GL第3戦から合流し、計3試合にスタメン出場もノーゴールでフィニッシュ

 韓国代表は25日、アジアカップ準々決勝でFIFAランキング93位のカタールに0-1で敗れ、ベスト8で姿を消した。1960年大会以来となるアジア王者の夢が潰え、母国メディアも落胆の報道が相次いでいるが、キャプテンのFWソン・フンミントットナム)は試合後、「失望させて申し訳ない。自分自身に腹が立つ」と謝罪のコメントを残した。韓国紙「朝鮮日報」が報じている。

 韓国のパウロ・ベント監督は、エースのFWソン・フンミンをトップ下ではなく、今大会初めて右サイドで起用。トップ下にはMFファン・インボムを入れ、カタールに挑んだ。

 ソン・フンミンは後半27分、ペナルティーエリア内に侵入して相手の守備を切り裂くも、左足シュートはGK正面を突いてゴールならず。同30分には、敵陣ペナルティーエリア手前でMFイ・チョンヨンが倒されてFKを獲得したが、かつてJリーグアルビレックス新潟プレーしたDFキム・ジンスが左足で狙った一撃は惜しくも右ポストに阻まれた。

 均衡が崩れたのは後半33分。カタールのMFアブデルアジズ・ハティムに約25メートルの強烈な左足ミドルを被弾。先制点を許した2分後、韓国はDFイ・ヨンの右サイドからのクロスをガンバ大阪のFWファン・ウィジョが押し込んで同点に追いついたかに思われたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)適用の末にオフサイド判定でノーゴールとなった。終盤にFWイ・スンウを投入して反撃を試みるも、最後までゴールを奪えず。0-1で敗れ、ベスト8で姿を消した。

 ソン・フンミン1月13日プレミアリーグ第22節マンチェスター・ユナイテッド戦(0-1)にフル出場後、14日に合流。休息はわずか1日で、16日のグループリーグ第3戦中国戦(2-0)にトップ下として今大会初出場を果たした。22日の16強バーレーン戦(2-1)、25日の8強カタール戦とスタメンを張ったが、ハードな日程と相手のハードマークに苦しみ、ノーゴールで今大会を去ることになった。

自らを責め立てたソン・フンミン「自分自身に腹が立つ。責任を感じている」

 韓国紙「朝鮮日報」は、試合後のソン・フンミンのコメントを紹介。キャプテンとして「どの選手たちよりも、僕の不甲斐なさが一番大きい」と話し、「チームメート、コーチングスタッフ、ファンを失望させて申し訳ない」と謝罪の意を示した。

 また、過密日程については「ここ(UAE)にきて体の状態が良かったことはない。睡眠もあまり取れなかった」と告白。「自分自身に腹が立つ。責任を感じている」と自らを攻め立てた。

 昨夏のアジア大会で優勝を果たし、悲願の兵役免除を勝ち取ったソン・フンミンだったが、母国を1960年大会以来となるアジアカップ優勝に導くことはできなかった。(Football ZONE web編集部)

韓国代表FWソン・フンミン【写真:Getty Images】