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 現在、天文学者に空のゴミ袋を連想させる不思議な物体が、地球を周回している。

 その不思議な物体は、地表から600キロの距離まで近づいたかと思うと、538,261キロ(月と地球の平均距離の1.4倍)までスイングして飛んでいくという、ほとんどありえないような楕円軌道を持っている。

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まるで空っぽのゴミ袋のよう「空ゴミ袋物体」


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 物体を最初に発見したのは、ハワイにあるハレアカラ天文台だ。この天文台は、地球に衝突する恐れがある地球近傍天体の検出に取り組んでいる。

 そして発見されたものは、危険はないそうだがとても奇妙だった。

 その物体の正式名称は「A10bMLz」というのだが、「空ゴミ袋物体(empty trash bag object)」と呼ばれている。

 地球から発見できるくらいに大きいのに、とにかく軽いという。天文学者の計算によれば、A10bMLzは数メートルの大きさがあるが、重さは1キロもない。


ロケット打ち上げ時に飛び散った素材である可能性


 イギリス・ノーソルトブランチ天文台によると、その正体はロケット打ち上げ時に飛び散った軽量の金属ホイルの一種である可能性が高いという。

 だが、それがどのロケットによって、いつ軌道に進入したのかは不明だ。

太陽の光子に押されて遥か遠くまで

 空ゴミ袋物体が地球軌道で発見されたのは、これが初めてではない。だが、ここまで風変わりなものは初めてかもしれない。

 というのも、これほどまで遠い軌道を周回する”空ゴミ袋”はこれまでなかったからだ。現在確認されているその変わった軌道は、今後もずっとそのままというわけではないだろう。

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 物体の質量は小さく、太陽から放出される光子によって簡単に押されてしまうほどだ。そのために、おそらく軌道は不規則な変化を頻繁に起こすことになるだろう。

 場合によっては、今後数ヶ月で地球の大気圏に再突入し、燃え尽きてしまう可能性すら考えられる。

地球の周囲はゴミでいっぱい

 地球軌道には宇宙ゴミがわんさか漂っている。

 NASAによれば、地球周辺にあるスペースデブリは50万個にも達しており、特に大きな5万個はNASAと米国防総省が監視を続けているという。

・地球が見えない・・・1957年から現在まで58年間の地球を覆う宇宙ゴミの変化を可視化したタイムラプス動画 : カラパイア

 アメリカ海洋大気庁環境データ情報局によれば、そうしたデブリのうち、毎年200~400個が大気圏に突入しているそうだ。だが、その途中で燃え尽きてしまうため、地上まで落下するものはほとんどないというが、デブリ対策は悩みの種となっている。

References:Pseudo-MPEC for A10bMLz / Northolt Branch Observatories/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52270633.html
 

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