事故後初の試合、キックオフ前のスタンドには「SALA」のコレオグラフィー

 いまだ行方の分からない元チームメートへ送るゴールとなった。フランス1部ナントからイングランドプレミアリーグのカーディフへ移籍したアルゼンチン人FWエミリアーノ・サラを乗せた飛行機が、21日に消息不明となった事故後、初めてのリーグ戦でナントはサンテティエンヌと対戦。サポーターが、そして同僚選手がサラにエールを送った。また元日本代表監督で、現在ナントを率いるバヒド・ハリルホジッチ監督が涙する場面もあった。

 サラはこの冬の移籍市場でカーディフ史上最高額となる1500万ポンド(約21億円)での移籍が決定。21日、新天地に向かうために小型飛行機に搭乗したが、その夜に消息を絶ち、現在まで行方不明の状態が続いている。

 サラの古巣ナントは30日、事故後初の公式戦でサンテティエンヌと本拠地で対戦した。英衛星放送「スカイスポーツ」によれば、試合前のウォームアップではナントの選手全員がサラの顔写真と「ON T’AIME EMI(僕らはサラを愛している)」というメッセージが書かれたシャツを着て、元チームメートへの敬意を示した。

 さらにスタンドはサラを思うファンで埋められ、ナントカラーである黄色と緑で「SALA」という文字のコレオグラフィーや、サラの母国アルゼンチンの国旗が飾られた。ナント時代のユニフォームエールを込めた弾幕なども掲げられていた。

 試合は前半9分にサラのナントでの背番号9にちなみ、試合が1分間中断し、ファンスタンディングオベーションする場面も。元日本代表指揮官のハリルホジッチ監督はキックオフ前から神妙な面持ちで試合に臨んでいたが、この時はベンチで目に涙を浮かべた。

同点ゴール後にはメッセージ入りTシャツを掲げる

 その後、前半終了間際に小競り合いが原因で、両チーム一人ずつ退場者を出す展開のなか、後半13分にサンテティエンヌが先制した。

 しかし、負けられないナントは同25分にカウンターが炸裂。右からの折り返しガーナ代表FWアブドゥル・マジード・ワリスが押し込んで同点とした。ゴール後にはウォームアップで着ていたメッセージ入りTシャツスタンドに向かって掲げた。

 複雑な思いが入り交じるなかで迎えた一戦は1-1のドローで決着となった。(Football ZONE web編集部)

同僚選手がサラにエールを送った【写真:AP】