女子高生が戦車を操るという大胆な発想が一大ブームを巻き起こしたTVアニメ「ガールズ&パンツァー」、通称「ガルパン」。この大ヒット作を生み出したヒットメーカー、水島努監督の最新作が「荒野のコトブキ飛行隊」(放送中)だ。砂と埃が舞う荒野を舞台に、大空を翔ける戦闘機やそれらを操縦する「コトブキ飛行隊」と名乗る美少女たちの活躍が早くも話題を集めている。1話から抜群の存在感を見せつけてくれた、個性の塊のようなメンバーと彼女たちの搭乗機についても紹介していきたい。

【写真を見る】キリエ仕様の「一式戦闘機 隼一型」など、リアルなレシプロ戦闘機たち

本作の舞台は現実世界によく似た仮想世界。どこまでも荒れた大地が続き、陸路での長距離間の交通整備が困難なこの世界において、人々は主に飛行船を用いた空路で交易をしている。コトブキ飛行隊の仕事はその空路を飛ぶ商船の積荷や依頼人を守ることで、オウニ商会のお抱え用心棒として日夜、空賊との戦いを繰り広げているのだ。

パンケーキが大好きな直情型“キリエ”

正確な操縦技術や高い空間把握能力を持つなど、優秀なパイロットであるキリエ。しかし、頭に血が上りやすい性格で、戦闘ではよく先走った行動をとってしまうのが玉にキズだ。大好物と言えば、とにかくパンケーキに目がない。ハートに絡みついた蛇のマークを付けた零戦乗りと何かしらの因縁があるようだが…?

■ 狙った獲物は逃さない!“エンマ”

普段は丁寧な言葉遣いだが実は超毒舌なエンマはキリエの幼なじみ。優れた洞察力と観察力の持ち主で、相手パイロットのクセや行動パターンを見抜くのが得意。一度狙った相手をどこまでも追いかけていく戦闘スタイルは、まるでマムシのよう。

■ 寡黙な天才パイロット“ケイト

ケイトは寡黙な性格で淡々としており口数も少ない、理詰めで物事を考えていくタイプの少女。しかし、常人には出来ないトリッキーな操縦を行ったり、機械のような正確さで敵機を撃墜していったりと、パイロットとして天才的な技術を持っている。

■ 経験豊富な頼れる隊長“レオナ

コトブキ飛行隊の頼れる隊長であるレオナは、常にあらゆる事態を想定しながら物事を進める。隊の中で最もパイロットとしてのキャリアが長く経験豊富、かつどんな局面でも冷静な判断をくだせる能力を持っており、メンバーからの信頼は非常に厚い。

■ 酒豪の副隊長“ザラ”

コトブキ飛行隊の副隊長で、一歩引いた視点で隊を見守るみんなのお姉さん的存在のザラ。レオナとは昔からの付き合いで、いいコンビ。広い視野を持ち、戦闘時には戦況の把握や味方への指示を行っている。「ビールをタンクで飲む女」と呼ばれるほどお酒が大好き。

■ 元気いっぱいな最年少“チカ”

コトブキ飛行隊の最年少メンバー、チカ。キリエとはよく子どものような言い合いをしてレオナにたしなめられている。超がつくほどの元気っ子で、頭で考えるよりも先に体が動いてしまうタイプ。戦闘ではそれが活き、意表を突いた攻撃で敵を翻弄する。

第二次世界大戦期に活躍したレシプロ戦闘機が大空を舞う

ガルパン」では主に第二次世界大戦期に開発・使用された戦車が登場し話題を呼んだが、本作でも同時期の実在したレシプロ戦闘機が活躍する。コトブキ飛行隊のメンバーの愛機は「一式戦闘機 隼一型」で、パイロットによって機体の迷彩やパーソナルマークに違いがあるのが特徴。この一式戦闘機第二次世界大戦時に日本が使用していた陸軍の主力戦闘機で、海軍の「零戦」と並び有名な機体だ。そのほか、本作には「紫電」に「鍾馗」、「飛燕」といった様々な戦闘機が登場予定となっている。

ストーリーやキャラクターはもちろん、迫力あるドッグファイト、音のリアルさ、3DCGと作画の融合した映像など、語るべき魅力が非常に多い本作。思わず何度も見直したくなるその情報量の多さゆえに、視聴後は2時間ある映画を観終えたかのような満足感が得られる。未視聴であればぜひ、放送スタートから間もないこのタイミングで作品をチェックしてみてほしい!(Movie Walker・文/リワークス)

パンケーキが大好きなキリエ