
私は読者さんからさまざまな恋愛のお悩み相談をいただきますが、やはり現代では、「長続きする恋愛をすることの難しさ」を感じている人は多いように思います。
どうすれば、長く付き合える関係を築けるのでしょうか? 今回は、「長続きするカップルに共通する特徴」、LINEや会話傾向から「交際を長続きさせる秘訣」を紹介します。
■3年以上続かない人は、半数以上
一般女性に「一番長く付き合った恋愛の交際期間」のアンケートを取ったところ、下記のような結果が出ました。
Q.一番長かった交際期間を教えてください。
第1位「1年以上2年未満」(20.6%)
第2位「2年以上3年未満」(17.2%)
第3位「半年以上1年未満」(12.1%)
第3位「3年以上4年未満」(12.1%)
第5位「4年以上5年未満」(9.7%)
第6位「1カ月未満」(7.3%)
第7位「5年以上7年未満」(6.7%)
※有効回答数495件。単数回答式、第8位以下省略
個人的には、「3年以上続くようなカップルであれば、その後も続きやすい」と思うものですが、アンケート結果によると、今までで一番長く付き合ったのが「3年未満」の人が全体の56.6%。
半分以上の人が3年以上続く恋愛をしたことがない、という結果になりました。
一番長かった交際期間の1位は「1年以上2年未満」となっていますが、付き合って1年が経過したときに「このまま関係を続けようかどうか」を考えはじめる人は多いようです。1年間、相手と過ごした月日によって、2人の相性が見えてくるところもあるからでしょう。
ただ、正直いうと、単に「相性の良し悪し」だけが、交際が長続きするのかのポイントになるのではなく、どんなに相性が良くても別れてしまうカップルもいます。
長く続く関係になるためには、“ある能力”が大切なのです。
長続きするカップルの特徴とは?
付き合ったものの、すぐに合わないと別れてしまうカップルがいる一方、長く付き合っていけるカップルもいます。すぐ別れてしまうカップルと長続きするカップルには、どんな“差”があるのでしょうか。
「長続きするカップル」に共通する特徴から紐解いていきましょう。
◇(1)いい関係を築くために“自分が”変われる
恋愛に対してのこだわりが強く、恋人に理想を押しつけてしまう人がいます。
恋人からの「こうなってほしい」「恋人ならこうすべきだ」といった要求が多くなればなるほど、次第に“自分らしさ”を失っていき、一緒にいるのが段々と息苦しくなってしまうのは当然のこと。そうすると、やがて別れを切り出す未来が待っています。
完璧な人間など存在しません。
たとえ相手に何か欠点があったとしても、それを直すよう要求をするばかりでなく、相手の欠点に対応できるように“自分が”変わることのほうが簡単なこともありますし、大切なことです。
長続きするカップルは「相手を変えよう」とするのではなく、長く付き合っていけるように「自分を変える」ことができる2人でしょう。
◇(2)「別れないことを前提」に行動する
「やっぱり彼(彼女)じゃないかも。別れちゃおうかな?」なんて考えがすぐに頭によぎるようでは、誰と付き合っても長続きしないでしょう。
「別れないことを前提」に、関係を築いていかないと、前向きな言動はできなくなってしまいます。
中には、価値観が合わないことがあると、すぐに「別れる!」と口にする人もいます。
言っているほうは軽い気持ちで言っているのだとしても、言われたほうにしてみたら、「私は一生懸命関係を築こうとしているのに、相手はその程度の気持ちなのだ」とがっかりしてしまい、信頼関係が壊れてしまうことがあります。
だから、納得いかないと「別れる!」を常套句にしてしまう人は要注意です。
今までちがう環境で生まれ育ってきた2人が、まったく同じ価値観なんてことは皆無。合わないことも当然あります。
そんなときに「別れる」という選択ではなく、価値観を理解し合うための「話し合い」を選択できるかどうか。そこに長く続くカップルと別れるカップルの差が存在しているのです。
◇(3)恋愛以外にも大切なものを持っている
長く付き合っていくと、「恋のドキドキ」が「愛の安らぎ」へと変わっていきます。そんなときに“恋愛体質”の人は、ほかにドキドキできる相手を探そうとしがち。
恋のマンネリを耐えられる人になる方法をひとつ挙げるとすれば、「恋愛以外のものでワクワクしている人になること」です。趣味や仕事などにも、ドキドキできるものを見つけましょう。
そうしたら、恋愛ばかりに刺激を求め、マンネリになったら新たな恋を追い求めるような残念な人ではなくなります。
◇(4)折り合いをつけられる
相手と自分の要望がちがうときは、「折り合いをつけられるかどうか」が重要なポイントです。それができないと、どちらか一方が我慢するしかないからです。
それは「相手の立場に立って物事を考えられるようになる」ということでもあります。自己中な人は自分の立場ばかりで物を言いがちですが、相手の立場に立って見ると、相手の気持ちがわかることもあります。
「正しさ」なんて、人それぞれでちがってくるもの。お互いが譲歩し合い、納得できるような方法を見つけていければ、それが2人にとっての「正解」なのです。
◇(5)「向き合い力」を持っている
「向き合い力」とは、お互いのことを理解し、折り合いをつけていくためにも大切な「コミュニケーション能力」のこと。
関係がうまくいくカップルは、きちんと自分の気持ちを伝え、相手の気持ちも聞き、わかり合おうとします。
一般的には、長く付き合えば付き合うほどお互いが持つ共通言語が増え、時間をかけずとも阿吽の呼吸で理解し合えるようになるもの。一緒に過ごしてきた月日の長さと共に、「一緒にいること」が心地よくなってくるカップルが理想です。
このようにずっと一緒にいられるカップルになるためには、お互いに「関係を築く力」と「コミュニケーション能力」があることが大切です。
では、長続きするカップルは、どんなコミュニケーションをとっているのでしょうか?
すぐ別れてしまうカップルと、長続きするカップルとの“差”のひとつにLINEがあります。
LINEの使い方に正解はなく、人によって使い方が違ってくるからこそ、ここでも色々な相性が出てきます。
では、長続きするカップルには、どんなLINEの特徴があるのでしょうか?
◇(1)「LINEの頻度」の折り合いがつけられる
恋人とのLINEのやりとりで、すれちがいが生まれやすいのが「LINEの頻度の好み」です。
彼女はちょっとしたことでもLINEのやりとりをしたいのに、彼は1日1回のやりとりでも億劫、なんてケースを耳にしたことはありませんか? このようなカップルは、「(心の)距離感の相性が悪い」といえます。
LINEのやりとりが日常的に行われる現代では、「(心の)距離感の相性」も重要なポイントです。
自分が望む距離よりも遠いと寂しくなるし、逆に近いと「うざい」と感じてしまうものなので、これが合わなくて別れてしまうカップルは多くいます。
「(心の)距離感の相性」が合うに越したことはないのですが、たとえ合わなくても、お互いが折り合いをつけて、やりとりができるようになることは大切です。
☆頻度の折り合いは「簡単なスタンプ」でもOK
たとえば、LINEのやりとりが億劫な人でも、「おはよう」と「おやすみ」のスタンプを押すだけであれば、そこまで大変ではないはず。
LINEをあまりしたがらない恋人であっても、こうした妥協点を見つけられるかもしれません。
☆心の隙間を「LINE以外」で埋める
また頻繁にやりとりをしたい人であっても、恋愛以外に夢中になるものが出てくれば、そこまでLINEの頻度にこだわらなくなってくることもあります。
LINEのやりとりで自分の心の隙間を埋めようとしている人は、恋人から必要とされたり、賞賛されたりすることで自分の存在価値を測りがちです。この機会に「精神的な自立」を学び、恋人のためだけではなく、自分の成長のために時間と労力をより使うことを心がけてみましょう。
LINEの代わりに心の隙間を埋めるものは、仕事や夢に限らず、趣味でもOK。
それらを通して、自分で自分を認めることができ、自己肯定できるようになると、必要以上に恋人からの返信を求めなくなってきます。そのほうがより魅力が増し、恋愛がうまくいきやすくなるでしょう。
日中の働いている時間帯にLINEを送ったところで、すぐに返事をできる人はそう多くはないです。仕事に集中していることもありますし、会議中など返信ができる状況ではないこともありますしね。
この「今LINEのやりとりをしたい」と感じる自分のタイミングばかりにこだわってしまうと、相手に迷惑をかけ、長続きはしないでしょう。
☆相手の生活を想像すれば、返事が来やすい
できることなら、朝や帰りの通勤時間、ランチタイム、仕事から帰った夜など、相手がリラックスしていそうな時間帯に送るなど、相手の状況を想像しながら送るようにすると、相手から返事が来やすくなります。
また、相手からすぐに返事が来ないからといって、不安がるようではうまくいきません。どんなときも「2人の心はつながっている」ことを信じる気持ちも大切です。
社会人になるとすぐに返信ができる状況であるとは限らないので、できることならお互いに返信を催促しないで、時に「待つ」姿勢を見せると、相手に窮屈な思いをさせずに済みます。
◇(3)内容は「FOR ME」ではなく「FOR YOU」
「今、つまらない」とか「今日の夕飯はパスタだったの」など、オチなし、意味なしの、単なる暇つぶしのメッセージが届いても、人によっては返事に困るもの。
淡々とお互いの意見をチャットのように送り合うカップルは一見気心が知れているようにも思えますが、はたしてそれは「コミュニケーション」になっているでしょうか?
どんなに安心できる関係性でも、「自分がただ単に吐き出したい感情」を送るのではなく、「相手に届けたい思い」「相手が喜ぶ内容」を心がけることで思いやりのある付き合いがいつまでも続きます。
“かまってちゃんメール”は、時に相手をイラつかせてしまうことも。相手の立場に立って「FOR ME」ではなく、「FOR YOU」のメッセージを心がけましょうね。
◇(4)何があっても「無視」はしない
どんなに信頼し合っている関係でも、油断は禁物。
相手が誰であろうと「無視」は傷つくし、信頼感は見えないところですり減っていきます。長く続くカップルは、返信が遅くなろうと、簡素になろうと「レス」することを心がけます。
それで言えば、メールの内容に対して、「了解」と自分のなかで思ったまま返事をしないのは独りよがり。
「返事をしないときは『NO』の意思表示だ」なんていう人もいますが、言われなければ相手には何も伝わりません。
きちんと自分の気持ちを伝えていないのに、相手にわかってほしいと思うのは「甘え」です。そんな些細なことでも、人と人はすれちがっていくのです。
◇(5)「通話」も利用する
「毎日LINEをしているから、彼と私は大丈夫」なんて、安心してはいませんか?
メッセージのやりとりだけでは、コミュニケーションは一方通行になりがちです。
メッセージは文字にすぎないので、書き手の感情が見えず、読み手の読解力と感情によって意味合いが変わってくることも多々あるもの。
またメッセージで文句を言ってしまうと、相手には実際以上にきつい温度感で伝わってしまうこともあります。
だからこそ、時には「通話」機能を使って、お互いの思いを声で伝え合っているカップルの方がすれ違いにくくなります。声色を聞けば、相手がどんな気持ちなのかがよりわかりますしね。
電話で話したほうがいいことでもメールに逃げてしまう人は、気をつけましょう。このタイプは相手の思いを受け止められる寛容さがなく、自分の意ばかりを通す傾向があるもの。そのままのスタンスでは、いい関係は築けません。
重く、億劫に感じる内容のときこそ、メールではなく言葉で伝える努力をしましょう。それが「相手と向き合う」ということです。
長続きの秘訣は「意思の疎通」
「長続きするカップル」と「早く別れるカップル」の一番のちがいは、きちんとコミュニケーションをとって、折り合いをつけられるかどうかです。
結局、お互いがわかり合えなければ信頼関係も壊れるし、どちらか一方が我慢をしている状態であれば、ずっと一緒にはいられなくなります。
だからこそ、付き合っていくためには常に折り合いをつけていくことが大切であり、そのためにも普段からきちんと意思疎通がとれているのか? がポイントとなるのです。
付き合っていると、お互いに誤解し合ったり、気持ちがすれちがったりすることもあります。そんなときは「会って話す」ことが大切ですが、それができないときは、LINEのメッセージだけに頼らず、「通話」をしてお互いの心の交流をきちんと図りましょう。
どんなに喧嘩をしても、「相手と意思疎通を図ることから逃げない」「折り合いをつけていく」ことが、関係を長続きさせるポイントです。
(ひかり)
※マイナビウーマン調べ
調査日時:2019年1月26日~1月29日
調査人数:495人(22~34歳の働く未婚女性)

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