女優の蒼井優、竹内結子、松原智恵子、俳優の山崎努が、日本アカデミー賞主要6部門を含む国内映画賞計34部門を受賞した映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で知られる中野量太監督の最新作『長いお別れ』に出演することが発表された。併せて特報とティザービジュアルも公開となった。

【写真】『長いお別れ』に出演する蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努の劇中カット

 本作が描くのは、認知症を患った元・中学校校長の東昇平、家族への献身的な愛情を絶やさない妻の曜子、人生の岐路に立たされている二人の娘・芙美と麻里の物語。彼らは日に日に遠ざかっていく昇平の記憶の中に、それぞれの人生を生き直すために必要な、ある“愛しい思い出”が今も息づいていることを知ることとなる。

 蒼井が演じるのは、東家の次女・芙美。カフェを開業する夢や恋愛もうまくいかずに悩む中、父・昌平が認知症を患ったことを知るという役柄だ。蒼井は、共演者ついて「お芝居とは何なのかを山崎努さんの御本で学んで来た私にとって、まさか山崎さんと同じ画面に入れる日が来るなんて思ってもいませんでした」と喜びを語っている。

 竹内は、東家の長女で、夫の転勤で息子とアメリカに移り住んでいるという麻里を演じる。竹内は「姉妹の会話のシーンの撮影中、監督には『麻里さんがリズムを作ってほしい』と言われていました」と明かすと、続けて「監督の独特のテンポを指示されたので、新しいものが見られるのでは、と完成を楽しみにしています」とコメントしている。

 特報は「ゆっくり記憶を失っていく父との、お別れまでの7年間」というナレーションと共に、東家の面々の泣き笑いの表情が映し出されている。同時に公開されたティザービジュアルは、本作の印象的なシーンである遊園地のメリーゴーランド前にて、東家の記念写真を意識して撮り下ろされたもの。楽しそうな家族たちの中で、認知症により状況がわからずにひとりしかめっ面をする父親が印象的な仕上がりとなっている。

 映画『長いお別れ』は5月全国公開。

『長いお別れ』ティザービジュアル(C)2019『長いお別れ』製作委員会