難敵イランを3-0で撃破し、2大会ぶりの決勝進出 軒並み高評価のなか、GK権田は…

 森保一監督率いる日本代表は、28日のアジアカップ準決勝でFIFAランキング29位とアジア最上位のイランと対戦。5試合ぶりに先発復帰したFW大迫勇也ブレーメン)が2ゴールを挙げれば、後半アディショナルタイムにはMF原口元気ハノーファー)がダメ押し弾を決め、3-0と快勝して2大会ぶりの決勝進出を果たした。

 かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップを6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏がイラン戦に先発した11人を10点満点で採点。熱戦を制したチームで攻守の柱に「9点」の高評価を与えるなか、「依然として日本最大の弱点」と苦言を呈された選手とは……。

イラン戦の日本代表スタメン11人の採点(10点満点)

【GK】
権田修一サガン鳥栖) 6点
依然として日本最大の弱点であることを露呈した。前半にイランFWサルダル・アズムンのシュートをセーブする仕事を果たしたが、その直後にイランにボールを明け渡し、相手に決定機を作られてしまった。

【DF】
酒井宏樹マルセイユ) 7点
サイドで対峙した際にはイランMFバヒド・アミリを沈黙させた。後手に回ることはほとんどなかった。

吉田麻也サウサンプトン) 8点
イランの攻撃陣を封じるために、冨安を支える経験と狡猾さを90分間示した。今大会で自己最高のパフォーマンスと言っていい。

冨安健洋シント=トロイデン) 9点
大迫か冨安か…。この試合の日本のベストプレーヤーを選ぶのは頭痛の種だ。サルダル・アズムンをスピードとパワーで封じたのは素晴らしく、感銘的だった。

長友佑都ガラタサライ) 7点
日本にとって最初の決定機を作り出したのはこの男。これまでの試合よりも攻撃参加の姿勢を示した。

先発復帰した大迫に冨安と並ぶ9点「彼が体調万全なら日本の優勝は揺るがないだろう」

【MF】
柴崎 岳(ヘタフェ) 7点
遠藤との2ボランチで、今大会最高のパフォーマンスを見せた。最高のタイミングでピークに達した感がある。

遠藤 航(シント=トロイデン) 8点
彼は多忙かつハードワーキングな選手。イランの躍動感あふれる攻撃を抑制させたが、怪我は不運だった。

堂安 律(フローニンゲン) 7点
ベトナム戦ほどの有効性を示せず。それでも、前半19分に果敢なシュートを放った積極性は光った。

南野拓実ザルツブルク) 8点
胸がすくような自身今大会ベストの出来。まさに躍動していた。大迫との連動で研ぎ澄まされていた。

原口元気ハノーファー) 8点
またしても良質なパフォーマンス。経験と成熟さを示し、相手に引導を渡す一撃を決めた。

【FW】
大迫勇也ブレーメン) 9点
昨秋の親善試合で見せた日本代表のレベルに戻したのは大迫だった。労を惜しまず、力強く、堂々と――。彼が体調万全なら、日本の優勝は揺るがないだろう。(マイケル・チャーチ/Michael Church)

(左から) 吉田、大迫、冨安、南野、原口【写真:Getty Images AP】