西鉄の新しい観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(ザ・レール・キッチン・チクゴ)」が完成。通勤電車を改造した車両が天神大牟田線太宰府線ゆっくり走り、窯を設けたキッチンを使って客に食事を提供します。

通勤電車がキッチン付きの観光列車に変身

西日本鉄道(西鉄)は2019年2月1日(金)、新しい観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(ザ・レール・キッチン・チクゴ)」を、筑紫工場(福岡県筑紫野市)で報道陣に公開しました。3月23日(土)から運行を開始します。

「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は、天神大牟田線で使われている通勤車両の6050形電車を改造した観光列車です。3両編成で定員は52人。車内は大きなテーブルを設けたダイニング席が設けられました。また、中間の2号車には「窯」を中心とした大型キッチンも設けられ、沿線の食材を使った温かい料理を客に提供します。外観はテーブルクロスをイメージしたデザインでまとめられました。

運行は金曜と土休日に、天神大牟田線の西鉄福岡(天神)~大牟田間で、ランチを提供する列車(西鉄福岡発)とディナーを提供する列車(大牟田発)が運転されます。所要時間は通常運転されている特急列車の2倍を超える2時間半です。6月1日(土)からは、太宰府線を含む西鉄福岡(天神)~太宰府間でも、ブランチを提供する列車が運転されます。

西鉄は2014年3月から、太宰府観光客向けの列車「旅人―たびと―」の運行を開始。2015年10月からは柳川観光客向けの「水都―すいと―」の運行も始めました。いずれも特急車両の8000形車両を装飾したもので、大がかりな改造は行われていません。西鉄が車体や車内の改造を伴う本格的な観光列車を導入するのは、「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」が初めてです。

西鉄の新しい観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」(2019年2月1日、草町義和撮影)。