子どもの夜泣きについて描いた漫画「夜泣き卒業生の言葉」がSNS上で話題となっています。3年間、息子の夜泣きに悩まされた作者。その中で、苦労したことや効果があったことなどを紹介する内容で、「励まされた」「激しく共感します!」「参考になります」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
悩むお母さんたちの心を軽くしたい
この漫画を描いたのは、ユキミさん(ペンネーム、32)です。主婦業の傍ら、育児漫画家としてインスタグラムやブログで作品を発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからですか。
ユキミさん「小学生の頃です。その頃はクラスの友達との日常を4コマにしていました。その後も雑誌に投稿したりしていましたが、出産前にインスタグラムで育児漫画を見つけ『息子が生まれたら書きたい!』との思いを秘めていました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
ユキミさん「息子は生まれてからずっと寝ない子で、3年間毎日『○歳 子ども 寝ない』と検索していました。ただ、これといった原因や理由の明記がないわりに、『生活リズムの乱れ』『運動不足』など、お母さんを追い込む内容が書いてあることが、とても気になりました。
私自身、夜泣き対策は片っ端から試しましたがどれも効果はなく…結果『生まれながらに寝ることが苦手な子もいる』ということを自分の経験で知り、夜泣きで苦しむお母さんの心が少しでも軽くなればと思って描きました」
Q.3年間の苦労が詰まったエピソード満載ですが、逃げ出したいときはありましたか。
ユキミさん「毎晩です。朝が来ることが怖かったです。毎晩、現実逃避するために息子を抱いたまま電子書籍でヤンキー漫画やオカルト系漫画を読んでいました(笑)。現実ではありえないことが起こるので没頭できてよかったです。
また、眠すぎてよく唇をかんでいたのですが、そのときの歯形が今も消えずに傷になっていて、辛いものがしみるため食べられません」
Q.今、夜泣きに悩んでいるお母さんにかけたい言葉はありますか。
ユキミさん「なかなか言葉が見つからないのですが…『毎晩つらいけど、絶対に頑張るなーー!!』『もう嫌だと思ったとき、つらいときは絶対に心に留めずに、言葉に出そう』『寝てる家族をたたき起こしてもいいし、ネットでつぶやいてもいい』。
夜泣きを乗り切る一番の方法は、夜泣き経験者という戦友を見つけることだと思います。一人で乗り切ろうとしないでね」
Q.育児の楽しいこと、つらいことを漫画にすることで、何か変化や効果はありましたか。
ユキミさん「つらいことを漫画にすると、心の中でその出来事が整理できるようになりました。『つらい、悲しい』とモヤモヤすることなく、スッキリと自己完結できるようになったことがうれしいです」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
ユキミさん「『わが家もそうです』『今夜も頑張ります』など、夜泣きキッズをお抱えのお母さんからの言葉が多かったです。周囲に長期の夜泣きで悩んでいる人がいなかったので元気をもらいました。温かい言葉をたくさん頂き、3年間頑張ってよかったです」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
ユキミさん「息子との日常はもちろんですが、今回の夜泣きのように、育児に頑張るお母さん方の心がちょっとでも軽くなるような記事を書くために日々精進していきたいです。また、親子できかんしゃトーマスが大好きなので魅力を広めまくりたいです(笑)」
オトナンサー編集部
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