公共の場での授乳に関して日本でも賛否の声があがるが、それは海外でも同じようだ。このほどイギリスで、カフェ内で店員が搾乳していたことに苦情を入れた客が店から出入り禁止を言い渡されたことで物議を醸している。英メディア『Mirror』などが伝えた。

英カンタベリーにあるベジタリアンご用達のカフェ「ベジ・ボックス・カフェ(THE VEG BOX CAFE)」には、最近産休から復帰したばかりの女性スタッフが働いている。しかしこのスタッフに対して、苦情を申し立てた客がいた。

1月23日のこと、女性スタッフはきちんと胸元をカバーして店の片隅で搾乳を行っていた。しかしその様子を目にして不快を感じた客が、すぐさま店を出て行ったのだ。そして翌日、この客は再びカフェにやって来て「ランチを台無しにされた」とオーナーのリズ・チャイルドさん(Liz Child)に不満をぶつけた。

これに対してリズさんは丁寧に「二度と来店しないで欲しい」と伝え、Facebookにも今回の出来事をこのように綴った。

「誰もがどんな時でも、どんな場所でも快適に授乳が行えるようでなければなりません。悲しいことに先日、当店の大事な女性スタッフが無礼な客によって屈辱的な思いをさせられました。彼女は店の隅で搾乳器で搾乳していたことで苦情を言われたのです。」

「これを認めるわけには行きません。私達はお客が誰であろうと来店を拒否する権利があり、それは今後も続けていくつもりです。もし、その無礼な客があなたなら、もう二度とうちのカフェには来ないでください。以上!」

この投稿には多くの人々が関心を持ったようで、多数の意見が寄せられた。「母乳育児をしているママ達をサポートするベジ・カフェに感謝です」「ママであるスタッフを守ってくれてありがとう」や「職場復帰をさせ、育児の応援までするなんて本当に素晴らしいこと」と称賛の声も見られた。

しかしながら、中には厳しい意見もあった。ある女性ユーザーは「人が食事する場所で体液(母乳)というのは場違いもいいところ。客が目にしてしまったということは慎重さに欠けていたのでは? スタッフルームとかは無いの?」とあった。

オーナーのリズさんは「2010年の平等法に従って公共の場での授乳する権利を擁護したいと思っています」と語っているが、世界的に見ても公共の場での授乳や搾乳に対する人々の意見が、賛否両論あがっているのが現状だ。

画像は『THE VEG BOX CAFE 2019年1月3日付Facebook「We’re back!」、2019年1月23日付Facebook「Everyone should feel comfortable breastfeeding (and in any form this takes) everywhere.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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