プロ野球オフシーズンに、銀座の一角が真っ赤に染まった。

【写真を見る】2階中央の柱に飾られている広島東洋カープの選手らのサイン。新井選手の直筆メッセージはここに展示される

2018年シーズンで現役を退いた元・広島東洋カープ新井貴浩さんが1月24日、東京・銀座にある「ひろしまブランドショップTAU」に登場、トークショーが開催された。トークの相手を務めたのは、カープ芸人として有名なお笑いコンビ「ザ・ギース」の尾関高文さん。会場には691人の応募から選ばれたファン25人が集まり、約1時間にわたって現役時代と現在について語る新井さんの言葉に耳を傾けた。

20年間のプロ野球人生を振り返る中では、先輩の黒田博樹さんやイチロー選手との思い出、カープから読売ジャイアンツに移籍する丸佳浩選手、カープへの入団が決定した長野久義選手ら後輩への期待に言及。自身については、引退後の一番の変化を聞くと「筋肉痛がない」と語り、ファンを笑わせた。

カープは家族同然」と語る新井さんにふさわしく、「弟」たちへの愛情あふれる激励も。上本崇司選手、野間峻祥選手、サビエル・バティスタ選手など、多くの「弟」たちにふれ、特に上本選手については、「上本は試合前、いつもタブレットで相手投手の牽制球を確認している」「エラーをしてロッカールームで悔し涙を流す上本を、キク(菊池涼介選手)がなぐさめているところを遠くから見守った」といったエピソードを披露し、その愛情の深さを感じさせた。

ファンからの質問コーナーでは、質問数を絞る予定だったが、結果的に25人全ての質問に答えるという神対応。「(ドラフト1位指名の)小園(海斗)くんをどう思う?」「オヤジからの声援はうれしかったか?」とさまざまな質問が飛び交う中、「カープの監…(督になってくれますか?)」には途中で口をつぐみ、「これはやめましょう(笑)」と少し困り顔に。「(2019年シーズン)日本一に向けてカープに必要なことは?」という最後の質問には、力強く「ありません!」と即答し、会場を沸かせた。

■ 関東カープファンの聖地、ひろしまブランドショップTAU

会場となったひろしまブランドショップTAUは、カープファンの間では「関東の聖地」とも呼ばれているアンテナショップ。銀座周辺には全国各地のアンテナショップが集まっているが、売上高で北海道どさんこプラザ有楽町店に次ぐ人気を誇っている(※)。

地下1階、地上3階の4フロアからなるTAUに並ぶのは、3000品目以上もの広島特産品。1、2階にあるショッピングフロアをはじめ、地下1階には広島産の食材を扱う創作和食レストラン、1階には新ご当地グルメ「汁なし担担麺」が食べられるイートインスペース、2階には名物・広島お好み焼などの飲食店も集う。そのほか、広島の地酒や「熊野化粧筆」のショップがあり、まさに広島の魅力が一所に凝縮されていると言っても過言ではない。

もちろん、グルメからグッズまでカープ関連商品も多数、2階にはカープ選手らのサインも飾られており、ファンの聖地としての雰囲気は十分だ。

トークショーの中で、「ただ、ありがとう!!」と新井さんはサインと共に色紙に一筆を入れた。直筆メッセージは、TAU2階に1月26日(土)から展示される。

※(一財)地域活性化センター「自治体アンテナショップ実態調査」(2018年1月11日発表)参照(東京ウォーカー(全国版)・中村大輔)

終始笑顔を見せた元・広島東洋カープ内野手の新井貴浩さん。1977年生まれ、広島県広島市出身