tsuda20190121

全世界に影響を及ぼしていた米中貿易戦争ですが、習近平政権の大幅な譲歩によりついに終戦となるようです。その後の世界はどのような方向に進むのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者の津田慶治さんが、中国から貿易収支のゼロ化の約束等を取り付けることに成功し勢いづくトランプの次の標的には日本も含まれるとし、その交渉の結果如何では、国際社会における日本の立ち位置が大きく変わることになるとしています。

米中貿易戦争終結でどうなる?

米中貿易戦争の終結でNY株価が上昇している。それに伴い日経平均も上昇してきている。今後を検討しよう。

NY株価

NYダウは、12月26日2万1,712ドルまで下がり、12月27日最後の1時間で株PKOを行い戻して、12月28日2万3,381ドルにした。1月4日2万2,638まで下げたが、その後は連騰になり、1月18日には2万4,706ドルまで戻した。NYダウは3分の2戻しになっている

ピーク株価である2018年10月3日2万6,951ドルと2018年11月18日2万6,277ドルを結ぶ線を引くと、2万5,100ドルになるが、その線まで上昇するようだ。当面の高値圏になってきた。

特に1月18日に中国が6年間で1兆ドルの米国産品を輸入して、貿易収支をゼロにするという情報から336ドル高になった。中国の劉鶴副首相が1月30-31日に訪米して、ライトハイザー通商代表部代表とムニューシン財務長官と交渉するが、これはトランプ大統領の強い指示でまとめることになる

トランプ大統領は、国境の壁建設のため政府機関閉鎖で経済を下押しているので、貿易摩擦解消で、経済の維持を図っているし、FRBの利上げ停止と米中貿易戦争の緩和で、市場の要求は満額回答になり、その回答を得て、買戻しが優勢になっている。

しかし、1月に入り投資銀行のリストラが報道されているし、BNPパリバや仏ソシエテなどは自己勘定取引を閉鎖したり、モルガンスタンレーのように巨額の損失を出したり、ブラックロックなどのように運用資金を減らしたりしている。市場参加者が少なくなり、AI取引中心になり、両方向に値が飛びやすい状況になっている。そして、AI取引の運用額はすでに1,800兆円規模にもなっている。

当分、株は高値圏になるが、世界的には資金繰りが苦しくなってきたようで、香港市場で、不動産株が8割も急落しているし、中国企業が世界から撤退している。金利上昇で利子負担が重くなってきて、企業は、負債を減らす動きに出ている。今後、借金してまで自社株買いをする企業は無くなるので、株価維持も難しいことになる

政府の株PKOは、賞味期限1、2ケ月とも言われているので、次のアップル減収と同じようなショックが出ると、また下がることになる。