めかけた6万8232人のファンからはどよめきと歓声が起こった。

 スペイン紙「マルカ」は、「ヴィニシウスが胸で魔法のコントロールでベルナベウの狂気を解き放った」と動画付きで報じている。

 ヴィニシウスは加入当初、セカンドチームでプレーしていたが、11月以降はコンスタントに出場機会を与えられ、2019年のリーグ戦は全試合出場。5日のリーグ第18節レアル・ソシエダ戦から3試合連続スタメンを果たしている。首位バルセロナを勝ち点差7で追いかける“白い巨人”にとって、18歳のアタッカーが救世主になるかもしれない。(Football ZONE web編集部)

FWヴィニシウス(右)がテクニックで魅せた【写真:Getty Images】