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飛行機の遅延は、乗客だけでなく目的地で待っている家族や友人にも迷惑がかかる。それが夜遅くの出来事となれば、仕方がないとはいえイライラしたり怒りを露わにする人も当然現れる。このほど南アフリカで一人の女性が機長に遅延理由を問いただしたところ、「暴力的行為」とみなされ降機を命じられた。憤った女性を囲む警察官らの動画がソーシャルメディアに取り上げられ、『eNCA』など多くのメディアが報じている。

南アフリカ格安航空会社「クルラコム(Kulula)」MN626便ヨハネスブルグ行きは、予定ならば1月20日午後9時55分にダーバンを離陸しているはずであった。しかし天候不順のため大幅に遅延していた。ようやく搭乗を開始したのは翌日の午前1時のことで、ここまで遅れると乗客の疲労や不満も爆発寸前であっただろう。

そこである女性が客室乗務員と機長に「なぜこんなに遅延したのか」と問いただしたところ、機長の機嫌を損ねたのか、その女性が席に着くや否や突然、警察官3名が近づき女性にただちに降機するように迫った。

女性は警察官にも猛然と抗議、「私は降りない」と主張した。その様子を見ていた乗客たちは「彼女を降ろすなら、おれたち全員を降ろせ」と口々に叫び、女性の味方をして立ちはだかった。狭い機内は乗客と警察官及び客室乗務員が対立、一時騒然となった。

この様子はサネレ・グメデさんをはじめとした多くの乗客が動画で撮影し、ソーシャルメディアに投稿された。グメデさんは「女性は脅迫していたのではない。(ほかの乗客同様)怒っていたから声を荒らげていただけだ。女性はその後、警察官によって機外に出された」とその様子を伝えている。

結局、予定離陸時間から5時間も経過した午前3時、フライトはキャンセルされ、乗客らは「降機するか拘留されるか」どちらかの選択をするよう告げられた。

クルラコムは遅延について乗客に謝罪したものの、「乗務員は、言葉や肉体的暴力を受けることなく働く権利がある」と身内を擁護した。一方で不満いっぱいの乗客らは、最終的に午前4時20分のフライトでヨハネスブルグへと飛び立ったという。

画像は『eNCA 2019年1月21日付「‘Unruly’ Kulula passenger kicked off plane」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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