1月29日(火)に「東京03の好きにさせるかッ!」(夜8:05-9:55、NHKラジオ第1・ラジオ日本)が放送される。
働く大人たちの“イライラ”や、“あるある”を、東京03とゲストがラジオコントやスタジオトークで痛快に笑い飛ばす同番組。2019年最初の放送となる今回は、大竹まこと、田中みな実、井口裕香、バカリズムがゲスト出演する。
東京03の飯塚悟志、角田晃広、豊本明長とは旧知の仲であるバカリズムは、コント「アイツだけ笑ってない」に参加し、“センス”をテーマにトーク。
昔の恥ずかしい思い出を掘り返しながら、大盛り上がりで収録を終えた4人にインタビューを行い、感想を聞いた。
――収録はいかがでしたか?
飯塚:升野(バカリズムの本名・升野英知)くんはもう相方みたいな感じがする。本当にしっくりくるし、楽しかったです。
バカリズム(以下、バカリ):久しぶりにネタやりましたね。
豊本:俺と飯塚さんって、バカリズムの何番目かのメンバーなんですよ。7期生か8期生だそうです。
バカリ:そうそう。
角田:…俺は?
バカリ:…ちょっとまた今度、連絡します。
角田:それ絶対落ちてるやつじゃん!
――今回のコントは、かもめんたるの岩崎う大さんが執筆して、それをバカリズムさんが修正したそうですね。台本を読んだときにはどのように思いましたか?
バカリ:面白かったですね。題材もよかったので、直す必要もないかなって思ったんですけど、(飯塚さんから)「何か入れてよ」って言われたので、自分っぽい要素を加えたりしました。それも久しぶりの感じで楽しかったです。僕はこのラジオにはもっと早く呼ばれると思ってたんですよ。
飯塚:僕らはスタッフさんに「升野くん呼んでよ」って言ってたんですよ。
バカリ:「逆にここまで呼ばれないということは、避けられてんのかな?」って思ってたんですけど、やっと今回呼ばれたので、「じゃあもっと早く呼べよ!」って気持ちになりました。
飯塚:なんでキレてんだよ(笑)。
――皆さんは、「ウレロ」シリーズ(2011年~テレビ東京系で放送されていたシットコムの番組、および舞台)や、コントライブでの共演などはありますが、今回はラジオを意識した部分はありましたか?
飯塚:あ、全然意識してなかったですね。
バカリ:台本を読みながらできるっていうくらいの違いですかね。でも、聞く側としては、音だけのコントだといろいろ想像ができるからいいですよね。
ラジオの何がいいって、お金がかからないんですよね。セットがなくても、効果音やせりふで状況を表現できるので。コントだけのCDアルバムとかやってみたいですよね。
03(東京03)で出せばいいのに。
飯塚:“コントだけのCDアルバム”? 考えたこともなかったわ。
バカリ:耳だけで聞くのって、やっぱり面白いなって思うんです。結構昔から音楽とコントの組み合わせってあるじゃないですか。
飯塚:確かに。“スネークマンショー”(桑原茂一と小林克也によるコントユニット)とかね。だったら一緒にやろうよ!
バカリ:本当に? 蓋を開けてみたら児嶋(一哉)さんだったりしない?
飯塚:児嶋さんは誘わない!
バカリ:(笑)。03はそういうの向いてそうですよね。
■ おなじみの“プラドラ”いじり
――「センス」がテーマのトークコーナーでは、若手時代の話で盛り上がっていましたね。
バカリ:僕たち、ずっと昔の話してますよね。“プラドラ”(角田が以前組んでいたトリオ「プラスドライバー」の略)いじりとか、何回したか分からないもん。もう許してやれよってくらい。
飯塚:なんか、話してるうちにぶり返してくるんだよね。
角田:最初はふざけたトーンなのに、だんだんいじり方が熱を帯びてくるんですよね。
バカリ:毎年実家に帰ると、僕たちが若手の時代のお笑い雑誌を親がとっておいてくれているので、懐かしくて見るんですよ。その中でもひときわ異彩を放っていて目を引くのが“プラドラ”(笑)。それでまた思い出が蘇ってくるんですよね。
角田:あぁそう? 異彩放ってました?(笑)
バカリ:うん。「ダサいやつらいたな~」って。
角田:いや、もう捨ててくれよ(笑)。
――コントでもトークでも、バカリズムさんの指摘に他の方々がうなる場面がありましたが、東京03の皆さんはバカリズムさんの“分析力”についてはどのように思っているんですか?
飯塚:本当に的確ですごいです。間違っていること言わないんですよね。
角田:言われると「あぁそうだ…」って納得することばっかりです。
バカリ:みんなが本当は心の中で後ろめたく思ってることとかを、あえて言語化しているだけです。
角田:そうなの? 俺は自分では気づいてないことを言われることあるよ。
飯塚:確かに角田さんはそういうことあるかも(笑)。コントの中にも出てきたことだけど、升野くんの指摘は「分からない人には何がダメなのか一生分からないこと」なんですよね。
バカリ:そう。コントの台本の中でも、その部分は僕が足したんです。
――逆にバカリズムさんが攻められている場面はあまり見ないですよね。
バカリ:僕は、「どうせセンスでやってるんでしょ」っていうプレッシャーを与えられている感じがすごく嫌なんです。角田さんみたいに、「俺は~もうセンスなんてないから! ありのままさらけ出してっから!」ってやりたい。
飯塚:すーごいバカにしてるじゃん(笑)。
角田:俺ってそんなイメージなの?
バカリ:絶対、その方がダメージが少ないんですよ。
飯塚:でも、升野くんはどっかのタイミングから「センスあるんでしょ?」ってイメージから逃げなくなったよね。特に最近は、升野くんを見ていて「覚悟決めたな」って思います。
バカリ:そうですね。そこは受けて立たないと、と思ったんです。
飯塚:絶対ハードルが上がるだけで、得がないんですよ。でも、そういう「センスのある人」っていう見方をされながらも、TV番組に出て誰かの指摘をする役とかをしてるわけじゃない。升野くんは、芸人の中でも一番難しいことをやろうとしてて「すごいな」と思います。
バカリ:本当は角田さんみたいにやりたいんですよ。「おらぁもうセンスなんて分かんねぇからよぉ!」って(笑)。人情味を出したい。
飯塚:人情味っていう逃げ道ね。
バカリ:その方が愛されるんです。何やっても「角田さん!」って許されるし。
飯塚:酔っ払って記憶なくしてリビングでおしっこしちゃっても許される。
角田:まぁそうかもしれないけどさ…。
――(笑)。最後に、この番組は今回が今年度最終回ということで、来年度の展望などをお聞かせいただけますか?
飯塚:もっと回数を増やしたいです。それで、升野くんとか気心の知れた方がちょくちょく来てくれたらありがたいですね。
豊本:回数が増えたら2回目の人も呼びやすいですもんね。
バカリ:生放送とかどうですか?
飯塚:それは…なかなかの緊張感ですね。
バカリ:アドリブとか、言い間違いとかをひっくるめて楽しかったりするので、予想外の事が起こったりする生放送のコントとか、やってみたいですね。
僕らは以前、“客前一発本番”の番組を一緒にやっていたんですけど、それが緊張感はあるけど、成功したときの喜びがすごかったんです。
それに慣れちゃっているから、生放送ぐらいじゃないとゾクゾクしないんです。
飯塚:そうだね。それをやるときは絶対に升野くんを呼ぶ。他の人だとちょっと無理だと思う。
バカリ:ぜひぜひ。(ザテレビジョン)
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