プレミアリーグ第24節、トッテナムvsワトフォードが30日にウェンブリー・スタジアムで行われ、ホームのトッテナムが2-1で逆転勝利した。

3位のトッテナム(勝ち点51)と、7位のワトフォード(勝ち点33)による上位対決。前節、フルアムとのダービーを劇的な形で制したトッテナムだが、先週ミッドウィークのEFLカップ準決勝チェルシー戦をPK戦の末に落とすと、週末のFAカップでもクリスタル・パレスに敗れて公式戦2連敗。わずか3日間で2つのコンペティションからの敗退を強いられた。

その敗戦からのバウンスバックが求められる今回の一戦は前回対戦で敗れたワトフォードとのリターンマッチ。ポチェッティーノ監督は多くの負傷者に悩まされる中、パレス戦からはヴェルトンゲン、ダビンソン・サンチェス、ジョレンテを除く8人を変更。アジアカップ帰りのソン・フンミンエリクセンやアルデルヴァイレルト、ムサ・シソコらと共に復帰した。

立ち上がりはアウェイのワトフォードが勢いを持って入りサイドに流れるデウロフェウを起点に幾つか惜しい仕掛けを見せる。それでも、時間の経過と共にボールを保持しながらソン・フンミンの切れ味鋭い仕掛けでホームチームが押し返す。9分にはその韓国代表FWがボックス外から左足の際どいミドルシュートを放つと、15分にはペナルティアーク付近でボールを受けたエリクセンのシュートが相手DFにディフレクトしてゴールに向かうが、ここはGKフォスターがセーブする。

その後はボールを保持するトッテナムがペースを握り、28分にはカウンターからジョレンテが味方を走らす絶妙なミドルスルーパスを通すが、ここはエリア外に飛び出した相手GKフォスターの好対応に遭う。

一方、なかなか攻め手を見いだせないワトフォードだったが、セットプレー2発で勝利した前回対戦と同様にセットプレーからゴールをこじ開ける。38分、左CKの場面でキッカーのホレバスが左足アウトスウィングのボールを入れると、中途半端に飛び出したGKが触れずにいたボールを相手DFと交錯しながらも頭で合わせたキャスカートのシュートがゴールネットを揺らした。

押し込みながらも攻め切れない中、ビハインドで試合を折り返す苦境に立たされたトッテナムはオーリエを下げてハーフタイム明けにルーカス・モウラを投入。この交代でムサ・シソコが右ウイングバックに入り、ジョレンテの下にルーカスソン・フンミンが並ぶ形に変化した。53分にはムサ・シソコの右サイドのクロスからゴール前のジョレンテに決定機も、ここはシュートをふかしてしまう。

その後もムサ・シソコ、ローズの両ウイングバックを起点に攻勢を続けるトッテナムは60分、フィードに抜け出したルーカスがボックス内で決定機もシュートを打ち切れない。さらに63分には相手陣内左サイド深くで得たFKの場面でキッカーのエリクセンの鋭いグラウンダーのボールが相手DFに当たって左ポストを叩く。このこぼれ球をアルデルヴァイレルトが浮き球で折り返すも、ジョレンテのヘディングシュートは枠の左に外れる。

押し込みながらもゴールが遠いトッテナムは、ムサ・シソコに代えてトリッピアー、79分にはヴェルトンゲンを下げてラメラを投入。3バックから4バックに変更して攻勢を強めていく。すると80分、バイタルエリア右でボールを持ったルーカスのスルーパスに抜け出したジョレンテがボックス内で粘って落とすと、これをソン・フンミンが強烈な左足のシュートで叩き込み、ようやくワトフォードのゴールをこじ開ける。

さらに勢いづいたホームチームは一気に攻勢を強めていくと、87分に待望の逆転ゴールが生まれる。左サイドで高い位置を取ったローズから浮き球のクロスが上がると、これをファーサイドで競り勝ったジョレンテが頭でゴール左隅に流し込み、悩める元スペイン代表の今季プレミア初ゴールが生まれた。

その後、ワトフォードの反撃を危なげなく凌ぎ切ったトッテナムソン・フンミンの復帰弾とジョレンテの今季リーグ戦初ゴールによって価値ある逆転勝利を飾った。この結果、トッテナムは公式戦の連敗を止めると共に首位リバプールと勝ち点7、2位のマンチェスター・シティとの勝ち点2差に迫っている。

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