南アフリカでは突然の大雨で道路が冠水することがたびたびある。大雨が降り続いた週明けのヨハネスブルグではこのチャンスを逃すまいと、突然の雨で立ち往生している人々を相手に商売をする人が現れた。荷台に人を乗せて道を渡るだけというシンプルなビジネスだが、この様子がソーシャルメディアに投稿され、脚光を集めている。『News24』などが伝えた。

ソーシャルメディアで注目を集めたのは、ヨハネスブルグの「Noord Street」というタクシー乗り場近くの道。幅2メートルもない道路が雨で冠水し、立ち往生している人々を荷台で運んでいる男たちの様子が投稿された。たった2秒ほどで終わるこの商売だが、乗せる時にきちんと“運賃”を受け取っている。

彼らが使っている荷台は通常、旅行者を対象として使われている商売道具だ。スーツケースなど大きな荷物を希望の場所まで運ぶ商売で、南アフリカの駅やタクシー乗り場などでよく見かける。しかし今回は、その荷台が違う方法で大活躍した。

映像に映し出された道路は狭いため、ほかの場所よりも水かさが増している。ただ濡れるのを覚悟でそのまま走って渡ることもできるし、遠回りをすれば水かさの低い場所もある。おそらく10分ぐらい待てば水が引いてくるかもしれないが、急いでいて濡れると困る人にとってはまさに渡りに船。需要と供給が一致した新興ビジネスが誕生したのだ。

この「荷台ビジネス」を称賛する声は多く、「すごくクリエイティブだ」「チャンスを逃さないのが素晴らしい」というコメントが寄せられた。その一方で「ヨハネスブルの排水設備はひどい」「街が汚い」とヨハネスブルグインフラ設備の悪さを指摘する声も少なくない。

ちなみに、1回で受け取るチップは約40円(5南アフリカランド)とのこと。道路の両端には荷台を待つ人の列ができており、商売人は大忙しのようだ。

Free enterprise in Noord Street pic.twitter.com/BVqZLTyHu2

— Similo (@SimiloSilwana) 2019年1月21日

画像は『Similo 2019年1月21日付Twitter「Free enterprise in Noord Street」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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