このほど、英リンカンシャー州で原因が明らかでない慢性膀胱疾患に2年間苦しんでいる11歳少女のニュースが『Mirror』『The Sun』などで伝えられた。耐え難い痛みを抱えて日々を過ごしている少女は、12歳の誕生日を前に「死にたい」と漏らしており、少女の両親は対応が遅れる病院側に不満を露わにしている。

リンカンシャー州グリムズビーに住むイマルニ・チョードゥリーちゃん(11歳)は、リンカンシャー州ではおそらくたったひとりの小児患者とされる間質性膀胱炎と診断され、地元のダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ病院にて治療を受けている。

間質性膀胱炎は膀胱の原因不明の炎症により頻尿や、膀胱もしくは尿道に痛みが起こる辛い慢性膀胱疾患だ。イマルニちゃんの場合、排尿時を含めて頻繁に起こる痛みは耐え難い苦痛を伴い、現在はその痛みに対応するためかなりの量の鎮静剤を使用している。加えてイマルニちゃんはてんかんや睡眠障害も抱えており、父親ラーマンさんと母親スーザンさんはこの2年間、イマルニちゃんに適切な治療を受けさせてやりたいと切に願ってきた。

イマルニちゃんと似たような症状を抱える母スーザンさんは、地元の病院で治療を受けている。サウスヨークシャー州シェフィールドとノッティンガムシャー州ノッティンガムの病院の専門医らは、その症状を軽減させる特殊なゲルを使った治療法が存在することを明かしたが、その治療をグリムズビーの病院で子供が受けるには特別な認可が必要で、現在イマルニちゃんがいるダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ病院では提供することができないという。現在、イマルニちゃんは腹部に管を通し袋に排尿しているが、父ラーマンさんは2年間娘が苦しみ続けている姿を目の当たりにしており、悲痛な思いをこのように語っている。

「娘が抱える痛みは尋常ではありません。きっと周りは想像もつかないでしょうが、娘の痛みは3度の火傷かステージ4のがんのような激痛なのです。この病気のために娘は学校にもほとんど行けず、友達と遊ぶことも叶いません。学校側は娘の病に理解を示してはいますが、娘本人は学校に行きたくて仕方がないと思います。私たち家族は、苦しむ娘のそばにいてあげることぐらいしかできることはないのですが、苦痛を紛らわすためにただじっと座ってTVのアニメを見ている娘の姿を見ると、やりきれなくなります。以前の娘はダンスや水泳、スクーターに乗るのが大好きでした。他のきょうだいらが元気に遊びまわる姿を見るのも、娘にとってとても辛いことでしょう。耐え難い痛みを抱え続けて過ごしている娘は、もうすぐやってくる誕生日に何がほしいかを聞かれて『12歳の誕生日なんてもう迎えたくない。死にたい』と口にするのです。まともな子供時代を過ごせずにいる娘が不憫でなりません。それに、管を通している部分が感染症を起こしやすく、娘が敗血症を起こしてしまうのではないかと心配です。」

「NHS(英国民保健サービス)からは、地域の医療機関(プライマリ・ケア)が優先されると言われました。私たちの場合グリムズビーの病院になるのですが、そこではゲルを使った治療法に関する訓練はしていないそうです。認可が下りないことには娘は適切な治療を受けることができません。なぜ、グリムズビーの病院ではダメなのか、ダメならダメでなぜシェフィールドで娘は治療を受けられないのか。認可が下りないのは病院の予算が問題なのか、なにも分からないのです。もし治療にお金が必要というのであれば、身内に借金をしてでも私はお金を用意する覚悟です。」

またスーザンさんは、「病院側の対応や処理が悪い」とも不満を漏らした。

「ノッティンガムの病院は娘の治療についての手紙をシェフィールドグリムズビーの病院に送ったと言っていたのですが、両病院がその手紙を受け取ったのは5週間後でした。医師らは、この病についての知識をほとんど持っていないと思います。誰もこの病気が引き起こす痛みの原因を理解していません。なぜ娘は治療を受けられないのでしょう。娘はただ良くなりたいだけなのに。」

病院側の素早い対応がないゆえに、日々激痛に耐えながら過ごしている娘を見ている両親の不満は募る一方だ。シェフィールド小児NHS財団信託の小児泌尿器科プラサド・ゴッドボール医師は、「ご家族の不満は理解できますが、特殊な治療は随時どの病院でも可能というわけではないのです。現在、できるだけ早く安全にその治療を提供できるように国内のNHS組織や複数の病院と連携して進めております」と述べている。

このニュースを知った人からは、「膀胱炎って辛いよね。相当の痛みを毎日抱えるのって想像しただけでも苦しい。かわいそうに」「慢性疾患は大人でも辛いから、こんな子供だと耐え難いだろうな。早くちゃんと治療してもらえるといいね」「プライベートの病院だったらすぐ治療可能なんだろうな」「私も同じ病で、NHSからは必要だったにもかかわらず検査を断られたからプライベートの病院に行ったの。今は実費で治療を受けて普通の生活を過ごすことができているわ。この子も早く適切な治療が受けられるといいけど」「病院側の対応が遅すぎる! ちゃんと治療してあげて!!」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2019年1月12日付「Heartbreak of girl, 11, who is in so much pain she doesn’t want to live to 12th birthday」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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