中国メディア・東方網は20日、日本人が中国人と一緒に食事をするのを好まない理由について紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本を訪れる中国人観光客の増加が、観光業をはじめとする日本の経済に少なからぬ収益をもたらしているとする一方で、「多くの日本人は、中国人に対して裏表で異なる態度を持っている。一部の日本人は中国人の習慣を『悪習』として忌み嫌っており、なかでもとても多く見受けられるのが、中国人観光客が食事をするときの挙動なのだ」とした。

 そして、中国人は普段食事をするときに大いに家族や友人どうして語らいながら食べ物を口に運び、それが中国ならでは飲食文化を形成しているが、これが静かな食事環境を好む日本人には大いに不評なのだと説明。しばしば、食事の際に盛大に音を発することが原因で、日本人の中国人観光客に対する好感度が下がっており、疎ましく思う人さえいるのだと伝えた。

 記事はそのうえで、食事は静かに楽しむという日本人の飲食習慣も、実は中国の古代から伝わってきた文化なのだと指摘。「論語」に登場する「食不言寝不語」(食べながら話をせず、寝るときには語らず)という一節を持ち出し、「この点から言えば、日本人もわが国の古い伝統を延々と受け継いでいるのである」と説明した。

 大いに騒ぎながら食事をするというのも、やってみると結構楽しいものだ。しかし、日本の公共の場ではやはりあまり大騒ぎをせずに静かに食事をするという配慮が必要なのも確かである。日本にやってくる外国人観光客には日本の習慣を知識として持ってもらいたいと思う一方で、観光客を受け入れる側としても、自らと異なる習慣を頭ごなしに「悪習」と断じるのではなく、理解を示したうえで「郷に入れば郷に従う」よう促す姿勢が必要だろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本人に「中国人と一緒に食事したくない」と思われてしまう理由=中国メディア