ほとんどの家のお風呂にバスタブがあり、毎日のように湯船につかるのは世界のなかでも日本人だけだと思われている方も多いかと思います。筆者も高校時代、はじめてのホームステイ先(アメリカ)で、湯船にお湯を満たそうとしてホストマザーにびっくりされた経験があります。

実際は、欧米でもバスタブに浸かる風習はあるのだけれども、「日本だけ?」と錯覚するくらい日本人はとにかく長くお風呂につかっていますよね。

どうして日本にはバスタブに長く浸かる風習があるのでしょうか。調べてみました。

「水」に対する考え方の違い

日本と海外とで大きく価値観が異なるのが、「」です。

日本は水資源が非常に豊かな国なので、水道水はもちろんお風呂や洗濯など、あらゆる場面できれいな水をそこまで気にせずに使用することができます。

一方で海外の国々では、水資源が日本ほど豊富ではありません。ですので、お風呂に水を張るのはもちろん、シャワーでも15分以上浴びることは絶対に禁止!という家庭が多いです。

お風呂以外でも汚れた食器をある程度貯めてから洗うようにしたり、洗濯物も週に1回まとめて回したりと、日本では考えられないようなことが当たり前になっているのです。

体質と清潔感の違い

2つ目は日本人との体質の違い。西洋人や北米人は体臭が強いと言われています。1日1回しっかりお風呂につかるのではなく、シャワーをこまめに浴びることでにおいや汚れを洗い流す傾向にあります。

また、日本人はもともとの体質や生活習慣から血行障害を起こしやすいと考えられています。そのため、お湯のマッサージ効果や浮力の影響で血行が良くなる湯船につかる入浴が昔から好まれてきたと考えることができます。

血行が良くなると循環が良くなり、免疫力も高まります。さらに国民病ともいわれている肩こりにも効果があり、疲労が和らぎます。

欧米でもお湯につかること自体はリラクゼーションとして広く認識されていますが、それでも「それはそれ、お風呂お風呂」で完全に切り離して考えられているんです。この点からも欧米には長くお湯につかる文化は根付かなかったようです。

湯沸かし器の違い

日本では多くの家庭で「瞬間湯沸かし器」が設置されています。これは、血管のように張り巡らした細い銅管をガスで温め、それで水を温めてお湯を沸かすシステムです。水道水を瞬間的に温めることができるので、特に上限なくお湯を使うことができます。

ところが、欧米の多くのの家庭では沸かしたお湯を一度貯めて、そこから使っていくタイプの「貯蓄湯沸かし器」が主流です。一度に貯められるお湯の量に上限があるので、シャワーをしたり浴槽にお湯を張ったりすると、すぐにお湯がなくなってしまいます。

一度お湯がなくなると再加熱に時間がかかるので、家族みんなでシェアしないと使いたいときにお湯が使えなくなってしまうというわけですね。

さて、日本人ほどバスタブにつからないイメージのある欧米人ですが、普段はシャワーですませ、何日かの間隔や週末などにお湯をはり体を清潔にするというのも目的ですがリラックスするためにお気に入りのバスソルトオイルを入れてゆっくり浸かったりします。

割とイメージでとらえがちな自分の文化と外国の文化。こうして実際に調べてみると、案外誤解していたり気がつかなかったりすることが多いですね。

まあ、日本の生活がどんなに欧米化しても、きっとお湯に浸かる習慣だけは変わらないことでしょう。

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