小栗旬が主演を務め、9月13日(金)に公開される映画「人間失格」に、宮沢りえ、沢尻エリカ二階堂ふみの出演が決定した。

ベストセラー作品を連発した天才作家・太宰治の遺作で、累計1200万部の売り上げを突破した「人間失格」。

本作はその誕生秘話を、蜷川実花監督のメガホンによって、太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実に基づくフィクションとして映画化したものだ。

今回、太宰の正妻・津島美知子に宮沢、太宰の愛人で弟子の作家・太田静子に沢尻、太宰の愛人で美容師の山崎富栄に二階堂が出演することが発表された。

■ 宮沢りえ「とてもエネルギーを必要とする時間でした」

今作が、蜷川作品初出演となる宮沢は「いつか、いつかと話していた実花さんとの作品作りが実現してとてもうれしいです」と喜んだ。

そして、2人の子どもを育て3人目を身ごもりながらも、奔放な夫・太宰を支えて家庭を守り、作家の妻のかがみと称される役どころに「映画の中の世界とはいえ太宰治の妻として生きる時間はとてもエネルギーを必要とする時間でしたが、役を生きる事に誠実な小栗さんと子どもの役である素晴らしい3人の存在、才能あるスタッフが、太宰治の妻として母としての息吹を与えてくれたような気がします」とコメントした。

沢尻エリカ「恋に生きる女性を全力で演じてみました」

一方、太宰から文才を認められた上流階級の娘で、太宰の創作のため自分の日記を提供し、彼の子が欲しいと願う静子を演じる沢尻は「蜷川監督作品に帰って参りました。今回は恋に生きる女性を全力で演じてみました。

実花さんが作り出す世界観と小栗さん演じる太宰治の魅力で、ウキウキが止まらない撮影で夢みたいな体験をする事が出来ました」と振り返った。

二階堂ふみ「美しくはかない、そんな夢を見ていたような現場でした」

戦地から戻らない夫を待ちながら美容師として働いていたが、太宰と恋に落ち、共に死ぬことを夢見る“最後の愛人”富栄役の二階堂は「とうとうこの作品に出会ってしまいました。美しくはかない、そんな夢を見ていたような現場でした。

小栗さん演じる修治さん(※太宰治の本名)は、私がどこかで求めていた "太宰治" のような気がします。きっと見る人其々の中にある "太宰治" に会える作品だと思います。実花さん、幸せでした」と幸せをかみ締めた。

蜷川実花監督「私が尊敬して止まない大好きなミューズたち」

そして、監督を務めた蜷川は「人間失格太宰治の物語でもあり、同時に三人の女性達の話でもあります。私が尊敬して止まない大好きなミューズたち。

ずっと仕事したかったりえちゃん。想像をはるかに越える美知子の演技に圧倒されました。本当すごかった、震えました。

大切な戦友エリカ。私が知ってるかわいいエリカがそのまま静子に乗り移りました。やっぱり大好き、お帰りなさい!

演じるために生まれてきたようなふみちゃん。全てのシーンが息を飲む仕上がりになったのは富栄として生きてくれたからだと思います」とコメントし、20代、30代、40代と各世代を代表する超豪華女優陣とタッグを組んだ喜びを爆発させた。(ザテレビジョン

太宰治を愛した3人の女たちを演じる宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ(左から)