杉咲花演じる派遣社員のアタルこと的場中(まとばあたる=アタル)が、他人の“あらゆることが見える”占い能力を駆使し、周りの正社員たちが抱える悩みを解決していくさまを描くお仕事コメディー「ハケン占い師アタル」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)。

【写真を見る】“おぼっちゃま”を演じる間宮祥太朗のキュートな寝顔♪

テレビジョンWEBでは、同ドラマの出演者によるリレーインタビュー連載を実施中だ。

リレー連載の3回目は、アタルと同じチームで働く正社員の目黒円(まどか)を演じる間宮祥太朗が登場! 

自身が演じる役柄や仲が良いという杉咲の印象、遊川和彦脚本の魅力などを聞いた。

■ 演じる役のめげないところに共感!

――今回、演じる目黒について教えてください。役作りはどんなことをされていますか?

目黒は、おぼっちゃまでコネ入社した男性。志田未来ちゃん演じる神田と同じ入社3年目ですが、無能なので3年やってきた中で特にこれといった成績は出せていなくて…。

チームのメンバーからも相手にされていなくて、雑用を押し付けられたりもするけど、邪険に扱われたりもしないっていうキャラクターです。

名前が“円”と書くこともあり、「丸いものが大好き」という設定があって、髪形も丸く仕上げています(笑)。あと初日の段取りで、遊川さんから「地声が大きな人にしてください」と言われてそうしていますが、それだけが目立っているかもしれません(笑)。

――目黒に共感する部分はあったりしますか?

彼のめげないところはいいなと思いますね。八方ふさがりでも、「自分なんてダメだ」ってめげずに、彼なりに戦っている。僕自身、我が強いので、あまり縮こまったり、周りの評価が気になったりしてがんじがらめになることはないです。

■ すごく幸せな気持ちになるんです

――主演の杉咲さんとは連続ドラマ「学校のカイダン」(2015年、日本テレビ系)以来の共演になりますね。共演して感じる杉咲さんの魅力を教えてください。

「学校のカイダン」の時も思いましたけど、僕は彼女の芝居がすごく好きで。なので、花ちゃんが主演の作品で、またこうやって一緒に演じられるのはすごくうれしかったですね。

あと彼女は、僕から出ている何かにアレルギー反応をしてるがごとく笑ってくれるので、すごく幸せな気持ちになるんです。

僕が言ったことで笑ってくれたり、こっちも彼女の返しで笑ったり。そういうやりとりをしているのは楽しいですし、すごくいいなって思います。

けど、たまに花ちゃんが全然気付かずに僕の足を踏み続けていることがあるんで、そこは気にしてほしいですね(笑)。

――杉咲さんを中心に、現場も和やかな雰囲気に包まれていそうですね。

そうですね。彼女が笑うと、みんながつられて笑うんです。笑い声や笑顔が、周りを楽しい雰囲気にさせていて。花ちゃんの女優ではなく、一人の女の子としての“明るさ”、その魅力が現場の空気を作っている部分もあると思いますね。

それに、小澤(征悦)さんがムードメーカー的な存在で、キャストだけでなく、スタッフさんも巻き込んで、空気を笑いに変えていくような力があるんです。出演されているキャストの皆さんも基本的に明るい方たちなので、現場はすごく和やかです。

――脚本と演出を務める遊川さんの作品は初めてかと思いますが、他の現場との違いを感じる部分はありますか?

脚本を読んで思ったことは、一人一人のキャラクターの粒が強いということです。ラーメンで言うと、“全部のせ”感がすごくあって。

普通だったら、リアリティーを出すためにも少しキャラクターを落としたりする。

その方がキャラクターに親近感が湧いたり、会話の中での生っぽい感じが生まれたりするのかなと思うんです。でも遊川さんの脚本は一見けんかしそうなくらい全てのキャラクターが立っているけど、それが生きている本だなと思いました。

■ 行き当たりばったりでいたい

――“占い”がキーアイテムになる本作。もし絶対当たる占いがあるとしたら、間宮さんは何を占ってほしいですか?

何だろう…絶対に当たる占いがあるのであれば、絶対に当たる宝くじを教えてほしいです(笑)。

僕は普段あまり占いをする方ではないんですね。自分の先のこと、たとえば結婚はいつするのか、結婚相手がどんな人なのか、仕事の転機はいつなのか?を絶対当たるという人に言われてしまうと、自分がそれにとらわれて生きていく感じがして嫌なんです。

「5年後に何かあります」と言われたら、ずっと意識しちゃいませんか? 

結婚相手も、もしこの女性を逃したらとか考えちゃうと、あまり今に集中できなくなりそうなので、そういうのは知らない方がいいですね。できれば行き当たりばったりでいたいです(笑)。

――もしアタルのように何か特殊能力を身に付けることができるとしたら、どんな特殊能力を身に付けたいですか?

時間をねじ曲げる能力が欲しいです。たとえば深夜まで撮影が入っていて、次の日も早朝から仕事だとすると、合間って5、6時間しかないじゃないですか。その5、6時間の時間をねじ曲げて、12時間ぐらいにしたいんです(笑)。

逆に、移動とかで時間がめちゃくちゃ長いなって感じるところはグッと縮めたいですね。時間ってこのタイミングで欲しいなって時になくて、このタイミングではいらないんだって時にあったりするんですよね。だから、そういう時に自分でつじつまを合わせられたらいいなって思います。

――本作には「あなたにも絶対いいところがある」というキャッチコピーがありますが、ご自身のいいところは?

僕、割と楽観的なんですけど、そこは自分でもいいところだと思いますし、場面によっては一緒にいる人も面倒くさくないのかなと思います(笑)。

あまり細かいことは気にしないですね。たとえば何か問題があったとして、そこに固執していても仕方ないでしょっていうことは、すんなり流したりできるので、それで物事がスッと進んだりしますね。僕的にもその方がすごく楽なんです。

――最後に読者の方に、作品の見どころを含めてメッセージをお願いします!

一番は、花ちゃん演じるアタルが、平成最後の救世主として、すごく魅力的に見えるドラマになればいいなと思っています。

また、アタルという救世主がいる一方で、迷える子羊たちがいろんな方向にキャラクターとして大きく分かれているので、私はこの人に近いっていう人が見つかるようなドラマになっています。

いろいろな立場の登場人物がいるので、何かしら自分と重ねられる部分もあるだろうし、そんな人たちにアタルが突っ込んでいくところを楽しんでもらえたらいいなと思います。

■ 「ハケン占い師アタル」第2話あらすじ

父親のコネでイベント会社「シンシアベンツ」に入社し、制作Dチームに所属して3年のおぼっちゃま社員・目黒(間宮)は、本人のやる気とは裏腹に失敗続き。大した仕事も任されなければ、婚活アプリでもフラれっぱなしの日々を送っていた。

そんなある日、Dチームの部長・代々木(及川光博)が特撮ヒーロー番組「キセキ戦隊ミラクルヒーロー」の新グッズを発表するイベントのコンペに参加するよう指示してくる。

多忙な同僚たちが企画書作成を次々と断る中、昔から「―ミラクルヒーロー」の大ファンでもあった目黒は、ここぞとばかりに立候補し、周囲に不安視されても意に介さず企画書も1人で作ると言って張り切りだす。

やがて目黒は、消息不明の初代ミラクルレッド・八王子(湯江タケユキ)をイベントに引っ張り出そうと発案。Dチームのフォローのもと、奇跡を起こせると信じてますます勢いづく目黒だが、やがてどん底に突き落とされるような出来事が起きる。(ザテレビジョン・取材・文=高山美穂)

「ハケン占い師アタル」で目黒円を演じる間宮祥太朗